【6年11月度 産業懇談会(木曜G)模様】
テーマ: 『 「中部電力株式会社 浜岡原子力発電所」視察会 』
- 日 時:令和6年11月7日(木) 9時00分~19時00分
- 参加者:17名
スピーカー:
本堂 貴士(ほんどう たかし)氏
中部電力株式会社 浜岡地域事務所
浜岡原子力館 館長
今回は、中部電力ミライズ株式会社名古屋営業本部の大石氏、杉本氏、鈴木氏のお取り計らいにより、浜岡原子力発電所を訪問し、原子力館や5号機建屋内(制御室や燃料プール)、防波壁などを見学させて頂き、原子力発電について学ぶ貴重な機会を得た。
浜岡原子力発電所の概要
浜岡原子力発電所は、静岡県御前崎市に位置し、敷地面積は、約160万㎡、従業員は協力会社を含めて約2,800名。設備は、1-4号機は沸騰水型軽水炉、5号機は改良型沸騰水型軽水炉であり、1,2号機は廃止措置中、3,4号機は適合性確認審査中、5号機は適合性確認審査の申請準備中である。遠浅の海岸のため、日本で唯一、敷地前面に専用の港を設けておらず、10km離れた御前崎港に専用の岸壁がある。
浜岡原子力発電所における安全対策
東日本大震災の発生前から、震災対策は行ってきたが、福島第一原子力発電所事故を受けて、津波対策を含む安全対策を大幅に強化している。敷地内への浸水を防ぐため、海抜22mの防波壁を設置したが、審査内容等を踏まえ、さらに海抜28mへかさ上げする計画である。また、建物内への浸水を防ぐため、防水扉の水密扉への切り替え、強化扉を新設することで二重化を図り、建物の耐圧・防水構造を強化している。さらに、福島第一原子力発電所事故の原因となった、冷やす機能を失った場合に備えて、電源供給や注水・除熱について複数の代替手段を講じている。
設備の強化だけでなく、事故発生時に初動対応を行うスペシャリストチーム「緊急時即応班(ERF)」を設置。また、教育・訓練の充実・強化を図り、初動から事故収束に至る対応能力を継続的に確認・改善している。
日本のエネルギー政策「S+3E」を基本方針に、安定供給・経済性などの観点で利点のある原子力発電所稼働に向けて努めている。
【6年11月度 産業懇談会(火曜G)模様】
テーマ: 『 中部財界の未来を担う若手経営者の取り組み 』
- 日 時:令和6年11月12日(火) 12時00分~14時00分
- 場 所:名古屋観光ホテル 2階 曙東の間
- 参加者:39名
[ファシリテーター]
スピーカー:
4人の若手経営者による、トークセッションが開催され、各社の取組みや社会課題への対応など様々な話題で大いに盛り上がった。
会社紹介・自己紹介
<四元氏>
学生時代はアメフト部に所属しながら学者を目指しており、専門家の少ないイスラム文化を専攻。その後、不動産ファンド・営業系コンサルティングファームを経て、2005年にトリニティグループを設立し、リーマンショックを機に中小企業専門の経営コンサルタント事業を展開。大企業向けに偏っていたビジネスサービスを、中小企業にも利用しやすいよう低価格で提供している。
中小企業支援を行う一方で、障がい者が通常の業務に従事し、報酬を得られる社会を実現したいという思いがある。ダウン症の次女を授かったことや障がい者の叔母がいることがきっかけで、障がい者が通常の報酬を得て社会参加できる仕組みを作りたいと考えるようになった。具体的な取り組みとして、障害者施設にクッキーを作ってもらい、通常価格で販売することで収益化を図る社会実験を行っている。
<粟津原氏>
「お仏壇のはせがわ」で知られる(株)はせがわに入社し、新入社員年間売上高1位を獲得。同期最速で店長資格を取得するが、一身上の都合により退職。その後、不動産のセイワ産業(株)へ入社し、(株)CIPを設立し常務、そして代表取締役へ就任。株式合併に伴い、後任へ株式を売却し、不動産売買仲介事業を主力とする(株)ファミリークス設立。社名は、ラテン語の「ファミリア(家族)」と「ルークス(光)」を合わせたものである。雇われ社長時代にできなかったことを成し遂げるべく取り組んでいる。
<河野氏>
