産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】  第104号 2011.1.28発行

 メールマガジン■産懇宅配便■

平成23年1月度(第104号) 目次
産懇宅配便
【産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」模様】 1月24日(月) 17時30分〜20時00分
【名古屋いちばん物語】 No.12
【新会員自己紹介】
神戸 理恵子氏

株式会社メタルテクノ神戸 取締役

鈴木 繁氏 太陽工業株式会社名古屋支店 取締役・執行役員・支店長
【2月度産業懇談会開催日程】
【3月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【アートコーナー】    からくりアート点描 No.21
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.82
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.27
コラム3 【苗字随想】 No.104
【産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」模様】

テーマ『地球資源問題の現状と課題
             〜「エネルギー」、「鉱物」、「食糧」を中心に〜』

日  時:23年1月24日(月) 17時30分〜20時00分
場  所:ウェスティンナゴヤキャッスル 2階 青雲の間
参加者:65名

スピーカー:
水野 耕太郎(みずの こうたろう
中部経済同友会 代表幹事
東邦ガス株式会社 取締役会長

水野 耕太郎氏
新年合同懇親会に先立ち、水野代表幹事から
「地球資源問題の現状と課題〜「エネルギー」、「鉱物」、「食糧」を中心に〜」と題し、ご講話いただいた。

1. 地球規模でのサスティナビリティー
 ひとつの地球が生み出す資源で養っていける人口は80億人という試算もあるなか、国連では、世界人口は今後40年で、約90億人に達する見込みで、我々はひとつの地球資源ではやっていけなくなる。これは、ひとつの見方であり、人間が知恵を働かせることにより、そのような状況にはならないと思われるが、今後、我々は世界人口の急激な増加と新興国を中心とした世界経済の拡大による、資源需給の逼迫感が強まることを覚悟しなければならない。そこで、いかにしてそのバランスを取っていくのかが「サスティナビリティー」にとって重要な課題だろう。

2. わが国のかかえる資源問題
 資源問題におけるわが国の一番の弱点は、様々な資源を輸入に依存している自給率の低さにある。資源を安定的に確保するためには、自給率を高めることに加え、輸入先を多様化し、リスクを分散することや新たな資源、代替資源の開発が重要な鍵となる。
 エネルギー資源に関しては、在来型の化石エネルギーの枯渇懸念から、非在来型の化石エネルギーである、シェールガスや炭層メタンガス、オイルサンド、オリノコタール、更には、わが国の近海に多く埋蔵されている、メタンハイドレードなどの開発が進んでいる。
 また、資源が乏しいわが国にとって、再生可能なエネルギーである、太陽光や風力発電、原子力発電の利用拡大は大きな課題である。現段階では、自然エネルギーは、天候任せで発電量が不安定なことや送電距離の長さの故、送電ロスが多く、これらを克服する技術開発の成否が自然エネルギーの本格利用につながるだろう。また、原子力の利用拡大については、世界の潮流になりつつあり、安全性には万全の対策が必要であるが、わが国においても欠かすことはできない。
 わが国のハイテク産業に不可欠な鉱物資源である、レアアースについては、現在の中国による生産の寡占状態から脱却し、安定的な確保の必要がある。現在、世界各地でレアアースの鉱山プロジェクトが活発に開発されている。加えて、廃棄されるハイテク機器に含まれるレアアースのリサイクルシステムの確立や、代替材料も技術開発されているところである。
 21世紀は水の時代ともいわれる。我々が使用する水については、地球規模での微妙な循環バランス上で成り立っており、この循環バランスが崩れると、水不足や洪水被害など、いろいろな歪みが発生する。世界の一部地域における水不足は深刻で「海水の淡水化」や「下水の再利用」などを実践している国もある。
 食糧の安定確保は国家の至上命題である。わが国の食糧自給率は、40%(カロリーベース)であり、先進国中、最低レベルである。今後、食糧不足時代を迎えるなか、わが国では、食糧自給率の向上と同時に、いかにムダを無くすかという、両面の取り組みが求められている。

