産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】  第108号 2011.5.31発行

 メールマガジン■産懇宅配便■

平成23年5月度(第108号) 目次
【23年4月度産業懇談会(水曜第1G)模様】 4月27日(水) 12時00分〜14時00分
【23年5月度産業懇談会(火曜G)模様】 5月10日(火) 12時00分〜14時00分
【23年5月度産業懇談会(水曜第2G)模様】 5月11日(水) 12時00分〜14時30分
【23年5月度産業懇談会(木曜G)模様】 5月12日(木) 12時00分〜15時30分
【23年5月度産業懇談会(水曜第1G)模様】 5月18日(水) 12時00分〜14時00分
【名古屋いちばん物語】 No.15
【名古屋いちばん物語】 No.16
【新会員自己紹介】
伊藤 隆茂氏

リコーエレメックス株式会社 代表取締役 社長執行役員

杉本 洋氏 JFEエンジニアリング株式会社 理事 支店長
塚本 雅志氏 東洋建設株式会社 名古屋支店 支店長
筒井 和彦氏 双日株式会社 中部地区管掌兼名古屋支店長
村木 隆信氏 株式会社トヨタケーラム 代表取締役
【6月度産業懇談会開催日程】
【7月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【中部再発見コーナー】 名古屋編
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.86
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.31
コラム3 【苗字随想】 No.108
【23年4月度産業懇談会(水曜第1G)模様】

テーマ『鋼管の世界と当社の紹介』

日  時:平成23年4月27日(水)12時 00 分〜 14 時00分
場  所:名古屋観光ホテル 桂の間
参加者:20名

スピーカー:
岡島 威彦(おかじま たけひこ
(株)岡島パイプ製作所 取締役社長

岡島 威彦氏

 今回の東日本大震災で被災された皆様にお見舞い申し上げると共に、一日も早い回復を祈る。
 弊社も約85%の商品が自動車部品として使用されているため、受注が減って大きな影響を受けており、リーマンショックよりも長引くと覚悟している。
 私は1959年に旧知多郡横須賀町で生まれ、丁度伊勢湾台風の被害を受けた年であった。弊社の当時の工場は自宅近くにあり、子供の頃の思い出は、「機械の音や油の臭い、始業終業を告げるサイレンの音、社員の話し声」であった。その経験から、日頃は作業服を着て、事務机も工場に置いている。工場勤務の社員と話したり、工場は好きな場所でもある。しかし、学生時代は家業を継ぐとは思っておらず、海洋調査の道に進みたいと思っていた。余談であるが、今年2月2日の中日新聞1面の掲載記事は、日本の南、2,000kmの海域で発見された「うなぎの天然の卵」を採取したというものであった。東大の塚本教授が1973年から研究に取組み、世界で初めての発見であった。同教授は、1986年に「うなぎは新月の夜にグアム島近くの海山で産卵する」という仮説を発表され、今回、その仮説が実証され脚光を浴びた。長い間続けられた地道な現地調査の成果である。
 また、学生であった1980年頃、今回の震源地近くの海域で秋刀魚の群れを探す目的の海洋調査に参加した経験があり、津波の被害に遭った小名浜港と塩釜港に寄港した思い出がある。
 弊社の製品であるパイプやチューブは、日常の生活の中であらゆる所で使われている。一般的に「パイプ」は、強度を要求される構造物として鋼管杭や手摺、椅子の足などを指し、中を水や油、空気が通るものを「チューブ」と呼ぶ場合が多い。しかし、パイプとチューブの厳密な区別はない。
 弊社が製造する鋼管は、ストレートシームの溶接管である。その溶接方法には、電縫溶接(ERW)と電弧溶接(TIG)がある。他に鋼管の種類としては、継ぎ目なし、スパイラルシームなどがある。弊社の特徴は、受注生産にあり、用途、加工方法を客先と擦り合わせた上で、オーダーメイドで生産している。したがって、同じ寸法表示でも違う商品というケースも多い。また、弊社の製品は、外径・厚さからみた分類では、「細く、薄い鋼管」という特徴もある。
 本社は東海市、工場は知多郡東浦町にあり、1940年に自転車部品用鋼管の生産を開始したのが始まりである。1968年に東浦工場を建設。1982年にはパイプインコイル(PIC)の生産を開始。1989年にタイ・バンコクに工場を建設した。製品の用途としては、自転車、家具、家電製品、ガス機器、そして自動車などの部品として加工され、使用されている。日本国内で鋼管の生産量は約35万t/月で粗鋼生産量(800〜900万t/月)の4%程度である。また、弊社の生産量は約3,000t/月で、鋼管生産量の1%程度。生産長さでは、約1万km/月になる。製造可能範囲はパイプの外径 : 4.0〜25.4(mm)、厚さ : 0.4〜3.0(mm)。PICは、外径4.76〜15.9(mm)で巻き取り長さは3,000(m)まで製造可能。PIC材の用途は、外径、厚さが一定でご使用の長さが頻繁に変わる用途に適している。例えば、オフィスなどのOAフロア(2重床)を持ち上げる器具に使用されている。
 弊社の製造工程は、製鉄メーカーから薄板の鋼帯を購入しスリット後、造管機にて成形・溶接し鋼管を製造する。造管後、需要家からの要求に満足する様、熱処理や外径精度を高める工程などを経て完成品を製造している。
 弊社の製品は、お客様の様々な要望に対応するため、またお客様への誤出荷を防ぐため、シリーズ化し分類している。例えば、高強度鋼管(Hシリーズ)は、自動車の軽量化に活用されている。ニッケルメッキ鋼管(Nシリーズ)は、パイプ内面にニッケルめっきを施すことにより耐食性を向上し、アルコール含有燃料対策に使われている。その他には亜鉛メッキ鋼管、アルミメッキ鋼管、ステンレス鋼管、ハイニッケル合金などがある。自動車のヘッドレストの骨組みは、高強度鋼管(Hシリーズ)をご利用頂き、1980年代のものと比べ約半分の重量に軽量化されている。
 今後、時代の変化と共にパイプへの品質要求も変化することが考えられるが、弊社は細いパイプへのこだわりを忘れず、はがね以外の材料にも挑戦していきたい。

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【23年5月度産業懇談会(火曜G)模様】

テーマ『 名古屋駅の今昔 』

日  時:平成23年5月10日(火)12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 伊吹の間
参加者:30名