鹿児島県鹿児島市出身。2019年5月に中小企業の採用定着支援事業を行う株式会社ジーエスコンサルティングを設立。「中小企業求人部」となるべく、お客様の求人の部署として、求人原稿制作、採用動画制作、求人広告支援、採用コンシェルジュなどのバックオフィス業務を全面サポートしている。ジーエスグループは、同社の他に介護や物流、清掃、飲食など合計7社があり、グループ全体の従業員数は約140名。趣味は、社員教育、経営者教育、全国サウナツアー、魚釣り、ゴルフ、グルメ巡りである。
<米原氏>
大学卒業後に先物取引の会社に就職。半年ほどで退職し、家業である平安金属へ入社。1年半後に父が他界したため、代表取締役へ就任。金属スクラップ回収・産業廃棄物の収集・運搬、フロン回収などの事業を営む。当社は、創業からの長い歴史があり、小人数体制による効率的な作業や顧客の要望に応える柔軟な対応を強みに事業を行っている。「明日やろうは馬鹿野郎」の精神で現状に満足することなく取り組んでいる。趣味は、6人の子供の習い事の手伝いとゴルフ。
各社での取組み
<粟津原氏>
「人口減少と顧客本位のDX事例」
創業後、順調に売上を伸ばしてきたものの、顧客目線が欠けていたことを反省し、顧客本位の営業を重視するようになった。不動産の買主、売主双方に適切にアプローチしていくことが求められるビジネスであるが、従来のExcelや名刺アプリによる管理では、顧客情報や物件情報が混在し、必要な時にすぐに取り出せなかった。また、外出先から社内データにアクセスできず、タイムリーな顧客対応も出来ていなかった。
こうした課題を解決するために顧客本位の「マッチングシステム」を開発。これにより、顧客情報の一元管理、検索時間の短縮、外出先からのデータアクセスが可能となり、検索時間が短縮され、成約件数の増加や売上アップなどが期待できる。不動産業界の悪しき慣習からの脱却を目指し、同業他社とシステムを共有し、利他を最優先とした取引を若手経営者と共に構築発展させる。
<河野氏>
「人口減少と企業の労働力確保」
日本における人口減少が進むにつれて労働力の確保が深刻な問題となり、求職者側が選択肢を持つ時代に変わってきている。この状況下で、労働者を確保するためには、以下の5つの施策がある。
- ターゲット設定:どのような人材を採用したいか明確にする。
- 採用しない人材の設定:問題を起こす可能性のある人材を採用しない。
- 競合比較:同業他社だけでなく、求職者が応募する可能性のある他の業界も含めた比較を行い、求人媒体や給与、福利厚生などを含めて、自社の魅力を明確にする。
- 調査と設計:ターゲットに合わせた魅力的な求人内容を作成する。通勤の利便性、仕事内容、給与、休日、人間関係など、求職者が重視するポイントを網羅する。
- 打ち出し:福利厚生で個性を出す。ターゲットや自社のミッション・ビジョンに合った福利厚生制度を設計する。
当社の福利厚生制度は、社員の声をベースに新しい福利厚生を積極的に取り入れており、成長・貢献・利他の精神を磨くため、社会人準備サポート、住宅手当制度、まかない制度、マネーリテラシー勉強会、目標達成勉強会、業務改善勉強会、資格取得支援、ボランティア活動支援、採用成功インセンティブ、健康支援、社員旅行、ランチ・交流会などを導入している。企業は欲しい社員・風土に合わせて変化し続けることが重要である。
<米原氏>
「リサイクル素材について」
当社は自動車工場や機械工場などで発生するスクラップを回収して、分別し、リサイクル会社へ納入している。70年続く会社の4代目であり、依頼に対して「どうすれば解決できるか」を追求し依頼は断らない。この姿勢が信頼関係の構築につながり、双方に利益をもたらすWIN-WINの関係を実現している。
鉄は優れたリサイクル素材であり、リサイクル率はほぼ100%である。「クローズド・ループ・リサイクル」と言われ同じ性質を保ったまま何度でもリサイクル可能なため環境負荷低減に貢献できる。しかし、鉄リサイクル業界における課題として、不適切な取引があり、業界全体の意識改革が求められる。キャッシュレス化により、取引の透明性を高めることは可能であるため、業界全体で取り組んでいく必要がある。
中部経済の今後について
<粟津原氏>