3. サスティナビリティーを保つためには
 地球のサスティナビリティー、資源循環型社会の構築は、「創」「省」「再」の三文字に尽きるだろう。
 「創」は、エネルギーでは、自然エネルギー、原子力の利用拡大、非在来型の化石エネルギーなどの新しいエネルギーを創り出す。鉱物では、例えば、レアアースに代替可能な新素材を創り出す。水では、海水の淡水化など、新しい水を創り出す。食糧では、食糧の増産に取り組む。「省」は、資源消費の効率利用。「再」は、リサイクルなど、「再利用」の徹底。これらの「漢字三文字」は今、我々に一番問われていることへの「答え」ではないだろうか。

 引き続き、水野、滝、箕浦代表幹事を交えて、恒例の合同新年会が開催された。年のはじめにグループを超えて親睦を深める良い機会となり、盛会のうちに終了した。

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【名古屋いちばん物語】 No.12

テーマ『 日本一の大逆転『桶狭間の戦い』の疑問と秀吉・家康の役割 』

(株)アクティオ名古屋支店
支店長 水谷文和

 日本一の大逆転『桶狭間の戦い』は、織田信長率いる2千の部隊が、4万5千の今川義元軍を破った『戦(いくさ)』である。もっとも今川軍の4万5千は信長公記に記載されているものであるが、少し過大に表現されている。義元の領国である駿府・駿河・遠江の石高から出兵可能な兵力を算出すれば2万5千人が妥当な人員だと考えられる。
 いずれにしても織田軍は自軍の10倍以上の軍隊を相手に勝利したことは間違いない。 劇的な勝利として語り継がれる『桶狭間の戦い』にもいくつかの「疑問」がある。今回は、この「疑問」と、後に天下人になる「秀吉」「家康」の関与について紹介したい。
 桶狭間の戦いは、永禄3年(1560)5月12日に尾張と三河の国境に近い桶狭間(緑区有松町桶狭間)で、今川義元が昼食休憩をしているところを信長軍が奇襲して一気に義元の首を取った。信長は同日早朝に突如出陣を始め、途中熱田神宮で戦勝祈願を行い桶狭間に向かう。 梁田政綱の情報により、義元が桶狭間で休んでいる事を知ると一気呵成に本陣を攻め、混乱の中で信長の家臣である毛利新助が義元を討ち取った。というのが一般に知られている戦のあらましだ。
 ここでいくつかの疑問を検証してみたい。

  1. なぜ2万5千の兵に守られた義元の本陣に信長軍がたどり着けたのか?
  2. 戦を直前にしてなぜ義元は昼食を摂っていたのか?
  3. なぜ義元が討ち取られたあとに残された大軍で信長軍を攻めなかったのか?

