産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】 第175号 2016.12.27 発行

メールマガジン■産懇宅配便■

平成28年12月度(第175号) 目次
【28年11月度 産業懇談会(木曜G)模様】 11月17日(木) 12時00分〜14時30分
【名古屋いちばん物語】 No.92
【産業懇談会「代表幹事講話」ならびに「新年合同懇親会」開催日程】
【2月度産業懇談会のご案内】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.153
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.98
コラム3 【苗字随想】 No.175
【28年11月度 産業懇談会(木曜G)模様】

テーマ: 『 小牧城 視察会 』

日  時:平成28年11月17日(木) 12時00分〜14時30分
場  所:小牧城(愛知県小牧市)
参加者:15名


 今回は通常と趣向を変えて、小牧城の見学と、小牧のまち歩きを行った。
 当日は、名鉄小牧ホテルへ集合し、河村世話人代表、吉田世話人のご挨拶いただいた後、小牧観光ガイド会長の鵜飼公俊氏よりご挨拶をいただいた。

小牧城 視察会【ご挨拶される鵜飼公俊氏】

■小牧城について
 小牧山は、小牧市街地の西に位置する標高85.9mの小山である。永禄6年(1563年)に織田信長が小牧山に築城し、清須から居城を移した。戦国の乱世にあって、常識を自ら打ち破った信長は、前例にとらわれることなく、新しい道を切り開いていった。小牧山城は信長がはじめて自ら手がけた城で、小牧山全体に土塁・堀・曲輪が展開し、本丸の周囲には、近世城郭のルーツとなる石垣がめぐらされている。小牧山の南麓には、武家屋敷や商工業者の町家などが計画的に整備されていたことも判明し、現代に続く城下町の原型と注目されている。築城から4年後、信長は岐阜へ移り、小牧山城は廃城となったが、後に徳川家康と羽柴秀吉の「小牧・長久手の戦い」において、家康側の陣となった。

■小牧市内 まち歩き
 鵜飼氏にご挨拶いただいた後、一行は名鉄小牧ホテルを後にし、小牧城へと向かった。名鉄小牧ホテルから小牧山へは、直線距離 約1.2kmで、まっすぐ歩けば15分程度の距離にある。途中、鵜飼氏より、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康ゆかりの寺院等をご紹介いただきながら、小牧山を目指した。

小牧城 視察会【鵜飼氏より、小牧の街並みについて説明いただく】

■小牧山、小牧城にて
 小牧山へ到着後、麓の史跡公園にて、城下町の往時の繁栄を振り返った。近年、小牧山城下町の発掘や研究が進められており、織田信長が安土城下で行った「楽市楽座」の原型を、小牧山城下町に見ることができるのではないか、とのことだ。

 小牧山は、かなり急な斜面が多く、上るのには注意が必要だ。戦国の城であるため、敵の襲来に備えて、急な斜面を形成したと考えられている。小牧山の頂上には小牧城(小牧市歴史館)がある。館内には郷土資料が展示され、4階は展望室となっている。視察当日は、休館日であったが、観光協会のご配慮により、入館させていただくことができた。
 4階の展望室は絶景であった。四方全てを、くまなく見渡すことができ、織田信長が「天下」を意識し始めたのが、この小牧山頂である、との説にも大いに納得ができた。晴れた日には、伊勢志摩まで見渡すことのできるこの山頂から、天下統一の夢が始まったのである。

小牧城 視察会【小牧山頂の展望室にて】

 以上で、見学を終了した。


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【名古屋いちばん物語】 No.92


テーマ: 『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第69回 』

料亭つたも主人
深田正雄(栄ミナミ地域活性化協議会)