スピーカー:
今村 元(いまむら はじめ
ジェイアールセントラルビル(株) 常勤監査役

今村 元氏

1.はじめに
 私は昭和41年に旧国鉄に入社し、名古屋鉄道管理局に配属され入社4年目に岐阜県瑞浪の駅長を務めた。地域とともに歩む鉄道ということで地元の方々との交流は今も続いており、第2の故郷である。その後は、30年程前に常磐線の水戸駅に3年程勤務した。今回の大震災により、大きな損害を受け心を痛めている。JRが誕生した昭和62年から再び名古屋に転勤となり、平成3年から5年程JR東海の関西支社長を務め、平成7年に阪神淡路大震災に遭った。最近10年間は、東京で広告会社のJR東海エージェンシーや新幹線の雑誌WEDGE社、JR東海パッセンジャーズの社長を務め、昨年から、名古屋のタワーズの運営会社である弊社に勤めている。 

2.名古屋駅の誕生
 名古屋駅は明治19年に初めてできたが、経緯は複雑であった。明治初期に文明開化の象徴として、日本の鉄道が初めて新橋・横浜間29kmで開通し、明治7年に神戸・大阪間、明治10年に大阪・京都間が開通し、西と東で鉄道ができ始めた。その後、双方を結ぶ幹線を作る計画について、東海道か、中山道ルートか、議論があり、明治16年に中山道ルートが決まったのは、軍部の意見が強かったためである。英国、オランダとの戦争や薩英戦争が起こっており、海沿いは危険であるという判断であった。しかし、軽井沢・横川間が66/1000という急勾配で難所であり、10数年もかけて完成した。そこで、急遽明治19年春に方針を変更し、明治22年に新橋・神戸を結ぶ東海道線が急ピッチで完成した。資材を陸揚げする武豊線は東海道線の支線となった。初代の名古屋駅は、間口46m、木造平屋、ホームは130m。また、日清、日露戦争の影響により、軍事輸送、食料輸送の手段として鉄道が使われた。私鉄と国鉄を乗り継ぐ不便があったため、明治39年鉄道国有法により幹線は鉄道省の直営である国鉄となった。

3.東洋一の駅舎完成
 その後、貨物取り扱いを分離し、稲沢操車場、笹島貨物駅ができた。輸送量も増え昭和12年に名古屋の新駅舎が完成した。高架で間口263m、延べ4万m2であった。特徴は、当時日本では珍しく東西が自由通路で、車や人の通行が可能となった。コンコースには浴場やクリーニング、マッサージなど長旅の疲れを癒す設備があった。

4.戦後復興と高度経済成長
 大戦後、昭和22年都留重人氏が最初の経済実相報告(経済白書)を発表し、国も企業も家計も赤字だが、この国難を力を合わせて乗り切らなければならないとした。傾斜生産方式により、最初に石炭、鉄等の基幹産業から順に復興させ、鉄道も一生懸命努力した。昭和24年、日本国有鉄道が発足したが、GHQの管理下で誕生した中途半端な組織で、総裁は10人歴任したが、任期を全うした人は1人であった。その後高度経済成長の時代に入り、昭和39年には東海道新幹線が開業し、東京オリンピックが行われた。戦前に弾丸列車計画があり日本坂トンネルなどの建設が途中まで進んでいたため、短い工期で新幹線は開通した。昭和45年の大阪万博で6240万人の入場者の内、1000万人を東海道新幹線が運び大活躍し、動くパビリオンとも言われた。当時の国鉄は赤字であったため、国鉄が直接出資する駅ビルの開発規制が自由化された。これに伴い、昭和49年名古屋ターミナルビルが完成した。

5.国鉄分割民営化、JR東海発足
 昭和62年、国鉄の分割民営化に伴い、JR東海も発足した。JRは東日本、東海、西日本、北海道、四国、九州の6社、及び貨物会社、情報システム会社、研究所、新幹線保有機構、清算事業団などができた。JR東海は車両を一新し300系の時速275kmの高速化、25%の軽量化を図った。阪神淡路大震災を契機に構造物の強化、及びテラス・システムの構築(東海地震に備え地震の最初の縦揺れのピークを感知し、即座に新幹線が停電しブレーキがかかる)を行い、今回の東日本大震災にも役立った。新幹線は700系、N700系の新しい車両に切り替え、平成17年の愛知万博ではリニア館を出展した。

6.これからの名古屋駅
 平成28年をめざして、現在の名古屋ターミナルビルを取り壊し新たなビルを建て、駅が街になるようセントラルタワーズとの有機的な結びつきを考えている。名駅ビッグバンとして、今後リニアの発着地として厚みを増していく。名古屋駅は明治29年の開業から125年が経つが、昔から日本の中央に位置しており立地条件の良さは将来とも変わらない。20世紀の東京一極集中の時代から道州制や首都機能の移転・分散が考えられる。そのためにも鉄道の果たす役割は大きく、名古屋以外の人から見ても名古屋が魅力的で発展していくことを願い、後輩に夢を託したい。
 今年3月にオープンした「リニア・鉄道館」をぜひ見学してほしい。

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【23年5月度産業懇談会(水曜第2G)模様】

テーマ『 NTT西日本 名古屋支店 モデルオフィス視察会 』

日  時:平成23年5月11日(水) 12時00分〜14時30分
場  所:NTT西日本 名古屋支店
参加者:29名

スピーカー:
熊本 敏彦(くまもと としひこ
西日本電信電話(株) 取締役東海事業本部長 
名古屋支店長兼務

熊本 敏彦氏

1.はじめに
 冒頭、同社の熊本支店長から視察の歓迎挨拶をいただいた。「昨今、事務所ではIT化等が進んでいるが、お客様に見ていただくためにも、まず弊社自身が使いこなさなければならないと考え、今年3月に8階の実際の職場をモデルオフィスとした。また、1階の展示ルームでは、事務所の各種ITサービス、商品を展示し、並びに家庭でのIT、セキュリティ、テレビ等触れて体験できる各種コーナーを設置した。まだまだ始めたばかりであり不十分なため、本音でご意見、アドバイスを頂けば有り難く、さらに良いものを考えていきたい。」