 元々、義元は尾張の小大名であった織田信長など眼中になかった。あくまで尾張は京へ向かう通過点であり、大軍を見せ付ける事で織田は今川家に下るであろうと考えていた。このため派手な御輿で移動していたが、逆に信長軍に居場所を教える結果になった。また、戦を直前にして昼食を摂ることにしたのは、地元の村長・神主・百姓から戦勝祝いとして酒や料理を差し入れされたからである。実は、酒や料理を差し出して、桶狭間で休憩するように誘導したのは信長方の作戦と言われている。この様子を見張り続け、信長への報告を担当したのが梁田政綱である。 
 一方、信長には少数精鋭の別動隊があり、この別動隊が義元の食料運搬を担当する小荷太隊を背後から奇襲した。背後から奇襲を受けた小荷太隊はパニックに陥り、前方の本体に向かって突入した。味方の突入に驚いた義元本隊が、混乱に陥ったのは言うまでも無く、そこに信長本隊が切り込んだのである。緻密な連携で信長軍は、今川軍2万5千の中に切り込み、義元本人を討ち取る事ができたのである。
 信長軍への反撃が無かった点については、当時の軍隊は専属で仕えている兵は少なく、百姓と兼任で仕えるものと浪人を戦の度に金で集める事が多かった。したがって、主に仕えるといった忠義の精神は希薄で、一旦負けが決まれば兵士は逃げる事に必死で戦う意思など微塵も無い。 
 これで1、2、3の疑問は解決できる。 
 さて、後に天下人となる二人の動きである。当時、今川方であった家康は、この時、桶狭間の西南に位置する大高城に兵糧を運び込むことに成功している。しかし、本戦開始後は動いておらず、既にこの時点で信長に寝返っていた事は間違いない。大高方面から攻められる心配が無いだけで、信長は義元本隊への突入は容易になる。動かないことが信長への協力なのである。仮に信長が負けていても義元に怪しまれる事はない。いかにも家康らしい策士の一面である。
 秀吉はどうであったか?信長公記の中にも、この時期の記載に秀吉が出てこない。 いくつかの時代小説では、戦勝祝いと称して酒や料理を提供した村長・神主・百姓は、秀吉と仲間であり、巧妙に桶狭間に誘い込んだのは秀吉とされている。 
 このような家康の裏切り行為や秀吉の間者のような働きは、信長公記の記録には残されていない。後に天下を取った二人が、自分に都合の悪い記録を残すはずが無く、結局、歴史は勝者の記録なのである。 
 現在まで残る史実は僅かなものであり、僅かな史実をパズルのように組合せ、空白部分を創造して作り上げたものが時代小説である。フィクションが多いだけに本当のところは不明だが、我々が学習した『桶狭間の戦い』とは違う切り口で考える事ができる。 
 誰もが知っている地元の歴史的な戦である。史跡もあり、関連する書籍・小説は多いので、それぞれが思う桶狭間の戦いを創作してみては如何か?

【参考書籍】
桶狭間-神軍・信長の戦略と実像 カリアナ書房 江畑秀郷:著
空白の桶狭間 新潮社 加藤廣:著
信長の密使 学研文庫 火坂雅志:著

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【新会員自己紹介】

神戸 理恵子氏
水曜第2グループ

神戸 理恵子(かんべ りえこ)
株式会社メタルテクノ神戸 取締役

【株式会社メタルテクノ神戸】
〒441-8086 豊橋市問屋町23
TEL:0532-31-6516 FAX:0532-31-6607
URL:http://www.mt-kambe.co.jp

株式会社メタルテクノ神戸の神戸理恵子(かんべりえこ)と申します。
この度、産業懇談会水曜第2グループに参加させていただくことになりました。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
 弊社は、現在の豊橋市にて貞享5年(1688年)吉田藩御用達鍛冶として創業、現在は鋼材卸売業、土木建築資材の販売・施工などを行っております。
現在、私どもを取り巻く環境は大変厳しいものですが、鉄及び二次製品を必要としてくださるお客様と共に歩み続けるべく、日々努力し精進しております。
 私自身ですが、生まれも育ちも豊橋市。現在は名古屋に居を構え、一児の母としても奮闘しております。趣味のゴルフになかなか行けず、スコアが伸びないことが悩みではありますが、もう少し余裕が出来たら今以上にコースに出、スコアアップを目指したいと思っております。
 この懇談会を通じて、ご経験豊富な諸先輩の皆様と交流できる機会を頂けましたこと、感謝を申し上げます。何分若輩者でございますので、至らない点が沢山あるかと思いますが、何卒ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

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鈴木 繁氏
水曜第2グループ

鈴木 繁(すずき しげる)
太陽工業株式会社名古屋支店 取締役・執行役員・支店長

【太陽工業株式会社 名古屋支店】
〒450-0003名古屋市中村区名駅南2-8-11
TEL:052-541-5119 FAX:052-541-5112
URL:http://www.taiyokogyo.co.jp