御園タブノキと南伏見町角

 『尾張誌』は、伏見町の町名由来を「もと山城の国伏見の商人が、名古屋に移って住んでいたので、このように名づけた」と記している。その人は伏見から名古屋開府早々に移ってきた伏見屋六兵衛といい、魚の棚筋の東南の角に屋敷を構えていた町人とのことです。
 江戸時代、広小路と本町通を除く、碁盤割の道路幅は「3間」だったとのことですから、約5.4mでした。道路幅というより「建物同士の間隔」といった方がわかりやすいかも知れません。戦後の復興都市開発で現在、伏見通は50m、桜通は40m、それ以外の碁盤割(錦・丸の内)の道路は15m以上ですから、当時の町の様子を想像することは容易ではありません。
 「名古屋今昔写真集」から昭和11年ごろの現在の日銀名古屋支店前桜通りから北の3間幅横町の写真を紹介します。東南角右手前の柵は「菅原尋常小学校」、右手向こうの白い土塀は「浄願寺」と思われます。(熱田人モードWEBより)
 江戸時代の伏見通りは堀切筋(後の広小路)から北は町人街、南は中級武士の住居となっていました。

写真1
「名古屋今昔写真集」より
昭和11年頃の桜通り・伏見交差点 現日銀前
 昭和34年ごろ正雄君の栄小学校通学途中、タブの木からの思い出を紹介していきましょう。
 アメリカ村北側の入江町通りを西に伏見通りの角にでっかいタブの木が大昔からありました。タブの木の根元に小さな立て看板掲載の説明を記してまいります。
写真2
タブノキと説明看板、伏見・入江町交差点
「御園のタブノキ」
樹種名 タブノキ(クスノキ科)
形質分類常緑広葉樹
推定樹齢約250年(江戸時代中期頃からのもの)
樹木形状樹高10.0m
樹周3.8m
枝張東西12m 南北15m
 タブノキの自然樹形は直幹で整った球状形で樹高15〜20mが一般的であるが、 このタブノキは地上4mの所で二幹に分かれ、それぞれ枝葉をひろげ扁平であり横広型に変形し、樹高も10mである。
 この姿から、風害などの原因により折損し再生した樹形であり、水平方向へ限界まで伸張した枝が自ら生育環境に適応しているものと推定される。

 江戸末期の地図によると紫川のほとりにあった中級武士「江原鍋吉・茂平」宅の一角の大樹で、昔から白蛇が宿る神木だとして船頭たちの守り神として崇められてきました。

 第二次世界大戦の空襲で焼け焦げて無残な枯れ木のようになったが、奇跡的に数年たって芽を吹き出し、今も注連縄を飾り信仰心を受け継いでいます。
 僕らにとってはアメリカ村との「国境」角地のタブノキは栄小学校への中間点、余りの大きさに圧倒され気味悪くも感じ、よじ登る子供はいませんでした。6年間探したご神体・白蛇はとうとう見つかりませんでした。
 北角・南伏見町1-20 は松岡久晴君(ひさはる・・・ニックネームは猿)の自宅、父上の松岡久三郎氏はPTA副会長を務められ街の有力者、姉上の三恵さんは昭和12年生まれ、幼い頃からピアノを習い、NHKで演奏するほどの腕前、空襲で自宅は全焼、ピアノを失ったが放課後に栄小のピアノで練習を続けたとのこと。
 昭和27年桐朋学園高校音楽科第1期生入学、高3の時に「日本音楽コンクール」第1位獲得、ヤマハ社員の石井宏さんが直訴し、川上源一社長よりアップライトピアノを無償貸与されたとのこと。下校時には久晴君宅で魂揺さぶる音色を鑑賞させていただきました。
 その後、フランスへ留学され研鑽、帰国後は我が国の花形ピアニストとして活躍され、後進のピアノ教育に邁進されたと伺っています。昭和38年には石井さんと結婚され、音楽評論家として石井さんが遺品のコンサート録音の音源を見つけ秋に初の「松岡三恵リサイタル」CDを制作、昨年78歳で亡くなった奥さまへの捧げ物となりました。久晴君はバイオリンを嗜み、仲間とオーケストラを編成して活躍とのことを風の便りに聞いています。

地図1
名古屋城下図・明治元年高力全休庵作図、
南伏見の中級武家宅群
●がタブノキ、南北に走る青線が紫川流域
戦後、3間の伏見町筋が50mに拡幅・
江原家跡地は大半が道路に