2.モデルオフィスの概要説明
 弊社は、NTT持ち株会社の傘下にあり、東日本、ドコモ、データ、コミュニケーションズなど、地域、業務によってグループ化された企業の中で、主に地域通信事業を担っている企業である。弊社の子会社は42社あり、各地域の地場の会社などがある。
 それではNTT西日本としての取組みを説明する。従来から「エコオフィス」として、10年以上前から電話等のネットワークサービスを提供する上で、様々な通信機器の省電力化に取組んでいた。
 2009年度に兵庫でエコオフィスをスタートし、2010年度末に名古屋、大阪、福岡に新たなワークスタイルの実践として「省エネ、セキュリティ、生産性向上」をキーワードに、お客様に見ていただくための「モデルオフィス」を構築した。
 「省エネ」は、エネルギー使用状況の視える化、フリーアドレス導入による照明電力の削減(席を自由とし、時間外に1か所に集まることにより照明を節約)、ハードディスクの無いシンクライアント端末等の省電力OA機器の導入、ペーパーレスの推進(カードを利用した最小限の印刷およびコピー、紙ファイルの保存を止めデータ保存に切替、デュアルディスプレイなど)、個人専用のカップを利用した自販機やカートカン対応自販機の導入である。
 「セキュリティ」は、非接触ICカードによる入室管理、カードを利用した個人別のコピー履歴、大阪のサーバーを活用した端末内の情報残置防止である。
 「生産性向上」は、サイネージ(電子掲示板)を利用した社内周知、リモートアクセスによる社内アクセス、TV会議システムによる出張の低減、ユニバーサル・デザインによるオフィスレイアウトである。
 8階のモデルオフィスは、オフィスシーンを7つに分類した。接客・コンサルの場としての(1)レセプション、通常業務の場としての(2)ステーション、情報収集の場としての(3)アカデミー、集中作業の場としての(4)スィンク(Think)、アイデア創出の場としての(5)コミュニティ、ナレッジ共有の場としての(6)レビュー、休息の場としての(7)ブレイク、である。
 1階の展示ルームは、"見て・触れて"実体験可能な展示ルームとして、Welcomeゾーン、「家デジ」(家庭でのデジタル化)ゾーン、省エネルギー・ゾーン、セキュリティ&サポート・ゾーン、業務効率化・ゾーン、各種ソリューション・ゾーンがある。
 今後の取組みとしては、弊社とグループ企業、パートナー企業が協力して、さらに高度なシステムの構築や商材導入等を行っていきたいと考えている。まだまだ始まったばかりで、紆余曲折の部分も多いが、継続して取組みを進めていきたい。

以上

熊本 敏彦氏

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【23年5月度産業懇談会(木曜G)模様】

テーマ『 ドコモ名古屋ビル視察会 』

日  時:平成23年5月12日(木)12時00分〜15時30分
場  所:NTTドコモ 名古屋ビル
参加者:30名

世話人:
丹羽 大三(にわ たいぞう
日本コムシス(株)東海支店 執行役員東海支店長

丹羽 大三氏

1.NTTドコモ名古屋ビルの見学
 この建物内は、オペレーション設備や携帯基地局装置・交換機装置及び伝送装置等が設置されており、東海地区のドコモ様の中枢的な通信ビルである。当ビルは、地震に強い構造の建物(地上22階)と屋上には約65mのマイクロアンテナを搭載するための鉄塔で構成されている。このビルは、地震等の災害時に携帯電話サービスの安定した提供を行うために「制震構造」を採用し、各部屋の柱を斜めに繋ぐ大きなオイルダンパーにより地震の揺れを吸収する構造として、強固な建物となっている。
 次に、地下には、長時間停電が発生した場合でもサービスを低下させないために、自家発電設備や発電用燃料タンク及び蓄電池設備が設置されており、また、地下水も活用する等防災に対する意識の高さには驚かされた。

2.ネットワークオペレーションルームの見学
 ネットワークオペレーションルームでドコモの東海支社で管理している東海4県の電気通信ネットワークの運用状況を監視している模様を視察した。東海管内の携帯電話基地局や交換機及び伝送路等の電気通信ネットワークが正常に運用されているかを監視していた。なお、このプレゼンルームは、先の東日本大震災において、東海の後方支援としての災害対策室として活用され、その名残もうかがえた。
 監視の模様は、お客様への携帯電話サービスを確実に提供するために、通信設備運用状況が一目で分かる24面の大画面のディスプレイのほかに、地震、台風、大雨など気象情報やNHKニュース及び交通情報、列車運行情報等のトラヒックに影響する、あらゆる情報収集しながら、数名のスタッフ一丸となって安定したサービスを提供していた。

3. スマートフォンの紹介
 ドコモ様の法人営業担当から、今後の携帯電話サービスの動向や最近話題のスマートフォン端末の活用事例の説明を受け、本端末のビジネスモデル等に関して熱心な意見交換を行った。

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【23年5月度産業懇談会(水曜第1G)模様】

テーマ『 弊社の事業紹介及び子どもを取り巻く教育環境の変化 』

日  時:平成23年5月18日(水) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 曙の間
参加者:27名

スピーカー:
日高 照夫(ひだか てるお
(株)ベネッセコーポレーション名古屋支社 支社長

日高 照夫氏

1.弊社事業の紹介
 創業者の先代社長は元教員だった。弊社の教育事業は、「全ては子どもたちの成長のために」という主旨で教材作りや営業活動が行われている。その根底には教員時代の信念があると感じている。創業は1955年に福武書店としてスタートしたが、実はその1年前に富士出版として倒産した経験がある。その後、1962年に進研模試を立ち上げ、1969年に通信教育(進研ゼミ)を高校講座からスタートした。当初500人程であった受講生は、現在400万人以上にのぼる。1990年に世界最大の語学学校ベルリッツを買収、2000年にはベネッセ・スタイルケアを設立し、介護保険を睨んで介護事業を立ち上げた。Benesse(ベネッセ)はラテン語の造語でBene (よく)+ esse(生きる)である。CIが社名になったのは当時珍しかった。教育・文化・生活・福祉の分野で生涯にわたって支援することにより、お客様や地域・社会にとってなくてはならない企業をめざしている。「国内教育事業」「海外教育事業」「生活事業」「シニア・介護事業」「語学・グローバル人材教育事業」がある。

2.子どもたちの学びの実態と課題
 2007年度に実施した小学生対象の意識調査の国際比較がある。その結果、日本の子供たちは総じて「勉強が役に立つ」、「努力すれば報われる社会」という思いを持てていないことがわかった。一方、母親の意識は、子どもの将来像への期待という項目で、「自分の家族を大切にする人」が日本は3位、韓国、中国では1位であった。日本の母親は、自分の家族よりも友人を大切にする、他人に迷惑をかけない、という意識が1,2位を占めた。OECDの15歳を対象とした学力調査では、日本は読解力、数学的応用力、科学的応用力いずれもトップ10に入りトップレベルにある。しかし、高校の先生の生徒に対する一番の悩みは、「自分で勉強できる生徒が少ない」ことである。学習意欲が少なく、義務教育の学習内容が定着していない生徒が多いと8割の先生が答えた。その背景を述べたい。1992年が18歳人口は205万人と最も多かったが、2011年には120人に減り、大学の志願者数、入学者数、入学定員の数はほぼ同じで、大学を選ばなければ、誰でも大学に行ける全入時代に突入している。大学は早期の学生確保のため、その多くが学科試験を課さないAO、推薦入試を多用してきた。その結果、学力が低くても多くの大学に合格する時代となった。高校では3年生12月までに大学進学者の半数が合格通知を手にし、それ以降、学習意欲が減少し、学力が向上しないという回路に陥っている。また、義務教育範囲の学習を再び行なう「学び直し」を4割以上の高校が行っている実態もある。塾の影響等もあり、自立(自律)した学びが困難になっている子どもたちも多く、学校現場での課題になっている。