太陽工業株式会社の鈴木繁でございます。
この度は、産業懇談会水曜第2グループに参加させていただく事になりました。
よろしくお願い申し上げます。

まずは自社紹介をさせていただきます。
太陽工業は「膜」を創業の原点として生活と産業に貢献できる価値創造を追及する企業です。その活動フィールドは国内にとどまらず、世界12の国と地域でさまざまなプロジェクトに参画しています。中でも昨年開催された「2010年上海万博」においては、中国の現地法人が協会発注の5つのプロジェクトに加えて、主要各国の国際館や企業館など、合計16ものプロジェクトを受注、中でも会場のランドマーク的建築物で、人の流れの中心でもある「世博軸(万博大通り)」を、最大幅約97m、全長約840mにわたって覆う巨大サスペンション膜構造は、そのスケール感と迫力で他の施設を圧倒しました。
約6万5千m2もの大空間は、合計50本のマスト(支柱)とケーブル、そして膜屋根で構成されており、個々に形状が異なる69枚の膜屋根は、1枚あたりでも、最大で2千m2近くに達するダイナミックさで、膜素材には東京ドームの屋根と同じ「四フッ化エチレン樹脂コーティングガラス繊維膜材」を採用、さらに設計上の創意工夫で課題をクリアしました。
また「世博軸」の巨大サスペンション膜構造以外にも、日本館、ドイツ館、イタリア館、ノルウェー館など、主要各国の国際館や企業館を中心に、合計16ものプロジェクトに参加、新しい技術を披露する万国博覧会において、無事、膜構造を完成させました。

次に自己紹介させていただきます。
私は生まれも育ちも岐阜県岐阜市です。京都の大学を卒業後、太陽工業(株)に入社しました。岐阜の出身である、という事だけで、当時の上司から名古屋担当を言い渡され、それ以来、名古屋を基点として札幌や東京への転勤を繰り返し、この度、名古屋支店に戻ってきました。数えてみると、入社以来、30年間の内、約半分を名古屋で過ごした事になります。今も岐阜市に住んでおりまして、愛知を始めとして、岐阜・三重・静岡をホームグランドとして動いております。

浅学の若輩者でございますが,会員の皆様方の御指導御鞭撻を賜ります様よろしくお願い申し上げます。

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【2月度産業懇談会開催日程】

場所は、名古屋観光ホテルです。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ
各務芳樹
深田正雄
2月8日(火)
12:00〜14:00
DIC(株) 名古屋支店 支店長
松井尚樹氏
「なるほど色彩楽」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
2月16日(水)
12:00〜14:00
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株) 常務執行役員
多田利行氏
「企業が求める幹部社員の資質と人材の育成」

18階
伊吹の間

水曜第2グループ 片桐清志
見祐次
2月9日(水)
12:00〜14:00
(株)丹羽英二建築事務所 取締役社長
丹羽英夫氏
「建築文化の向上と地域社会の発展に寄与する
〜私のライフワークと事務所の業務〜」
18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
2月10日(木)
12:00〜16:30
中日本高速道路(株)名古屋第二環状自動車道視察会

※誠に恐縮ですが、工事・作業現場の安全確保のため、ご参加人数は先着順で35名様とさせていただきます。尚、本視察会につきましては、木曜グループ登録会員様のお申込を優先といたします。予めご了承くださいますよう、お願い申し上げます。
※ご参加の方には詳細案内をお送りします。
※後日、実費を精算させていただきます。

18階
伊吹の間

名古屋第二
環状自動車道名古屋南JCT―高針JCT

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【3月度産業懇談会開催日程】

場所は、名古屋観光ホテルです。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ
各務芳樹
深田正雄
3月1日(火)
12:00〜14:00

日鉄パイプライン(株) 執行役員中部支社長
五十幡 圭右氏
「日鉄パイプラインのご紹介」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
3月16日(水)
12:00〜14:00
(株)日本テクシード 専務取締役 
金城次夫氏
「人材派遣の将来」
18階
伊吹の間
水曜第2グループ 片桐清志
見祐次
3月2日(水)
12:00〜14:00
ナグラ産業(株) 代表取締役 
名倉昌孝氏
「36年の軌跡〜自己紹介と自社紹介〜」
18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
3月3日(木)
12:00〜14:00
岐阜プラスチック工業(株) 取締役 経営企画部担当
大松幸太氏
「当社の歴史と現状について」