「リニア時代と国土創生」
東海道新幹線の開通後に名古屋駅東側の発展したことを踏まえると、リニア開業後には名古屋駅西側が大きく発展する。リニア開業により東京-名古屋間の移動時間が大幅に短縮され、東京と比較して立地コストが安い名古屋へ企業の本社機能が移転する可能性が高まる。その結果として、名古屋圏の不動産需要が高まり、地価上昇、商業施設の建設ラッシュなどが予想され、中部財界の立ち位置が確立されることが期待できる。
【6年11月度 産業懇談会(水曜第2G)模様】
テーマ: 『 地域密着の法務と社会貢献~名古屋の法律事務所が切り拓く新たなビジネスモデル~ 』
- 日 時:令和6年11月13日(水) 12時00分~14時00分
- 場 所:若宮の杜 迎賓館 1階 橘の間
- 参加者:24名
スピーカー:
《代表 籠橋 隆明 氏》
自己紹介
名古屋E&J法律事務所は、「人を守り 環境も護る」を理念に掲げ、環境法務と企業法務の2つの分野を専門としている。事務所名の「E」は環境(Environment)、「J」は正義(Justice)を表し、社会経済に貢献し、人類の環境問題解決にいどむ法律事務所である。
私は、岐阜県土岐市駄知町出身で、東海高校、京都大学法学部を経て弁護士となり、現在、立命館法科大学院教授、愛知大学法科大学院講師も務める。昭和61年に京都弁護士会に登録し、平成9年に名古屋E&J法律事務所を設立、平成11年には弁護士法人化した。趣味はテニス、筋トレ、ストレッチ、ChatGPTなど。
環境問題への取り組み
名古屋E&J法律事務所は、自然保護、里山保全、地球温暖化問題、農業法務など、幅広い環境問題に取り組み、自然生態系保全のための活動を行う団体や個人の支援、地域作りのアドバイザーとして活動している。
1995年には、アマミノクロウサギなどを原告とする「奄美『自然の権利』訴訟」を鹿児島地方裁判所に提訴した。この訴訟は、ゴルフ場開発に反対するもので、「動物 vs. 人間」という奇抜な構図から、大きな話題となった。訴訟戦略としては、奄美固有の生態系や文化を守るという「奄美の森」を代弁する分かりやすく社会的意義の深さを訴えるストーリーとした。訴訟の結果は必ずしも勝訴には繋がらなかったが、朝日新聞の夕刊1面やNHKのクローズアップ現代など様々なメディアで報道されるなど社会的な支持を得ることができ、環境問題への意識向上に大きく貢献した。当時、始まっていた「パソコン通信」(インターネットの前身)も社会的支持を得る上で役立っていた。自然保護に対する関心が高まっており、時代の流れに乗れたことが大きな要因であった。
企業法務
名古屋E&J法律事務所は、大企業から中小企業まで幅広いクライアントをサポートしている。弁護士業界は、参入・退出障壁が高く、クローズドな業界であるため、サービスの質による選択圧が働きにくいという特徴があるが、この障壁を利用しつつ、飛び越えることで、他の法律事務所との差別化を図っている。
具体的には、大企業の拠点工場、地方本部、子会社に対しては、特定専門分野(外国人、人事、廃掃法など)の対応や法務部では対応できない案件を扱い、中小企業に対しては、法務部のサブスク、事業承継、M&A、銀行対応、中国、ベトナム法務、独占禁止法、下請法、行政対応、反社対応など、幅広い分野に対応できる専門性を備えており、「いつでも、どこでも迅速に」を掲げ、クライアントのニーズに合わせた柔軟な対応を行っている。
ChatGPTの活用
名古屋E&J法律事務所では、ChatGPTをリーガルチェックに活用している。ChatGPTは、単語(トークン)と単語の関係の深さを計算して文章を構成するものである。回答のレベルは高いが、プロントと呼ばれる質問に対応して、回答のレベルが決まる。具体的な問いに対して具体的な回答を生成できるため、「プロンプト」の工夫は重要である。当事務所ではプロンプトを研究し、リーガルチェックの効率化を図っている。
《弁護士 渡部 貴志 氏》
社会価値と経済的利益の両立
名古屋E&J法律事務所は、「社会価値と経済的利益の両立」に挑戦し、「Journey of Value Creation」をスローガンに、様々な社会貢献活動に取り組んでいる。