3.今後、子どもたちを取り巻く環境変化
 今春の新規大卒者の就職内定率は91.8%で相当に厳しかった。今後も、経済のグローバル化により、日本人大学生はますます厳しい環境になることが予想される。例えば、中国は大学に毎年600万人以上が進学する時代で、その数は日本の10倍以上。一方、就職浪人も400万人以上いて、中国人学生の日本流入や人材育成の面で中国は脅威である。
 また、人材育成面のグローバル化では、アメリカの大学での日本人留学生数は2002年頃から急激に減りつつある一方、日本での海外留学生は30万人受け入れ計画もあり増え続けている。日本人留学生減少の要因として語学力の壁があげられる。TOEFLのスコアはアジア29カ国の内、日本は28位である。また、日韓の高校生のGTECスコアは、韓国の方が高く、英語使用経験も韓国の方が高い。要因は、英語教育を韓国は小学生から、日本は今年から小学5年生から始めていることもあるが、日本の子どもたちの「スキルとしての英語力育成」は喫緊の課題である。
 今後、経済のグローバル化が進むと、外国語力、コミュニケーション能力、異文化理解等の能力が日本の子どもたちに求められる。このような能力を身につけるためにも、日本国内だけでなく世界視野での大学進学プログラムを弊社では既に運用している。また、今後、教育におけるデジタル化も進むと予想され、弊社進研ゼミでもiPod touchを利用した学習プログラムも開始した。

4.我々は何に留意して子どもたちの教育に対峙すべきか?
 「よく生きる」ための学びの要素は、まず健康な体、心、問題解決能力、協働する力等であり、バランスよく身につける必要があるが、今後、激変する社会に出ても通用する人材育成に向けて、「挫折のススメ」「適切な理不尽のススメ」を提案したい。挫折をするのは挑戦した証であり、挫折の数ほど人は逞しくなるものである。挫折は決して恥ずかしいものではない。また、社会では理不尽なことが日々起こっており、「理不尽に耐えながら生きる教育」も必要だと思う。弊社では新人に真新しい「雑巾」をプレゼントし、毎朝、先輩が出社する前の机をふかせている。尊敬する長崎県の校長は、「挑戦こそ前進である。現状に満足することは後退の始まりである。学校は鍛える場所、嫌なこともさせる場所」など教育方針をホームページに掲載しており、全国でも珍しい。最後に、教育とは「愛」「忍耐」「憧れ」であると考える。

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【名古屋いちばん物語】 No.15

テーマ『 名古屋のホテル事始 』

(株)名古屋観光ホテル 取締役社長
藤森 源久

 名古屋観光ホテルは今年の12月、開業75周年を迎えます。4月の新年度から今年一杯にぎにぎしく75周年にちなんだイベントを行うつもりでしたが、東日本大震災の影響で出鼻をくじかれました。しかし12月に向かっていろいろ面白い企画を行いますので宜しくお願いします。
 手元にある「名古屋観光ホテル50年史」の序章第1節に、昭和3年、当時名古屋ロータリークラブの会長だった松坂屋の伊藤次郎左衛門氏が、同年3月13日の例会において「名古屋が将来、世界に開かれた近代都市として発展するにはゴルフ場、ホテル、飛行場の三つが、どうしても必要である」との事業構想を提案したとあります。これが名古屋観光ホテル設立の発端であったようです。この提案は名古屋ロータリークラブの同年10月16日の例会において正式に決議されました。しかしその翌年、「暗黒の木曜日」とよばれる株の大暴落による世界不況が起こり、この計画は中断せざるを得なくなりました。その後ホテル建設の推進母体が商工会議所に移管されるなどの紆余曲折があったものの、昭和9年に「株式会社名古屋観光ホテル」が設立され、同年11年12月16日、帝国ホテルから総支配人を招いて開業の運びとなりました。なお「観光」の由来は当時の鉄道省国際観光局の名前から来ています。当時の名古屋観光ホテルは地下1階、地上5階、客室70室、所有する銀のナイフ・フォークが15,000本とあります。なお観光ホテルが開業した時に名古屋には、名古屋ホテルと名古屋万平ホテルが既に営業をしており、名古屋で全く初めてのホテルというわけではなかったようです。
 その翌年開催された「名古屋汎太平洋平和博覧会」は海外29か国、鳥取を除く全国道府県が参加し大盛況だったようですが、この博覧会に間に合ったため日浅くして名古屋観光ホテルの知名度が一気に上がった、と記載されています。
 その後太平洋戦争で名古屋も空襲を受けますが、奇跡的に燃え残ったため戦後GHQに接収され、昭和31年10月に解除されるまでの11年間、佐官以上の宿舎として使用されていました。この事は意外に名古屋の方でもご存じない方がいらっしゃいます。
 その後昭和45年10月に当時の建物は取り壊され、昭和47年12月現在の建物で営業を再開し現在に至っております。
 なお冒頭に記した「ゴルフ場」は名古屋ゴルフ倶楽部和合コースで昭和4年に開設され、現在も日本を代表するゴルフ場の一つです。一方「飛行場」は昭和9年10月名古屋港10号地に「名古屋仮飛行場」として開設されましたが現在はありません。

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【名古屋いちばん物語】 No.16

テーマ『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第2回 』

料亭つたも主人
深田正雄

産宮住吉神社とからくり人形

 若宮八幡社の敷地北東に昭和34年住吉町の氏子たちの寄進にて「産宮住吉神社」が造営され、我が国最も古いといわれるからくり人形9体が御神体として祭られております。
 当時の「蔦茂」の祖父・深田良矩を代表に町内の多くの料理店、キャバレー、飲食関連の店・企業が寄付した石碑が大戦後賑やかな飲食業の繁栄を彷彿とさせます。
 昭和20年の名古屋大空襲時に境内にあった住吉町の蔵(現存)が山車「河水車」を戦火から救いました。山車は東区出来町中之切にて保存活用いただけるとのことで昭和23年に売却しましたが、からくり人形などは蔦茂の庭倉庫に管理されていたものを社新設に伴い御神体として移管しております。