18階
伊吹の間

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【お知らせ】

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【アートコーナー】
からくりアート点描 No.21

石彫4体 ― ふるさと ― 

(2007年6月17日竣工)
東京・八王子市 圏央道八王子西インターチェンジ 敷地内
母親像1体:3m 子供像3体:2.5m 


お母さん像  3m

八王子市出身の作詞家中村雨紅が作詞した童謡「夕焼け小焼け」をヒントに制作。

― ふるさと ―
思いっきり遊んでいたら 

     もう 夕映えの空になってきた

ほら お母さんの呼ぶ声がする

    「みんな〜 帰ってらっしゃ〜い」

八王子インターを利用する全て方が、愛する人々のもとに無事な笑顔で
もどってこられるよう「心のふるさとへ帰ろう」との意味を込めて制作した。

仕上げ真っ最中

除幕式

除幕式


コメント>
NEXCO中日本(株)の依頼で制作した作品。道路公団時代より日本の高速道路における技術力、安全性は世界に誇れるものの一つであるが、ややもすると完成した道路は当たり前のように、深い感慨も無しに走ることが多い。

ルートを決め、用地買収を経て、長い年月の末にやっと、1本のハイウエイが完成する。
この、八王子西ICは、あきる野IC(あきる野市)と八王子ジャンクション(八王子市)が開通するのに伴い建設された。
そこでは高尾山周辺や八王子城址付近の環境破壊などを理由に、市民団体などが猛烈な反対運動も興し行政側が勝訴したいきさつもあった(高尾山天狗裁判)。

市民参加したモニュメント私は、もっとこの建設を理解し、市民参加したモニュメントはできないものかと構想を練った。
幸い、詩人「中村雨紅」の名前を知ることで、一気呵成に作品は完成に向かった。
八王子市民の人々に「詞の一部」を書き公募して頂く。
それをモニュメントの台座部分に永久に残すこと。
それが制作者としての誇りとしたいと思った。
公募は「習字、八王子市民、成人男子、成人女子、障がい者、子供」、の6つの条件を提案。
主催者の考えるより応募数は多く870点となり、見事な字ばかりで審査にかなりの時間を要した。

オープニングには、地元の幼稚園や保育園に通う約30人が「夕焼け小焼け」を合唱し、拍手喝さい。
いつの間にか、参加している全体でみんなの感動の大合唱となった。

後にインターネットで、応募した障がい者の子供さんの父親のブログを、偶然見つけた。
「障がいを持って生まれた子が人の前で表彰され、書いた字をみんなに見て頂くこと、ハイウエイを通して安全・安心のテーマに参加できたこと、この子の生涯にありえない出来事で、どれほど生きていく上で本人はもとより、支える家族の励みになったことか」と言う意味の、感謝と感激の言葉が縷々綴られていた。

感謝するのは、何にもまして、私たちの方であった。


制作
夢童由里子
〒459-0024 名古屋市名東区本郷2-150
電話:052-774-6891 携帯電話: 090-2610-5925
E-mail:mudo@r9.dion.ne.jp
夢童アートHP:http://mudou-art.com/

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【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.82
花ちゃんからの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 鳥巣 妃佳里

『 笑顔で健康づくりを 』


 新年あけましておめでとうございます。新しい年の始まりとともに、このたび健康だよりを引き継ぐことになりました。これからは保健師2名が交代でお届けして行く予定です。どうぞよろしくお願い致します。

 全国的に広がっている「伊達直人運動」、埼玉県では自分たちのお小遣いを出し合って参加した小学生の女の子達がいたそうですね。長引く不況や自然災害など心配なニュースの多い中、彼女たちの姿を想像すると心の温まる思いがしました。人の笑顔や行動で気分が明るく元気になることは、日々の生活の中で実感される方が多いと思います。この「笑顔=笑うこと」には心理的な効果だけではなく、身体的にも以下の効果があると言われています。