奄美大島では、護岸工事による自然海岸の破壊を防ぐため、クラウドファンディングを活用して、資金を集め、社会貢献に対して社会から資金提供を受ける取組みを行った。また、環境と終活のプラットフォームとして「みどりの遺言」プロジェクトを進めており、終活と環境を結び付け、NGOやNPOとタッグを組み、プラットフォームを作り、生きた証を残したい人たちのサポートを行っている。さらに、豊田市の株式会社三河の山里コミュニティパワーは、地域循環経済の一環としてエネルギーの自給事業を展開している。名古屋E&J法律事務所は、組織運営のコンサルティングとして顧問契約を締結し、再生可能エネルギーと地域コミュニティの再生を組み合わせた法的課題を追求している。
これらの活動を通じて、名古屋E&J法律事務所は、法律事務所としての枠を超え、社会全体の持続可能な発展に貢献することを目指している。
【6年11月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】
テーマ: 『 北欧の発想で暮らしに豊かさを 』
- 日 時:令和6年11月20日(水) 12時00分~14時00分
- 場 所:名古屋観光ホテル 3階 桂の間
- 参加者:25名
スピーカー:
《顧問 榎並 幹人 氏》
自己紹介
豊田通商で33年間勤務し、そのうち5年間ストックホルム支店長を務めた経験を持つ。ストックホルムの日本食レストランで、アルバイト中のペレ・スィルィエダール氏と出会い、その後、ペレ氏を豊田通商にスカウトして、共に北欧の健康関連機器を日本に紹介し、低反発まくら・体圧分散寝具テンピュールのブームを起こした。
2015年からの豊田通商グループの豊通ニューパックの社長を経て、2023年6月からはラーゴム・ジャパンの顧問に就任し、長年のビジネス経験と北欧への深い理解を活かして、同社の活動を支えている。
スウェーデンの高幸福度を支えるライフスタイル
スウェーデンは、世界幸福度ランキングで常に上位にランクインしており、2022年には7位を獲得。この高い幸福度の背景には、充実した社会福祉制度や個人の自由を尊重する文化、そしてワークライフバランスの重視が挙げられる。スウェーデンをはじめとする北欧の人々は、過度に頑張りすぎることよりも、心身の健康を最優先し、自分らしく無理なく生きることを大切にしている。家族や友人との良好な関係を築き、その上で仕事に励むライフスタイルが、高い幸福度に繋がっていると考えられる。こうした価値観は、身体的、精神的、社会的な良好な状態を重視するウェルビーイングの考え方に通じており、スウェーデン流の幸福感を支える根底にある。
《代表 藤井 理夫 氏》
自己紹介
文部科学省の委託事業で発達障害の早期支援・理解促進事業に携わっていた経験を持つ。その中で支援機器を探す過程でチェーンブランケットと出会い、その効果に感銘を受け、ペレ氏と共にラーゴム・ジャパンを設立した。大学ではダイバーシティマネジメントを専攻し、社会人としては不動産ベンチャーで事業開発や内部統制の整備、上場準備などを経験。現在は、認定NPO法人において不登校の家庭の支援などを行いながら、パラレルワークとして幅広い社会活動を展開している。
ラーゴム・ジャパンの商品紹介
当社は、スウェーデンの哲学「lagom」(ちょうど良い)を体現した健康機器や福祉機器を輸入販売しており、シンプルで機能的、そして心地よい北欧デザインを特徴としている。これらの商品は、使う人々のQOL(生活の質)向上を目指し、特に健康や福祉に配慮された設計がされている。
- チェーンブランケット:安心感を与える「鎖の布団」
チェーンブランケットは、中に鎖が入った布団である。鎖の重みが体に程よい圧力をかけることで、深い安心感とリラックス効果をもたらす。