 栄小の美人教師・倉知亮子先生と今夏お会いしたら、生徒の下校に同伴して伏見通りを越えると米軍兵に「Beautiful Teacher!!!」とよく追っかけられ子供たちと松岡君宅に避難した懐かしい思い出をお話しいただきました。
 北隣は古田明弘君の「エスキモー冷機(株)」。進駐軍へ調達用なのかデッカイ冷蔵庫やエアコン機械が展示され、テレビの人気番組「アイラブ・ルーシー」米国家庭の一端をTV画面ではなく実際に拝見しました。

 タブノキを南に100m横断歩道を渡り西側へ通学、当時は車の往来も多くなく舗装されていない緑地帯は砂埃もいっぱい、祖父・良矩の乗馬の練習場でもありました。
 その後、交通量も増え、通学時に児童が交通事故で亡くなる惨事があり、昭和39年に名古屋で初めての歩道橋が完成しました。
 次回は、御園座のある南伏見町西側を紹介してまいります。

写真3 写真4
現在の伏見・入江町交差点:
現在の角地・Hair Cut Quartet と会計事務所ビル
松岡宅とエスキモー冷機跡
昭和34年ごろ伏見通り
左上の●がタブノキ、右がアメリカ村
「昭和の名古屋・平成の名古屋」航空写真集より

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【産業懇談会「代表幹事講話」ならびに「新年合同懇親会」開催日程】

産業懇談会「代表幹事講話」ならびに「新年合同懇親会」のご案内

 毎年恒例の産業懇談会4グループ新年合同懇親会を、下記の通り開催いたしますのでご案内申し上げます。
 本年は、種村 均筆頭代表幹事からご講話をいただきます。また、年の初めに、産業懇談会メンバーの皆様に親睦を深めていただきたく、あわせて新年合同懇親会を開催いたします。是非とも多数ご出席くださいますようお願い申し上げます。

日時 平成29年1月30日(月)17:30〜20:00
               17:30〜18:30 種村 均 筆頭代表幹事の講話
               18:45〜20:00 新年合同懇親会
場所 ウェスティンナゴヤキャッスル 2階 青雲の間
ご講話演題 『日本と日本人について』
懇親会費 10,000円
※当日、講演会場受付で頂戴いたします。
※講演会のみご出席の場合は会費不要です。
本状ご案内先 代表幹事および産業懇談会メンバーの皆様
産業懇談会メルマガ受信会員の皆様
事務局連絡先 担当:白木・多田
電話:052-221-8901
その他 ・食事の手配など準備の都合上、ご出席の場合は1月20日(金)までに必ずお知らせ願います。(代理出席はできませんのでご留意ください)
・お申込後のお取り消しにつきましては、1月25日(水)までにお知らせください。それ以降にご連絡いただいた場合は、会費を申し受けることになりますので、ご了承願います。

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【2月度産業懇談会のご案内】
水曜第1グループ以外は、名古屋観光ホテルでの開催です。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

2月14日(火)
12:00〜14:00
三井住友信託銀行株式会社
名古屋圏営業管掌顧問 宮崎 卓也氏
「還暦からの趣味と肉体改造 
     長唄三味線とライザップの魅力に迫る」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ

淺井博司
飯田芳宏
落合 肇

2月15日(水)
9:50〜15:10
岐阜車体工業(株)見学会
(申込多数の場合は水曜第1グループの方を優先させていただきます。)
名古屋商工会議所
集合
(バスで現地へ移動します)
水曜第2グループ

片桐清志
大倉偉作
見祐次

2月8日(水)
12:00〜14:00
株式会社ドコモgacco 
代表取締役社長 伊能 美和子氏
「日本初の大規模公開オンライン講座・
       新しい学びスタイル gacco®とは?」
2階
曙の間
木曜グループ

河村嘉男
倉藤金助
田憲三

2月2日 (木)
12:00〜14:00
中部日本放送株式会社
論説室長 石塚 元章氏
「トランプ政権下のアメリカと国際情勢」(仮)
2階
曙の間

<ご参考>
産業懇談会水曜第1グループ 岐阜車体工業株式会社 見学会

日時:平成29年2月15日(水) 9:50〜15:10
見学先:〒509-0192  岐阜県各務原市鵜沼三ツ池町6丁目455
スケジュール:
9:50 名古屋商工会議所 正面玄関 集合・出発(バスで移動いたします)
11:00 現地到着
11:00〜11:30 オリエンテーション
11:30〜12:15 社員食堂「Sha-shockスマイル」にて昼食
12:15〜14:00 工場見学(プレス→溶接→組立工程)
改善事例紹介
(参加人数が多い場合は2グループに分かれてご見学いただきます)
14:00 現地出発、バスにて移動
15:10 名古屋商工会議所 到着