 旧住吉町の山車は、延宝2年(1674)に建造された産宮参(うぶみやまいり)車が最初です。その古図によると、上段に社壇を設け、その前面に神主・神子・乳母・小児・丁稚の、5体の人形を配置しています。
 その後、宝暦11年(1761)に能楽「菊慈童」の人形に変更されました。
 住吉神社(旧住吉町所管)・社壇に安置される9体の人形頭の内、5体は複数の絵画資料が存在する事もあり、すでに高い史料性を示す文化財であり、また残りの4体についても、今後の精密な調査を加えれば、同じく重要な文化遺産である可能性が高いと判断されます。
 良矩じいちゃん曰く「正雄が倉庫で玩具代わりにからくり人形にいたずらするので、新しくできた神社にご神体として祭っておくのだ。もう誰も売却もできないし、美術館に取られることもない。」と安心していたようです。お蔭で毎年11月15日の住吉祭礼の日のみに拝謁できる神様となり、写真撮影・解体調査は全くできない状態となりました。
 また、住吉町は多くのからくり師が住みついた他、踊り、お茶、能楽師とともに武家衆と町衆が共に遊興した、三業者の町として江戸時代から発展したといわれております。

現存する住吉町の山車:
        住吉町菊慈童車改メ「河水車」明和9年開始 現・東区出来町3「河水車」
        「(伝)産宮参車」改メ菊慈童車 宝暦11年 現・東区出来町西之切「鹿子神車」

 では、何故、最も古いといわれる「産宮参りからくり人形」5体が残ったのでしょうか?
 町名が住吉大社に由来していることもあり、住吉三神とともに祀られる神功皇后が、三韓征伐後に応神天皇(若宮八幡社の祭神のひとり)を産んだという神話にあやかって、氏子中の安産の祈りを込めて載せたものと思います。(山車保存会・木村哲男氏) 使用されない人形頭は町の宝として、江戸時代は住吉町町代宅に保管されていましたが、明治年間に八幡社内(現存・本殿北側)に住吉町の蔵を造営、その中に河水車とともに保管されていました。昭和20年の大空襲においても蔵と保管中の山車・からくりのみ焼失を免れましたが、山車は売却、治安に課題があり町内総代の深田良矩がからくりを蔦茂店内倉庫に保管することとなり、名古屋城再建の年、住吉社完成とともに移動し、何と「御神体」としてしまったのです。

若宮八幡社のパワースポット:
 名古屋城築城以前、若宮八幡社は城内にありましたが、築城に伴って現在の地へ移され、寛文11年(1671)から御神事が再興されました。現在は毎年5月15-16日例祭開催されています。当初は傘鉾(末広町)や獅子頭(矢場町)など、各氏子町内から多くの警固を出して、三の丸天王社へ神輿渡御を行う御祭礼として始まりましたが、延宝年間(1673〜1680)には末広町・門前町・中須賀町・住吉町・玉屋町・大久保見町などから華麗な山車が曳き出され、最盛期には7輌の山車が本町通りを行き来しました。明治時代に隆盛した鉄砲町と住吉町のみが山車の蔵を境内に建設、また、それぞれの町の神を祭っております。境内のパワースポットとして、社殿めぐりと歴史由来をお楽しみ下さい。

http://www.wakamiya-bridal.com/wakamiya/powerspot/index.html

若宮龍神社(わかみやりゅうじんじゃ) 水の神様・龍神祭11月1日
連理稲荷社(れんりいなりしゃ) “二百歳の狐の願い”の伝承地
         社祭:毎年初午(旧暦二月の最初の午)の日に商売繁盛、家内安全を祈願して。
恵美須神社(えびすじんじゃ) 商売繁盛、初ゑびす1月5日、ゑびす祭10月20日
熊野社、日吉社、香良洲社、天神社、秋葉社 合同、昭和43年 末広町八幡講建立
神御衣社(みごろもしゃ) 西脇家他末広町問屋衆が繊維の神様として大正11年に建立
針塚(はりづか) 昭和33年2月8日建立。2月8日針供養まつり:特製の豆腐やこんにゃくに使った針をさして供養するとともに、裁縫の上達を願う女性達の古くからの年中行事の一つで、今では神御衣社でのこのお祭りは、女性達の幸せを願うお祭り

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【新会員自己紹介】

伊藤 隆茂氏
水曜第2グループ

伊藤 隆茂(いとう たかしげ)
リコーエレメックス株式会社 代表取締役 社長執行役員

【リコーエレメックス株式会社】
〒464-0075 名古屋市千種区内山2丁目14番29号
TEL:052-734-0301 FAX:052-734-0320
URL:http://www.ricohelemex.co.jp/

 リコーエレメックスの伊藤でございます。
 このたび産業懇談会水曜第2グループに参加させていただく事になりました。
 どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 弊社は高野精密工業株式会社として昭和13年に名古屋市で創業いたしました。同37年にリコー時計としてリコーグループの仲間入りをし、同61年に現社名に改称しております。創業から現在まで、腕時計や信管部品の製造で培った精密加工技術をベースに事業を展開し、複写機周辺機器やプリンターなどを製造・販売する情報機器事業、精密部品の加工や産業機器や計量・計測機器などを製造・販売する機器事業と、事業領域を拡大してまいりました。
 現在は、リコーグループが掲げる「信頼と魅力の世界企業」の実現に向け、継続的な技術革新による価値創出を通し、顧客のNo.1パートナーとなることを目指して、全力で取り組んでおります。
 私は宮城県出身で、この3月まで中国に勤務しており、6年半の海外勤務を経て名古屋に赴任いたしました。東日本大震災による故郷の惨状には胸が締め付けられる思いですが、被災地の復興において中部経済の発展は欠かせないものと考えております。皆様のご意見を拝聴し、微力ではございますが、私のモットーである「明るく、楽しく、前向きに!」を実践して中部経済の発展に貢献してまいる所存です。産業懇談会の皆様におかれましては、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

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杉本 洋氏
木曜グループ

杉本 洋(すぎもと ひろし)
JFEエンジニアリング株式会社 理事 支店長

【JFEエンジニアリング株式会社】
〒450-0002 名古屋市中村区名駅3丁目28番12号
TEL:052-561-8644 FAX:052-561-8620
URL:http://www.jfe-eng.co.jp