自閉症や発達障害、精神障害、不眠症を抱える人々に効果を発揮すると言われており、福祉施設や医療機関、教育現場で広く活用されている。スウェーデンのカロリンスカ医科大学病院で行われた研究では、チェーンブランケットが不眠症の改善に有効であることが科学的に証明されている。この研究では、重度のうつ病、双極性障害、全般性不安障害、注意欠如・多動症と診断され、不眠症状のある18歳から77歳までの男女120人を2つのグループに分け、金属製のチェーンが入ったブランケットを利用したグループと、軽いプラスチック製のチェーンが入ったブランケットを利用したグループを比較した。その結果、金属製のチェーンブランケットを使用したグループは、第1週目で不眠重症度指数(ISI)の有意な改善を示し、12ヶ月後には、被験者の78%でISIの点数が睡眠障害として分類されないレベルまで低下した。 - マスターケア:重力を利用した全身ストレッチ
マスターケアは、15度の傾斜のついたベッドに5分間寝るだけで、全身ストレッチができる器具である。重力を利用することで、筋肉を使わずに背骨や関節を自然に伸ばせる点が特徴。ボルボ・エアロ社(ボルボの子会社)で行われた研究では、腰痛、肩こり、首の痛みの軽減効果が確認されている。この研究では、慢性腰痛で悩んでいた従業員116人を対象に、マスターケアを使用したグループと使用しないグループに分けて比較した。その結果、マスターケアを使用したグループは、腰痛だけでなく、肩や首の痛みも約50%減少し、腰痛を原因とする欠勤も減少した。スウェーデンでは、労働衛生の分野で、ボルボやIKEA、スカンジナビア航空といった企業、警察、消防、郵便局などの公共機関に導入が進んでいる。
最後に
腰痛や不眠といった日常的な健康問題は、日本でも大きな課題である。多くの人々が、電子デバイスや複雑な機器を使って解決策を試みる中、スウェーデンで開発されたシンプルで効果的な器具は、電源を必要とせず、非常にシンプルな構造で、長期間使用可能。メンテナンスもほとんど必要なく、洗濯以外では消耗品も不要で、経済的にも優れている。シンプルで効果的なアプローチは、腰痛や不眠に悩む人々にとって、より手軽で経済的な解決策となるであろう。また、北欧の発想を基にしたシンプルで長く使える商品を提供することを通じて、持続可能な社会の実現に貢献している。
【新会員自己紹介】
【東朋テクノロジー株式会社】
〒460-0008 名古屋市 中区 栄3丁目10番22号
URL:https://www.toho-tec.co.jp/
(自己紹介)
この度35年間働きました総合商社を卒業し、11月より東朋テクノロジーに入社致しました。これまで東京勤務の他広島・ドイツ・ブルネイ・静岡と渡り歩きましたが、遂に名古屋にご縁を頂きました。
新たなご縁を大切にして参る所存ですので、何卒ご愛顧賜りますと幸いです。因みに趣味はドライブ(温泉巡り)・ゴルフ観戦、学生時代はテニスに没頭しておりました。何卒宜しくお願い申し上げます。
【産業懇談会「代表幹事講話」ならびに「新年合同懇親会」のご案内】
平素は産業懇談会活動にご協力いただき、誠にありがとうございます。
毎年恒例の産業懇談会4グループ新年合同懇親会を、下記の通り開催いたしますのでご案内申し上げます。
本年は、宮﨑直樹筆頭代表幹事からご講話をいただきます。また、年の初めに、産業懇談会メンバーの皆様に親睦を深めていただきたく、あわせて新年合同懇親会を開催いたします。
今回は、産業懇談会PRの機会として、産業懇談会会員に加えて、今年度中部経済同友会にご入会いただいた新入会員の皆様にもご案内いたしております。是非とも多数ご出席くださいますようお願い申し上げます。
- 日時
- 令和7年1月23日(木) 17:30~20:00
17:30~18:40 宮﨑筆頭代表幹事のご講話
19:00~20:00 新年合同懇親会(着席ビュッフェ) - 場所
- 名古屋マリオットアソシアホテル Tel:052-584-1111
講演会:16階 アゼリア
懇親会:16階 アイリス - 講話演題
- 『企業におけるウェルビーイングとは』
- 懇親会費
- 15,000円(開催後、実費を請求させていただきます。)
※講演会のみご出席の場合は会費不要です。 - 本状ご案内先
- 代表幹事および産業懇談会会員の皆様
令和6年度中部経済同友会にご入会された新入会員の皆様 - その他