【1】心身の免疫機能を強化する・・・免疫バランスがよくなり、活性化するためリウマチ等の免疫疾患、ガンの治療効果が高まる。
【2】痛みを和らげる・・・脳波にα波(癒し効果)が現れ、βエンドルフィン(快楽物質)がでてきて鎮痛効果がある
【3】血糖値を下げる・・・血糖値バランスを整える体内のメカニズムに働きかけ、良いバランスを保つため糖尿病の予防、治療に役立つ。
【4】脳の血流が良くなる・・・脳梗塞の予防や回復に役立つ。脳の働きが活発になることで集中力が高まるので、痴呆予防の可能性も。

 作り笑いでも部分的な効果はあるようですが、感情を伴ったものであればより効果は高まります。ここで大切なのはユーモアを感じる"感受性"ですね。仕事に追われて余裕がなく、周りの見えない状態ではユーモアを感じ取ることはできません。皆様にはこれまで積み重ねてきた多くの経験をもとに、若い社員達にゆとりとユーモアを持って生きる(仕事する)姿を見せてあげてほしいと思います。一日のどこかでユーモアあふれるメッセージを送っていただけるのもいいですね。

 健康診断の有所見率(全国)が52.3%、二人に一人が有所見者という時代です。笑うことはお金も時間もかからず、効果のある健康づくりの方法です。ぜひ取り入れて、社員みんなが元気で生き生きと働く職場作りを目指しましょう。

メッセージ 生活に笑いとユーモアを取り入れて、健康になりましょう!

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.27
コラム【理念経営物語】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 シリーズ「よりみちパン!セ」 』
理論社

 『チョコレート戦争』や『太陽の子』などの名作を送り出してきた児童書出版社の理論社が、民事再生法適用の申請を行い、最終的に民間の衛星放送局に買い取られることになりました。わが出版界でも、理論社支援の声が上がっています。
 ご紹介する「よりみちパン!セ」は、大人の読書にも十分堪えうるシリーズです。

  • 『神様がくれた漢字たち』白川静(監修)
  • 『みんなのなやみ』重松清
  • 『ハッピーになれる算数』新井紀子
  • 『バカなおとなにならない脳』養老孟司
  • 『きみが選んだ死刑のスイッチ』森達也

など、表現は易しいが内容は深い作品が目白押しです。

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コラム3 【苗字随想】 No.104
コラム【理念経営物語】

片桐清志

「鶴と亀」

 年の初めのめでたさに因んで、今月号は慶事のシンボル「鶴」と「亀」に関する苗字あれこれを紹介したい。
 どちらも苗字にも結構好んで使われている。「鶴」で始まる苗字は125種、「亀」で始まる苗字は118種見つかった。一字姓の「鶴」さんも「亀」さんもいる。「鶴」はそのままツルとお読みすればよいが、「亀」はカメのほかにヒサシの読み方がある。
 よく見かける苗字では鶴岡(ツルオカ)・鶴田(ツルタ)・鶴見(ツルミ)は苗字ランキング(佐久間 英氏)の1000番内に、鶴巻(ツルマキ)・鶴・鶴谷(ツルタニ)が3000番内に、鶴原(ツルハラ)が4000番内に登場する。
 「亀」姓では亀井(カメイ)の348位を筆頭に、亀田(カメダ)・亀山(カメヤマ)が1000番内に、亀岡(カメオカ)・亀谷(カメタニ)が2000番内に、亀川(カメカワ)が4000番内に見つかった。
 縁起の良さそうな「鶴」姓では鶴丸(ツルマル)・鶴久(ツルヒサ)・鶴仲(ツルナカ)・鶴園(ツルゾノ)・鶴城(ツルシロ・ツルキ)・鶴宮(ツルミヤ)・鶴家(ツルヤ・ツルガ)・鶴殿(ツルドノ)・鶴若(ツルワカ)・鶴美(ツルミ)・鶴子(ツルコ)・鶴来(ツルギ・カクライ他)・鶴賀(ツルガ)などが見つかった。
 「亀」姓で縁起の良さそうな苗字は亀丸(カメマル)・亀喜(カメキ)・亀好(カメヨシ)・亀多(カメダ)・亀園(カメゾノ)・亀城(キジョウ)・亀宮(カメミヤ)・亀家(カメヤ)・亀竹(カメタケ)・亀松(カメマツ)・亀徳(キトク)・亀慶(キケ・キケイ)・亀栄(カメエ)・亀永(カメナガ)・亀星(カメボシ)・亀甲(キッコウ・カメコウ)・亀若(カメワカ)・亀子(カメコ)・亀竜(キリュウ)・亀鷹(カメタカ)などだろう。
 JALも再起の願いを鶴丸マークに込めると聞く。世界の大空に華麗な姿で舞う日を楽しみにしたい。どっきりするのは亀頭(キトウ・カメガシラ)だ。鶴亀(ツルカメ・ツルキ)は見つかったが、亀鶴は見つからなかった。「亀」と「鶴」では、どうやら「鶴」が上のようだ。