JFEエンジニアリング名古屋支店の杉本と申します。
このたびの東日本大震災によって甚大な被害を受けられた被災者の皆様に 
こころよりお見舞いを申上げます。
 さて、4月より赴任しておりますが名古屋とは4度目の縁という事もあり,これまでお世話になった数多くの方々に支えられ、戸惑うこともあまりなくスタートすることが出来たと思います。
 名古屋との最初の縁は生まれた時であり2度目は学生時代の4年間,3度目は04〜06年名古屋がもっとも元気といわれた時代(愛知万博,セントレア開港,名駅前開発等々)そして今回ですが、震災の影響も加わってかビジネス街,錦三などを歩くたびに街の活気に当時との違いを感じています。歳を取ったせいかもしれませんが・・。
 仕事は「くらしの礎をつくる」企業としてライフライン,エネルギー・環境等社会インフラの分野での社会貢献を常に目指しています。未曾有の今回の東日本震災では自治体,地域の皆様からの要請をうけガス、水道等ライフライン復旧,分散電源の供給等速やかな対応をすすめております。産業集積度の高い当地域の基盤を支え、進化する当地域において「仕事と人」を通じ今後も貢献してまいりたいと思います。
産業懇談会では 多くの諸先輩に接して数多の薫陶を受けることを願ってやみません。
今後とも宜しくお願い申上げます。

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塚本 雅志氏
水曜第2グループ

塚本 雅志(つかもと まさし)
東洋建設株式会社 名古屋支店 支店長

【東洋建設株式会社 名古屋支店】
〒460-0003 名古屋市中区錦1-17-13
TEL 052-221-7301 FAX 052-231-8961
URL:http://www.toyo-const.co.jp/

 東洋建設(株)名古屋支店の塚本と申します。この度、「中部経済同友会」並びに「産業懇談会 水曜第2グループ」に参加させて頂くことになりました。前任の長尾正平同様、よろしくお願いいたします。

 まずは紙面をお借りしまして、東北関東大震災でお亡くなりになった方々へのご冥福をお祈りいたすと共に、被災された多くの方々へのお見舞いを申し上げます。
 さて会社紹介ですが、当社は昭和4年に西宮市鳴尾浜に一大工業港を建設する事を目的として設立され、現在では得意とする「港湾土木」のほか「陸上土木」、「建築工事」を国内及び海外に展開しております。東北関東大震災においても当社の東北支店を中心に救援及び復旧のお手伝いをさせて頂いております。今回の震災の復興には多くの課題が山積しておりますが、一刻も早く被災地の皆様の安心できる生活が確保されるよう、会社としても全力を尽くして参ります。

 続いて、私個人の紹介です。生まれは静岡県島田市です。生家は製材業を代々営んで参りましたが、斜陽産業でもあり、長男の私が土木工学科に入学したため父の代で製材業は廃業いたしました。大学時代は風光明媚な信州で恩師や良き友人達に恵まれ、酒の味も覚えました。昭和55年に当社東京支店の東京港の現場に配属になり、主に羽田空港関連の工事を担当いたしました。その後東京営業所の次長を経て、平成11年に名古屋支店に工事課長として赴任した後、中部国際空港の建設に携わりました。その後、静岡営業所長、名古屋支店土木部長、副支店長兼衣浦3号地統括所長を経て、本年4月1日より名古屋支店長を拝命いたしました。座右の銘は「五車の書、三尺の剣、一路の香」で、好きな言葉は「優先順位とスピード感」です。
 社会も経済も混迷が続き、建設業は基幹産業から斜陽産業になってしまった感がありますが、我々建設業に携わる技術者が、自然と人類の調和を目指すことで誇りとやる気を取り戻し、日本全体が活気づくと思います。"頑張ろうニッポン、頑張ろう建設業!!"
 経済同友会の皆様、異業種交流の中でより多角的で且つ俯瞰的な視野で物事を判断できるよう勉強させていただきますので、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

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筒井 和彦氏
木曜グループ

筒井 和彦(つつい かずひこ)
双日株式会社 中部地区管掌兼名古屋支店長

【双日株式会社】
〒460-0003 名古屋市中区錦1丁目17番13号 名興ビル3F
TEL 052-202-3000  FAX 052-202-3506
URL:http://www.sojitz.com/

双日株式会社の筒井和彦と申します。
産業懇談会木曜グループに参加させて頂く事になりました。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

双日グループのルーツは、それぞれ100年以上の歴史を持つ日商岩井株式会社、ニチメン株式会社で、2012年に設立から10年目を迎えます。"誠実な会社"であることを何よりも大切にしながら、グローバルな事業展開を通じて、豊かな社会づくりに貢献します。又、革新的な機能型商社にふさわしい高い透明性を確保した経営体制を整え、グローバルに活動する総合商社として、グループ全体の企業価値を一層高めて参ります。

さて、私は初めての名古屋勤務です。昨年4月に着任し、暑さも寒さも、ものともせず、当地で公私にわたる生活を楽しんでおります。これまでの仕事の中ではスポーツブランドとして皆様にも親しまれているNike(ナイキ)との関わりが一番の思い出ですが、当地でも新たなめぐり合いの中で、3度の海外駐在勤務なども活かしつつ、少しでもお役にたてるよう精進して参る所存です。

産業懇談会の皆様におかれましては、何卒宜しくご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。

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村木 隆信氏
水曜第2グループ

村木 隆信(むらき たかのぶ)
株式会社トヨタケーラム 代表取締役

【株式会社トヨタケーラム】
〒460-0003 名古屋市中区錦1-19-24 名古屋第一ビル
TEL 052-223-3800  FAX 052-223-3809
URL:http://www.caelum.co.jp/

 株式会社トヨタケーラムの村木でございます。この度、前任の永目の退任に伴い、中部経済同友会の産業懇談会 水曜第2グループに参加させていただくことになりました。どうぞよろしくお願い致します。
 当社はトヨタ自動車、ならびに自動車部品サプライヤー様だけでなく、家電・精密・家具等のものづくり分野向けの設計・製造分野でご使用いただく、CAD/CAMのソフト開発及び周辺システムの開発・販売・サポートを行っております。昨今では、製造技術の海外流出、リコール問題、そして東日本大震災など、お客様の設計・製造環境も、日々刻々と変化しております。そのような中、私たちは、常にお客様のニーズの一歩先を研究し、お客様のものづくりのお役に立ちたいという思いで、日々精進しております。
 産業懇談会への参加を機会に、皆さまのご意見を拝聴しつつ、今後のものづくりの未来について、ヒントを得、日本のものづくりに貢献していきたいと考えておりますので、今後ともご指導・ご教示のほど、よろしくお願い申し上げます。