- お申し込みは1月16日(金)までに会員専用ページよりご登録をお願いいたします。お申し込み後1月20日(月)までにお取り消しのお申し出なくご欠席の場合は、会費を申し受けますので悪しからずご了承ください。
- 本件連絡先
- 中部経済同友会事務局 担当:廣瀬・中村
Tel:052-221-8901 E-mail:cace-seminar@cace.jp
【2月度産業懇談会のご案内】
2月度産業懇談会は、下記のとおり開催いたします。
グループ名 | 世話人 | 開催日時 | テーマ・スピーカー | 集合場所 |
---|---|---|---|---|
火曜グループ |
屬ゆみ子 |
2月4日(火) |
『警備業の生い立ちとALSOKの目指すもの』 |
名古屋観光 |
水曜第1グループ |
淺井博司 |
2月19日(水) |
視察会「STATION Ai」 |
STATION Ai |
水曜第2グループ |
香川裕子 |
2月12日(水) |
『創業家としての思いと これからの取組み(株式上場と株式の非公開化の中で)』 |
若宮の杜 |
木曜グループ |
河村嘉男 |
2月13日(木) |
視察会「豊田合成記念体育館 ENTRIO」 |
豊田合成 |
【コラム】
コラム1 【さっかの散歩道】 No.78
長瀬電気工業株式会社
代表取締役 屬 ゆみ子
『 C'est la France~やっぱフランスよね、その1 』
毎回旅に出る時は、(また何かネタがごろごろしてるんだろうな)と少しばかりのトラブルと楽しみに出かけるのだが、今回はとても穏やかな始まりだった。
フランスでの運転移動も、今やグーグルマップのおかげで迷子になる確率も低くなり、また今回の移動は過去に走ったことのあるルートだったので大体頭に入っている上、ほぼ一本道~まるで北海道~なので、意外にリラックスした空の旅となった。レンタカーも、いつもはAVISで借りていたのだが、今回は航空会社のオプションでHertzから「お安く貸しますよ、BMW」のお知らせが届いて、日本でも乗り慣れているし、今回は3人移動、つまり大きなスーツケースが3個あるので、ステーションワゴンタイプ申込んだら、5日間364ユーロという安さ!で即予約。この円安に大助かり!現地のレストランで美味しいワインがいっぱい飲めるわっ!とばかりに事前チェックインをし、到着したら車のキーだけ渡してもらって出発できる算段になっていた、ハズだった。
空港には15時に到着する。イミグレーション諸々で16時までに車を借りて、友人の飛行機が到着する19時まで、荷物を載せた車を空港の駐車場に置いて、電車でパリにちょこっとお買い物に行こうと考えていた。事前に届いたメールには「貸出カウンターはターミナルD」とあったので、本当かよ?とは思ったのだが日本便の到着するターミナルEからTGVの線路を超えて1キロ弱歩き、エージェントを探すも、どこにも見当たらない。(そうだよね、だってターミナルEとFに移動したはずだもの)。でも一応確認のため、近くにいたお掃除おばさんに「すみません、レンタカーのカウンターって?」と聞くと「ここにはないよ、全部E,F」だよね、また重い荷物をもって戻るのか~これでほぼ30分以上のロス。
カウンターでは長い列ができていて、何かトラブル(返却した車が紛失したとか)ですったもんだしている。受付けは2名、若いオネーサンと中年の男性。絶対男性希望!と並んだのだが、順番が来ると、あえなくオネーサン。予約のことを申し出るも、これがとにかく早口で、しかも言葉使いが荒くジャンクな表現をする。最近の若者は本当にフランス語が汚くなったし、人の言うことを聞き取ろうともしない。そりゃ大したフランス語は話しませんけどね。で、鍵だけもらってさっさと車に、と思ったらいきなり「3,000ユーロ払ってちょうだい」「え??もうチェックインしてるし、決済も終わってるんだけど?」「なに言ってるのかしら、こんな高級車借りるんだから高くて当たり前でしょ?あんたが運転するの?あのね、これだけ保険もかけておかなきゃ、もし何かあったら請求額は60,000ユーロになるのよ、あんた払えるの?」多分こんな感じの物言い。「違うでしょ、ほら、これが予約確認書」「あー安い保険のやつね。本当に60,000の請求来るわよ(何言ってるのこの女子!!)じゃあ1870ユーロ払って」
