テーマ: 『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第59回 』
料亭つたも主人
深田正雄
住んで楽しい栄ミナミ!
本町通りはレジデンシャルストリート
中区の人口急増、住宅の都心回帰が著しい名古屋栄周辺!10年程前から栄中部を住み良くする会などの街づくりに関与して以来、栄2‐3丁目の居住者数動向の変化が気になっています。栄学区の学区別・町丁名別人口(公簿人口より、1月1日現在)11年の変化を比較してみました。
人口 |
平成28年 |
平成17年 |
対比率% |
中区 |
80,626人 |
70,085人 |
115% |
栄学区 |
7,543人 |
6,773人 |
111% |
栄2丁目 |
977人 |
550人 |
178% |
栄3丁目 |
1,186人 |
1,349人 |
88% |
この間に中区の人口増が顕著となり、市会議員定数は2名から3名へ増員、白川公園周辺には高級マンションが林立しつつあります。特に、栄2丁目は人口急増、白川公園北側の1-14番、西側の15-16番で本町通り、伏見通りに囲われた地域ですが、十数年前は公園を中心にホームレスが100名以上生活し、ゴミが散乱し薄暗く、治安も良くなく、薄気味悪い雰囲気といえました。
白川公園と2丁目6-13番の8ブロックは昭和34年進駐軍アメリカ村からの返還地区で開発がしやすい比較的大きな敷地群といえます。昭和49年に2丁目7番地に宝塚エンタープライズ(株)が都市型ホテルスタイルの分譲マンション及び高級テナントビル「ヴィア白川(サンメンバーズ名古屋白川)」を開業したのが、最初の大型共同住宅といえます。現在のリゾートトラスト(株)の最初の事業で、第1次オイルショックもあり、販売に大変苦労されたとのことです。当初はワンルーム中心の小型住居が多い状況といえました。
その後、バブル地価高騰で居住用開発として採算が困難でしたが、平成11年料亭八勝館中店跡地に公団融資を得て、112戸の大型賃貸マンション「ウィン・コート白川」が名古屋市科学館北に完成しました。(写真1)その後、平成19年にはお隣にデザイナーマンションと称したお洒落な「アーク白川公園パークマンション」、20年「グラン・アベニュー栄」、そして、北の稲垣商事ビルに21年「ディアコート白川」と賃貸マンションがオープンしています。
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写真1:白川公園北・左「ウィン・コート白川」、右「プラウド栄白川公園」(白川通り) |
そして、平成15年「ライオンズシティ栄本町通」46戸(化粧品村瀬商店跡地)、16年「栄アインスタワー」68戸、17年「プラウド栄白川公園」21戸、「ザ サカエ レジデンス」95戸の高級分譲マンションが分譲されたのが、栄2丁目の大きな人口増加となっています。
平成23年、科学館に世界最大となるドーム内径35mのプラネタリウムが開設されたことを契機に公園一帯が整備され、若宮大通りのホームレス宿泊所撤去から、緑の公園に恵まれた住環境が注目されてまいりました。
そして、東日本大震災の体験から地震に強い堅牢な地盤、海抜10m以上の大津波の影響が
少ないといわれる名古屋台地の中心地域が安心・安全な居住空間として脚光を浴びつつあります。街づくり活動では防犯カメラの各ブロック設置により犯罪抑止力が強化され、安心・安全な地域貢献となっています。
本町通り大手鞄卸や人形店など撤退に伴い、カバンのマツモト跡には「プレサンス ロジェ白川公園」42戸(写真2)、袋物卸・エリット(株)と(株)山一跡地には「グランアルト栄白川公園東」95戸の建設が始まり公園側が好評で坪単価@300万円の人気の緑が楽しめる住居となりつつあります。(写真3)
南には宝グループ一族の味岡屋さん、佐藤タオル跡地での「ルシェット白川公園」(写真4)工事スタート、若宮交差点・旧ヘラルドビル角地も東建コーポレーション「栄タワーヒルズ」(写真5)が今年着工予定とのこと。2つとも高級賃貸で合わせて250戸規模、最高賃料月100万円近くと噂されています。
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写真2:
「プレサンス ロジェ 白川公園」プレサンスコーポレーション |
写真3:
「グランアルト栄白川公園東」 大京・住友不動産 |
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写真4:
「ルシェット白川公園」宝不動産 |
写真5:
「栄タワーヒルズ」東建コーポレーション |
そして、栄1丁目納屋橋東開発プロジェクト「プラウドタワー名古屋栄」は来年6月オープンの第一期販売が終了し、310戸出しの290戸契約済みで売れ行き大好調!
平成30年完成予定の「グランドメゾン御園座タワー」は池下のマンションギャラリーにてクローズド販売で20階以上はほとんど契約済みで全体で197戸程度販売完了とのこと。
歩いて楽しい栄ミナミが、リビングタウンとして脚光を浴び出しています。緑豊かな公園空間、多くの新しく居を構える人々との融合、そして、イベントを中心に交流して活性化する地域の発展が楽しみになりました。栄ミナミエリアマネジメントが主導する歩行者を重視した三蔵通り新ビションにも期待が持たれます。
名古屋の歴史と文化を継承しながら、新たな機能を備えた御園座、科学館、美術館と周辺の商業飲食施設、個性豊かな分譲マンションの複合開発とすることで、周辺地域も活性化し、街のにぎわいが創出されることと思われます。