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【6月度産業懇談会開催日程】

水曜第1グループ以外は、名古屋観光ホテルです。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ
各務芳樹
深田正雄
6月7日 (火)
12:00〜14:00

明治電機工業(株) 取締役社長 安井善宏氏
「ロボカップJr.と少年少女発明クラブ設立の経緯」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
6月21日(火)
11:30〜14:00
※第3火曜の開催となりますので、ご注意下さい
名古屋市科学館視察会
※ご参加の方には詳細案内をお送りします。
※恐れ入りますが、プラネタリウム座席数の都合上、定員を先着30名様までとさせていただきます。

名古屋商工会議所ビル 2階 名商グリル
水曜第2グループ 片桐清志
見祐次
6月8日(水)
12:00〜14:00

徳倉建設(株) 取締役執行役員営業本部長 郡司哲夫氏
「友愛を世界に!工事を通じて国際貢献・文化交流〜アフリカ・中南米で道路・学校・病院を造る」

18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
6月16日(木)
12:00〜15:30
リニア・鉄道館視察会
※ご参加の方には詳細案内をお送りします。
※後日、実費を精算させていただきます。

18階
伊吹の間

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【7月度産業懇談会開催日程】
木曜グループ以外は、名古屋観光ホテルです。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ
各務芳樹
深田正雄
7月5日 (火)
12:00〜14:00
揖斐川工業(株) 取締役社長 
井上豊秋氏
「わが社の農業ビジネスII」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
7月20日(水)
12:00〜14:00

マスプロ電工(株) 取締役会長
瀬尾英重氏
「アナログ放送終了後の新サービス」

18階
オリオンの間

水曜第2グループ 片桐清志
見祐次
7月13日(水)
12:00〜14:00

セレンディップ・コンサルティング(株) 代表取締役 高村徳康氏のご紹介
タカハシテクニア(株) 代表取締役
高橋弘茂氏
「中小企業の生き残り戦略」

18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
7月7日(木)
10:30〜13:00
「IHで作る・男の料理」
夏を意識した「簡単イタリアン」の調理に挑戦!
※ご参加の方には詳細案内をお送りします。
※恐れ入りますが、調理スペースの都合上、定員を先着20名様までとさせていただきます。
デザインの間
千種区星が丘元町15-74
地下鉄 東山線「星が丘」駅6番出口すぐ

※火曜グループの開催日が、当初の12日(火)から5日(火)に変更となっております。

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【お知らせ】

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【中部再発見コーナー】 名古屋編

中部経済同友会・文化のまちづくり委員会主催

第1回「ステキ・小粋・まち歩き」

文化のまちづくり副委員長
夢童由里子・記


中部経済同友会の「文化のまちづくり委員会」(大森邦彦委員長)では以前より、まち歩きを提案。
これは海外・県・市外から観光に訪れる人口の低迷、当地のアピール不足の解決策、まちの活性化をはかる手段、文化とはなんぞや、など等の思惑で始まったものです。
知っているようで知らない。足元を知らずして他所の人に、当地は「こんなにも良い所です」と、案内もできない。
さあ、歩こう〜。
自分たちの住むまち 「イイとこ捜しウォーク」の出発です。


この日が第1回目。生憎の雨で参加人数が減少したが、解説者の的確さと適宜を得た言葉で、参加者はうなずき、驚き、発見、のまち歩き。
日頃、見過ごしやすいまちの風景も、見方と角度を変えると急に愛しいものとなり、活気溢れる委員会となった。
この日受けとめたそれぞれの想いを、今後の「まちづくり」への飛躍へとつなげたい


カトリック主税町教会

市政資料館

解説は作家の西尾典裕氏

旧春田鉄次郎邸

文化のみち「百花百草」 解説は岡谷不動産(株)支配人垣尾哲夫氏

大正9年の邸宅

書院 

庭園

文化のみち二葉館(日本の女優第1号・川上貞奴と電力王・福沢桃助の2000坪の敷地。邸宅移築・復元)

川上貞奴・愛用の火鉢

同・着物   

貞奴の書斎


二葉御殿のラセン階段。政財界・文化人が集ったサロンの栄華が忍ばれて。 小粋・まち歩き第1回目終了〜。

参加者には毎回色の違ったオリジナルデザインの
タオル・マフラーのプレゼント。
一回目はドラゴンズ・ブルー。
次回は有松地域を歩く。その日のマフラーは何色?

<当日の行程>
名古屋市市政資料館、カトリック主税町教会、文化のみち 百花百草、主税町筋料亭香楽、故春田鉄次郎邸、旧豊田佐助邸、二葉館。


2010年10月30日 中日新聞(朝刊)

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【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.86 花ちゃんからの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 鳥巣 妃佳里

『 仲間と一緒に禁煙を 』

 木々の緑がまぶしい季節になりましたね。休日の公園ではお弁当を持って遊びに来ている家族連れや、ウォーキング・ジョギングにいそしむ方たちを見かけることが多くなりました。休養と健康づくりをかねて活動をはじめるのにいい季節です。そこで運動の話をしようかとも考えたのですが、5月ということで今回のテーマは「たばこ」です。

 5月31日はWHOが制定する「世界禁煙デー」です。厚生労働省が実施した「平成21年国民健康・栄養調査」によると、成人の喫煙は23.4%。日本では厚生労働省が、「世界禁煙デー」からの1週間(5月31日〜6月6日)を「禁煙週間」と定めています。そしてこの期間中、全国各地で受動喫煙防止、禁煙にむけた様々なキャンペーンが行われています。たばこの害については耳にする機会も多いですし、費用負担についても昨年のたばこ税増税で実感されていると思いますので、ここでは禁煙のメリットをご紹介します。

【タバコをやめるメリット】(禁煙マラソンガイドブックより 一部抜粋)

  • 20分で、(タバコによって上昇していた)血圧は正常近くまで下降する
  • 24時間で、心臓発作の確立が下がる
  • 48時間で、臭いと味の感覚が復活し始める
  • 2〜3週間で、体の循環が改善する。肺活量が30%回復する
  • 5年で、肺がんになる確率が半分に減る
  • 10年で、前がん状態の細胞が修復される

 禁煙はまわりに宣言して始めた方が成功しやすいと言いますし、ニコチンから離脱するつらい時期には周りに協力者や仲間がいることが励みになります。新社会人へのアンケート調査では、喫煙者は「時々吸う」人も含めて全体の11%程度、そのうち8割が禁煙したいと思っているというデータがでています。もうすぐ「禁煙週間」を迎えるこの時期に、皆さんの職場でも禁煙希望者を募って、禁煙マラソンに取り組んでみませんか?