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【平成23年1月号編集後記】

 「タイガーマスク現象」が全国に広がっている。発端は昨年のクリスマスの朝、群馬県中央児童相談所に届いた「伊達直人」からの10個のランドセルだ。TVや新聞で報じられると、瞬く間に全国へ同様な現象が波及した。「伊達直人」以外のヒーローも続き始めた。
 「ランドセル」には誰しもさまざまの思い出がある。届けられたのは品物としてのランドセルだけではなく、「人間味」や「勇気」や「夢」が詰まっている。このランドセルを背負って、今春誕生する児童福祉施設の「ピカピカの一年生」の笑顔が思い浮かぶ。殺伐としたニュースが多い年末に、心温まる出来事だった。
 今年に入ってからは匿名による寄贈だけでなく、素性を名乗っての寄贈も続きだした。一過性の現象に終わらせず、この機会に「寄付文化」が定着することを期待したい。税制面の見直しの声も出始めた。「ふるさと納税」も普及し始めた。歳末助け合い運動等の市民運動も健在だが、総合的な支援では使途の明朗化にも限界がある。社会への恩返しは、自分の育った環境等で選択肢が変わる。税制面の整備には時間がかかるだろうが、それを待つことなく、先ずは「助け合い」の行動を起こしたい。
 寄贈だけでなく、児童福祉施設への「家庭教師」をボランティアで実施している若手グループもTVで紹介されていた。「阪神・淡路大震災」で本格化したボランティア活動の灯は消えることなく、現在も若者に着実に受け継がれている。シニアのボランティア活動も活発だ。地域に根付いた市民活動は日本の良さだ。日本はまだまだ捨てたものじゃない。本誌もこの気持ちを忘れず、今年も元気な企画にチャレンジしたい。会員諸兄のご協力をお願いする。

 今月号では水野筆頭代表幹事の特別講話模様を掲載した。地球規模での「サスティナビリティー」の観点から、資源問題のお話を伺うことができた。実現のためのキーワードとして提唱された「創」「省」「再」の3文字が心に刻まれた。新年で何かとご多忙にも拘わらず、産業懇談会のために有意義なお話を戴き深く感謝する次第だ。
 コラム1を長い間担当いただいた保健師の佐藤花子さんが転職され、今月から鳥巣さんにバトンタッチすることになった。予定ではもう一人別の保健師さんと共同で連載をしていただくことになる。このためコラムのタイトルを「花ちゃんからの健康だより」から「保健師からの健康だより」に改題させていただいたが、連載Noは継続させていただいた。佐藤さんにはこれまで会員の健康に役立つヒントをたくさん戴き、この場を借りて深く感謝したい。また鳥巣さんには今後もワンポイントアドバイスをよろしくお願いしたい。

(片桐)