(道路事情等によりスケジュールが変更になる場合がございます。)

定員:25名程度(申込多数の場合は水曜第1グループの方を優先させていただきます。)
参加費:バス代等、実費をご請求させていただきます。(費用概算4,000〜5,000円程度)
備考:ご参加いただく方には別途、詳細案内を送付いたします。

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【お知らせ】

産業懇談会メールマガジン配信について

○メールマガジンの配信は無料です。配信をご希望でない方はお手数でも下記ボタンを押して、メールをご返信いただければ幸いです。ご意見などございましたら、そのメールにお書き下さい。

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【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.153
保健師からの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 稲垣 静香

『 つらい二日酔いには 』

 あっというまに1年が過ぎようとしています。皆さんの2016年はいかがでしたか。年末年始は忘年会や新年会など、みんなで集まって宴会をする機会が増えます。お正月は次の日もお休みだからと、わいわいお酒をたくさん飲んでしまいがちではないでしょうか。でも、自分の適正量を超えて飲んでしまうとやってくるのが、つらい二日酔い。次の日「頭痛がひどくてせっかくの休みを1日寝て過ごしてしまった!」なんてことはありませんか。そうならないためにも、今回は二日酔いの予防・対処法をご紹介します。

二日酔いを防ぐポイント

  • アルコールの吸収を遅くする
  • アセトアルデヒド*の分解を促す
    (*アルコールが肝臓で分解された後のもので、アルコールそのものより10倍以上毒性が強い)
  • 寝る前は必ず水分補給

◆飲酒前

  • 空腹時に飲酒しないで、事前に食べてから飲酒する
  • 脂肪を摂取する(例:オリーブオイル、くるみ、マカダミアナッツ)
  • カテキンを摂取する(例:緑茶)

◆飲酒中

  • 水分を摂る(例:お水・お茶)
  • 炭酸ではなく、水やお茶で割る(炭酸はアルコールの吸収を早める)
  • アラニン、グルタミンを摂る(例:しじみ、はまぐり、あさり)
  • タウリンを摂る(例:タコ、イカ、貝類)
  • オルニチンを摂る(例:ごま、ナッツ、鶏の胸肉)

◆飲酒後

  • 水分を摂る(寝る前に最低でも500ml)

◆翌朝、頭痛がしたら

  • カフェインを摂る(血管が拡張したために起こるズキズキした頭痛に)
  • スポーツドリンクを摂る(低血糖・脱水による頭痛に)
  • しじみの味噌汁、ごまを摂る(アセトアルデヒドによる頭痛に)

 つらい二日酔いの予防・対処をするには、これらを実践するのも手ですが、何よりも二日酔いになるほどたくさん飲まないことです。「酒は百薬の長」ということわざがあるように、お酒は正しく飲めば身体にとっていいものです。お酒を飲み過ぎたり、まったく飲まないよりも、適度に飲むことで寿命にも良い影響がでるとの研究もあります。

 生活が乱れやすい年末年始ですが、お身体に気をつけて元気に新年をお迎えください。

二日酔い予防の基本は「水分を摂る」
ほろ酔い程度で楽しく幸せなお酒を。

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.98
コラム【「ほん」のひとこと】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

日本史有名人の身体測定
篠田達明著・KADOKAWA刊

 歴史上の人物132人の、身長・体重・寿命・持病・死因などを調査したユニークな本です。推定の根拠には、遺骨・古文書の記録・肖像画・人相書などを駆使しています。調査結果は、体形のイラストと略歴で記述。
 では、ヤマトタケル・武蔵坊弁慶・宮本武蔵・雷電為右衛門・西郷隆盛のうちで、一番背が高かったのは誰でしょう?