「いや、だからさ、決済済んで…」「払わなきゃ貸さないわよ」多分彼女は航空会社のオプションシステムを知らないのだろう、一から説明するのも面倒だし、とりあえず車は必要だし、後ろには長蛇の列ができてるし…後日エージェントに確認することにしてカードで支払いをする。と「はい、これ鍵、ボルボだから。地下3階のレーンに止まってるから」「BMWじゃないの?」「無いわ」「返却は?」「そこに返して」なんか、嫌な予感。
地下まで下りて車を見つける。最悪、ガタイが大きいだけのボルボSUV。3個スーツケース乗るのか?とりあえず荷物を載せエンジンをかけ、搭載されたグーグルナビを見ると、なんと、ス、スウェーデン語。訳わからん。言語変更しようと設定をタップするも、どれ?見たことない文字の羅列、ま、いいか。とりあえず駐車場の移動をと走り出すが、今度はエージェントの駐車場からの出方がわからない。機械が「チケット入れてください」って言うけどチケットなんか持ってないし。備え付けのインターホンで「チケット持ってないんだけど」と聞くと、「手前のポールにチケットって書いてあるでしょ?」「あ、はいはいこれね」で、車を入れなおすため、一旦空港の内周を一周しようと外に出ると、「あ、間違えた、このままカーゴゲートに行っちゃうかも」。
やっぱり言葉は分からなくてもナビは入れよう、地図さえ見られれば良いのだから。気を取り直してターミナルに戻り、何とか駐車場たどり着く。これがまた、超ヘアピンカーブの入り口で、ボルボはギリギリ(普段からトラックとか運転する機会があってよかった~)。ほかの車も何度か切り替えししていた。
気が付くと、時計は17時半、あと1時間ちょっとで友人の便が到着する。今からパリに出るのに30分。しかも帰宅ラッシュ、ゆっくり買い物してる時間もないし、すでにへこたれ気味で、この後シャンパーニュ地方まで130km、2時間弱の道を走らなければならないし、もう空港で大人しくお茶することにする。
仁川経由の便は30分遅れで到着。友人夫妻をピックアップし、今夜の部屋飲みミニボトルとおつまみを買い込んで、一路エペルネに向かう、スウェーデン語のナビとともに。但し、厄介ごとがもう一つ。今回の同行カップルは別名「アメフラシ」と言われていて、どこにいても二人が現れると雨が降り出す。案の定さっきまで美しい夕暮れだったパリの空から雨粒、そして霧が発生する。使い慣れないナビは、なぜか高速ではなくて国道を推奨。国道と言っても法定速度は時速90kmで信号もないのでほぼフリーウエイ、分かってはいるが街灯もない田舎の暗闇を走るのは私の車だけ。21時までにホテル到着予定だったけど、30分くらい遅くなるかも~と灯の消えかけた小さな町をいくつか通過し、やっとのことでホテルに到着した。
「心配したよ~メールの返事もないし、電話繋がらないし」優しい宿のオーナーの笑顔で肩の力が抜ける。「疲れたでしょ?部屋、アップグレードしておいたからね」
部屋に入り、大きなベッドに倒れこんだ……来年につづく。
なお、スーツケースはやっぱり2個しか乗らず、後部座席を1つ使う羽目になりました。
Joyeux Noel et Bonne Année🎄よいお年をお迎えくださいませ。
コラム2 【師、曰く】 No.43
妹尾 鷹幸(ペンネーム)
(株式会社構造計画研究所 名古屋支社長 妹尾(せのお) 義之)
ペンネームは、恩師、田坂広志先生の多重人格マネジメント、作家人格の名。心に鳴り響く言葉を今回も一筆。
『 人生の棚卸 』
本稿を執筆している12月中旬、今年一年を振り返る『人生の棚卸』を意識する。MBA修得に多摩大学大学院に集い、田坂講義に臨む経営者やリーダーらに課せられた宿題があった。人生を振り返り、苦労や困難、失敗や敗北、挫折や喪失、病気や事故など、まさに人生に与えられた“逆境”を棚卸し、そのとき何を思い、どう行動し、今どう感じているか、嘘偽りなく赤裸々に所感に記し、受講生30名程のメーリングリストに投稿するのだ。講義仲間の秘密は、絶対に外に伝えない約束で。