仲間と一緒に禁煙を成功させ、健康な身体を守りましょう!


【編集事務局からのお詫び】
 「保健師からの健康だより」No.85(4月号)文中の「適正飲酒の10か条」の第5条が編集時のミスで第6条と連結したまま配信してしまいました。改めて下記に正しい「適正飲酒の10か条」を掲載いたします。
 読者の皆様に大変ご迷惑をおかけしましたことを謹んでお詫び申し上げます。

適正飲酒の10か条 (社団法人 アルコール健康医学会協会)

  1. 談笑し 楽しく飲むのが基本です
  2. 食べながら 適量範囲でゆっくりと
  3. 強い酒 薄めて飲むのがオススメです
  4. つくろうよ 週に二日は休肝日
  5. やめようよ きりなく長い飲み続け
  6. 許さない 他人(ひと)への無理強い・イッキ飲み
  7. アルコール 薬と一緒は危険です
  8. 飲まないで 妊娠中と授乳期は
  9. 飲酒後の運動・入浴 要注意
  10. 肝臓など 定期検査を忘れずに

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.31
コラム【理念経営物語】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること 』
ニコラス・G・カー著(青土社)

 昔から「バカと鋏は使いよう」と言う。インターネットも使いよう次第、あくまで道具でしかない、との考え方には根強い支持がある。ところが、「われわれは道具を作る。そしてそののち、道具がわれわれを作る」のだ。時計を発明したわれわれは、いま、時計に支配されている。インターネットは、さらに恐ろしい。われわれから集中力を奪い去り、深い読みを困難にし、長期記憶を阻害する。「記憶をアウトソーシングすれば、文化は衰退してしまう」と、著者は警告する。すべての日本の子供たちにデジタル教科書を持たせ、頭の中はからっぽでいい、すべてはデジタル教科書に入っているのだから、と言うソフトバンクの孫正義社長は、何かとてつもなく恐ろしいことを考えているのではないだろうか。

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コラム3 【苗字随想】 No.108 コラム【理念経営物語】

片桐清志

」と苗字

 「風薫る5月」に因んで、今月は「風」と苗字の関係を調べてみた。
 「風」で始まる苗字の種類は67種が見つかった。身近な存在の割には意外と少ない。
 一字姓の「風」さんも居て、そのままカゼとお呼びする。
 苗字ランキング(佐久間 英)トップは風間(カザマ)の582位で、風見(カザミ)の1870位が続く。風早(カザハヤ)や風戸(カザト・フト他)、風祭(カザマツリ)なども4000番外だが比較的上位に登場する。
 ユニークな苗字では風晴(カゼハレ・カザハレ)、風上(カザカミ)、風吹(フブキ)、風巻(カザマキ)、風当(フウトウ・フトウ・フタギ他)、風無(カゼナシ)、風速(カザハヤ)、風呂(フロ)、風味(カザミ)、風土(フト)、風折(カザオリ)、風月(フウゲツ)、風来(フウライ)、風林(カザバヤシ)、風神(フウジン・カゼカミ他)、風穴(カザアナ)、風袋(フウタイ・カザブクロ)などが見つかった。
 下に「風」がつく苗字でも風流な苗字が多い。松風(マツカゼ)、朝風(アサカゼ)、追風(オイカゼ)、川風(カワカゼ)、海風(ウミカゼ)、山風(ヤマカゼ)、大風(オオカゼ)、中風(ナカカゼ)、小風(コカゼ)などのほか、方角との組み合わせでは東風(コチ・ヒガシカゼ)、南風(ハエ)、西風(ナライ・ニシカゼ)、北風(キタカゼ)がある。季節との組合せでは春風(ハルカゼ)、秋風(アキカゼ)は見つかったが夏風と冬風は嫌われたようで見つからなかった。
 ついでに「風」の仲間の「嵐」も調べてみた。「嵐」で始まる苗字は7種類見つかった。一字姓の「嵐(アラシ)」もいる。嵐姓でのランキングでは五十嵐の210位がトップだ。「風」と「嵐」をセットにした風嵐(カザアラシ)も見つかった。

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【平成23年5月号編集後記】

 5月27日に東海地方も梅雨入りした。昨年より17日、平年より12日早いそうだ。これから7月中旬の梅雨明けまで蒸し暑い、うっとうしい天気が続く。今年は特に電力不足対策のため空調も控え目となる。スーパークールビズや「ゴーヤー」をはじめとする緑のカーテンなど、知恵を絞ったECO活動が本格化しそうだ。
 心配なのは大雨による土砂崩れ災害だ。特に東日本大震災の被災地では地盤の緩みも指摘されている。二重災害が起こらないことを祈るばかりだ。気象予報は昔に比べると随分精度が向上した。気象レーダーや気象衛星等のハイテクに加え、長年の気象関係者の努力のおかげだ。台風の進路予報や広域での雨量の予想などを活用すれば、早めの避難に役立つ。
 気象観測に比べると、地震観測や津波観測は手薄な印象を免れない。地震計も電力会社やJRなどの民間企業も数多く設置しているが気象庁の観測網に組み入れられているわけではない。予知技術の進歩には膨大な実績データが必要だ。電離層の変化や地磁気の変化、地下水の変化などの観測網の充実とデータの一元化により地震との関係が見つかれば予知・予報への手がかりとなる。
 「緊急地震速報」は観測網の充実とオンライン化、コンピュータによる観測情報の処理技術の産物だ。地震発生から到達までのわずかの時間を減災に役立てようというシステムだ。新幹線ではこの原理を活用し緊急停止の指令を出している。耐震技術や防波堤等の防災技術も大切だが、地味な観測体制もおろそかにできない。今回の大震災の犠牲を無駄にしないためにも今後の観測体制の充実を期待したい。

 「産懇宅配便」は今月号も盛りだくさんだ。例会模様は4月末と5月の計5つを掲載できた。特に今回は企業の最前線の視察会が2グループで開催された。6月も今話題の名古屋市科学館とリニア・鉄道館の視察会が2回予定されている。7月には料理体験会の企画もある。ご活用いただきたい。新会員は今月も5名の方に登場いただいた。会員の投稿では「名古屋いちばん物語」に2編いただいた。また23回にわたり連載していただいた夢童女史の「からくりアート点描」に代わって、今月から新連載の「中部再発見コーナー」を、今度は夢童女史が中部経済同友会文化のまちづくり委員会副委員長の立場で紹介していただく。
 本誌も今年の同友会のテーマの3KAN(環・観・感)に軸足を置き、会員諸氏の交流促進のお役に立ちたいと念じている。

(片桐)