1.会社沿革
テルウェル西日本は平成13年に設立され、平成19年にNTT西日本(親会社)の直接帰属会社となった。しかし、前身組織は、昭和27年設立の財団法人電気通信共済会となることから、「テレフォン(電話)」の「テル」と、「ウェルフェア(相互扶助・福祉)」の「ウェル」を合わせて「テルウェル」となっている。財団法人電気通信共済会は、電気通信省(現NTT)職員と、その労働組合の出資による財団法人で、当初は、出資金の運用益を職員の退職時に一時金として支払っていた。しかし、その後、業務範囲を拡大し、ビル清掃、守衛業務、社員食堂の調理、電報配達など、さまざまな業務を電電公社(現NTT)から受託していった。財団法人では、営利事業を営むには限界があるため、営利事業部分を切り離して「テルウェル西日本」を設立・営業したのが、はじまりである。
電電公社(現NTT)から、さまざまな業務を受託した経緯もあり、テルウェル西日本の業務範囲は広い。これらを判りやすく整理するため、「まもる」をキーワードに「自然まもり隊」「会社まもり隊」「子どもまもり隊」「家族まもり隊」の4つの区分に分けている。
2.業務「まもり隊」紹介
○自然まもり隊
地球温暖化防止のため、地球上のCO2を増やさない、環境に優しい商材を提供するのが、「自然まもり隊」の業務である。具体的には、再生バッテリー、節水ミューバン(バルブ)システム、LED、屋上緑化、太陽光パネル、n買いやす.net(企業向けWebショッピングサイト(http://n.kaiyasu.net))などの提供である。
特に、再生バッテリーでは、経年劣化したバッテリーを新製品と同様に再生する技術を確立しており、特許も取得している。コスト面でも新製品の半額程度で再生可能で、かつ、産業廃棄物の削減にもつながることから、今後、大いに期待している業務である。
○会社まもり隊
会社をまもるセキュリティー、会社を動かすITや人材、お客さまとふれあう広告など、会社のあらゆるニーズに的確、迅速に対応し、さまざまな方面からサポートするのが、「会社まもり隊」である。
こちらでは、オフィス内の管理業務として、ビルの入退室管理、金庫防災、PC管理、書類管理・破棄などのサービスを提供している。その他、「フレッツ光」、電報、ビルメンテナンス(清掃・警備)、不動産ソリューション(ビル管理・修繕)、人材派遣、電柱広告看板の販売・取付・管理業務も行っている。
日本の電柱広告は100年以上の歴史があり、中部地域だけでも、現在30万本もの広告がある。低価格かつ地域密着の広告として、有効な宣伝媒体であり、日本独特の文化となっている。
○子どもまもり隊
小さな子どもを狙う犯罪から、子どもたちを守るお手伝いをするのが「子どもまもり隊」である。この分野では、非常通報機の設置・保守事業、キッズ携帯電話、防犯アイテムなどを販売している。非常通報機は昭和27年に開発され、長らく、金融機関(銀行・郵便局等)を対象に設置されてきたが、2001年に起こった大阪府の付属池田小学校事件以来、学校関係からの設置依頼が大きく増加している。
○家族まもり隊
家族が毎日快適に過ごすことができるよう、「誠心誠意」でお手伝いするのが、「家族まもり隊」である。具体的には、介護サービス、引越業務などのサービスを提供している。日本は、2015年に65歳以上が人口の25%を占めると予想され、超高齢化社会へ突入しつつある。介護サービスへのニーズの高まりを見据え、ホームヘルプサービス、適合高齢者専用賃貸住宅、ケアマネジメント、デイサービスの4事業を介護サービスの柱に位置づけて取り組みを進めている。
以上、各まもり隊の代表的な業務のみを紹介したが、実際、どの分野も競争が熾烈な状況にあり、親会社であるNTT西日本からの受託により、収益を確保しているのが実情である。今後、親会社以外からの受注を増やすことも視野に入れて、収益の柱となる事業を育てることが重要と考えている。
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