自身のネガティブなこと、思い出したくもないことを棚卸する所感は、実に勇気がいるものだった。正直、当時の苦しみ悲しみの痛みが再現したり、人に話し難い恥じ入ることを語るのだから。しかし、綺麗ごとを書けば、田坂先生には直ぐに見抜かれる。真実を語る人生の棚卸は真剣勝負なのだ。なぜ、そこまで拘られるのか。初回の2016年春学期、最終講義で身をもって体感した。皆の前で順に感想を述べるのが恒例で、私は田坂先生を真似た冗談も交えつつ、感謝を述べようと口を開いた。だが、一文も言わぬ、「田坂先生、ありが・・・」と言った瞬間、心底から溢れる涙が流れ落ちた。過酷だった幼少からのトラウマ、そこに起因するエゴの数々、滓のように沈殿した否定的な念は、田坂先生の言霊と人生の棚卸の所感により洗い流され昇華され、感謝の念が溢れたのだった。人生の逆境から目を背けず正対し、それがあったゆえに今の自分があるのだと心底から認識することで、自分の人生を肯定できるようになっていた。無論、人の気づきは行きつ戻りつ。その後もネガティブになることはあったが、修了後も田坂講義を受講し続け、4年半の講義で所感を書いたのは100回を超えた。お陰様で、かつてのトラウマをほとんど昇華させて頂いた。なぜ、『人生の棚卸』の所感が、これほどまでに心の滓を洗い流し昇華させるのか。
師、曰く『人生で与えられた逆境を棚卸するとき、あの苦労、失敗、挫折のお蔭で、大切なことを学び、成長し、今の道に導かれた。そのような深い感懐を抱く人は少なくない。幸運は、不運の姿をしてやってくる。』
それを理解したとき、苦労や失敗、挫折を否定的に捉えるのではなく、何を学べと言っているのか?どう成長せよというのか?どの道を歩めという声なのか?と、前向きに受け止め、逆境を肯定的に解釈するようになってくるのだ。私はそれを身をもって体感し、心の浄化をすることができた。無論、人は行きつ戻りつ。今年一年も、悪しきことと思ってしまうことも多々あったが、それとて長い目で見れば悪しきことではない筈なのだ。だから、年の瀬にこの一年を振り返り、一年の棚卸をしようと思う。たとえ今は解決できなくとも、今はその答を見い出せずとも、きっと、そのお蔭で今の自分があるのだと思える時がやってくると信じられるから。修行は続くよ、どこまでも。最後までお読み頂き、ありがとうございました。
コラム3 【げんき通信】 No.16
学校法人佑愛学園
愛知医療学院短期大学
リハビリテーション学科 理学療法学専攻
助教 藤本 大介
『 「痛み」とその対応 』
痛みとは何か?
「痛み」とは、ケガや病気に伴う感覚的なものだけではなく、不安・怒り・恐れなどの感情や痛みに対する自身の捉え方(楽観的・必要以上に最悪の状況を考える、など)が合わさった不快な体験と定義されています。
痛みへの対応
痛みの定義を踏まえると、自身の感情や考え方の傾向が痛みの増減に影響することがわかり、それらに左右されない体を整える必要性が理解できます。では、体を整える秘訣は何でしょうか?様々な方法があるかと思いますが、今回は体の中心にある背骨に注目していきます。背骨は手足の土台になっている部位ですが、種々の要因で硬くなり手足・腰の痛みの根因になってくることも少なくありません。この背骨の柔軟性を獲得することができれば、誰もが共通して受ける重力に対し体全体を適切にコントロールし、体の痛みの軽減に寄与することができると考えられています。これらのことを踏まえ、背骨の柔軟性を高める体操を紹介します。
背骨の柔軟性を高める体操
- 椅子に座って、お尻が座面に接する感覚を感じます。目を閉じて体重を前後左右にかけるとわかりやすいです。
- 息を吐きながら、お尻の後ろに体重をかけ、骨盤を後ろに倒します。同時に頭を真下に沈めるように背中を丸めます。
- 続けて、息を吸いながらお尻の前に体重をかけ、骨盤を前に倒します。同時に頭を真上に引き上げるように背中を反らします。1. ~2. を毎日10回程度繰り返すと効果的です。
注意点は、背中を丸めた時や背中を反らした時に頭が前や後ろに動きすぎないことです。
*今回のお話は、様々ある痛みへの対処法のひとつです。ご自身に合う痛みとの付き合い方を見つけていきましょう。