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コラム3 【苗字随想】 No.175
コラム【苗字随想】

片桐清志

パラリンピックメダリストの苗字

 前回に続いて、リオオリンピック・パラリンピックのメダリストたちの苗字に注目してみたい。今回はパラリンピックのメダリストにスポットを当ててみた。
 ちょっと見たところ普通の苗字に見えて、ランキングで珍しい部類の筆頭が車いすラグビー混合の官野(一彦)選手だ。例の須崎さんのホームページでは1万2000番代だ。「日本の苗字」にも掲載されていて、読み方もカンノのみだ。逆にカンノの読み方をする苗字を探してみると、おなじみの菅野、管野、関野、神野をはじめとして冠野、簡野、観野、閑野、寒野、乾野、甘野など27種が見つかった。
 車いすラグビーの選手では乗松(聖矢)選手の苗字もランキングでは3800番代なので珍しい部類だろう。「乗」が苗字に登場するのも珍しく、ランキング1万位内だと乗田(4677位)、乗本(8955位)ぐらいだ。余談だが「乗」で始まるユニークな苗字としては一字姓の乗(ノリ・ヨツノヤ)、乗上(ノリガミ)、乗口(ノリグチ)、乗替(ノリカエ)、乗次(ノリツグ)、乗越(ノリコシ)などが見つかった。
 同じく車いすラグビーの庄子(健)選手はランキング的には1200番代だが、読み方が多い。庄子健選手の場合はショウジで良いが、ほかにショウコ、ショウゴ、ショウシがある。
 読み方でちょっと迷うのが陸上女子マラソン(視覚障害)で銀メダルを獲得した道下(美里)選手だ。美里選手の場合はミチシタで良いが、ほかにドウシタ、ドウゲ、ドンゲ、ドウカ、ミチシモなどがありちょっと迷う。因みに道下のランキングは1800番代だ。

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【平成28年12月号編集後記】

 中部経済同友会雇用問題委員会が主催する講演会「LGBT等の性的マイノリティがいきいきと働ける職場づくり」を先日拝聴した。雑誌や新聞記事では時々見かけるLGBT問題を経済団体が正面から取り上げること自体が珍しい。講師は特定非営利活動法人「虹色ダイバーシティ」代表の村木真紀氏と同法人のスタッフ五十嵐ゆり氏だ。両名とも自らがLGBT当事者であることを公表し、自らの体験やコンサルタント活動をもとに各種調査活動や講演を行っている。
 まず驚いたのがLGBTの比率で、5〜8%という。戸籍上の性別は男性と女性しかないが、性自認や性的指向、性表現の程度は個人差が大きいそうだ。こうした事情もあってカミングアウトしない人を含む推定値とならざるを得ないが、少な目に見積もっても20人に一人という比率は「特異なケース」という認識では済まされない。しかもLGBTへの対応は先進国の中では日本は国も企業も遅れており、国連人権理事会からも是正勧告が出されているという。
 例えば婚姻は、現時点の日本では戸籍上の異性が条件となっており、この点でも先進国と異なっている。LGBT等の同性がパートナーと共同生活を営んでも法的には家族とは見なされないのだ。このため普段はともかく、万一の場合の法的保障は受けられない。LGBTの人にとっては深刻な問題だろう。こうした不利益もカミングアウトを困難にしている要因だという。
 ダイバーシティと言えば先ず女性差別が前面に出てしまいがちだが、本来は多様な価値観を許容し、お互いの基本的人権を尊重することだろう。過去の伝統や歴史も大切だが、社会構造の変化に応じて制度の見直しをしないと制度そのものが基本的人権を侵害することになる。お互いに知恵を絞って、メジャーの常識ばかりを振りかざすのではなく、マイノリティの基本的人権も尊重される仕組みの確立が必要だろう。根が深い問題だけに時間はかかるだろうが、先ずはみんながLGBTについて正しく認識することが出発点だ。
 今後、企業活動がグローバル化する際にはLGBTへの対応は避けて通れない。先進国の仲間として日本が認められるためにもマイノリティへの対応が不可欠だ。多くの困難が想定されるが、基本的人権の尊重はグローバルスタンダードだ。

 今年は世界中で過去の流れと大きく異なる動きが出てきた。この流れはしばらく続きそうだ。産業懇談会でもこうした動きにもしっかり注力したい。今年もご愛読いただいき、どうもありがとうございました。

(片桐)