【4年9月度 産業懇談会(木曜G)模様】

テーマ: 『 まさかの時代を乗り越える組織創り ~システミック・コーチングTMによる組織改革~ 』

  • 日  時:令和4年9月1日(木) 12時30分~14時30分
  • 場  所:名古屋観光ホテル 桂の間
  • 参加者:23名

スピーカー:

写真:丹羽 司一氏
丹羽 司一(にわ じいち)
学校法人佑愛学園愛知医療学院短期大学
ゆうあいリハビリクリニック
理事長
写真:石川 清氏
石川 清(いしかわ きよし)
学校法人佑愛学園愛知医療学院短期大学
学長

学校法人佑愛学園について(丹羽氏)

 日本の高齢化に伴い、リハビリテーション医学に対する社会的要求が急速に高まってきているにも関わらず、それに対応するリハビリテーション専門病院や施設及び国家資格を持つ専門職の人員が絶対的に不足していた。このような中、当学園は1982年に全国では7番目に、中部地区で初の私立リハビリテーション専門学校として開学し、以来リハビリテーション教育一筋の専門校として実績とノウハウを蓄積してきた。2008年からは3年制の短期大学に生まれ変わり、今年で創立40周年を迎える。そして、2024年4月には「愛知医療学院大学(仮称)」を開学する計画である。理学療法士や作業療法士へのニーズに応えるために高度な能力開発を目指すと共に、社会を支える人間教育の充実を図っていきたい。
 本日は、学長の石川より「システミック・コーチング」という、職員のやりがいや満足度向上、人間関係の改善を目的に実施している組織改革の事例を紹介したい。

激変する医療環境下に求められるもの(石川氏)

 近年医療界において、急激な社会変化が起こり、多くの病院が経営の危機に陥っている。加えて、専門性の重視や打ち破れない職種間の壁があり、古い体質から抜け出せない状況が続いていた。このような現状を打破するきっかけとなった仕組みが、ビジネス界やスポーツ界では当たり前となっているコーチングであった。医療界にこそ組織改革のための「システミック・コーチング」(組織改革型コーチング)が求められている(システミック・コーチングは(株)コーチ・エイの商標登録)。

最高の病院になるために全病院的なコーチング導入(石川氏)

 私が勤める名古屋第二赤十字病院は、名古屋市東部にある地域の中核病院で、2007年に院長へ就任し、職員が満足して働けるやりがい・働きがいのある病院創りを目指した。職員がゆとりを持って働くことができれば、職員の満足度が向上して患者の満足度も高まり、病院の発展に繋がると考えていた。そこで、職員満足度向上のための方策として、増員による過重労働軽減や労働環境の整備(産休・育休の取得、院内保育所の整備等)など様々な施策を実施した。しかし、職員満足度は今ひとつ変化しなかった。本質は、職場での人間関係など日々の仕事の中でのやりがい・働きがいが必要であることがわかった。
 当院は2014年に100周年を迎え、最高の病院になることを目標に掲げた。そのために、何かを始める必要があると考えた。この頃、エクセレント・ホスピタル(クィント・スチューダー著)とNHK番組「クローズアップ現代」において、全社的なコーチングの導入によって組織改革を行った取り組みが紹介されており、目から鱗が落ちるような感動を覚えた。上司部下関係なく行うコーチングは、考え方の視野を広げ、気づきや自律性を高めて社員一人ひとりの能力を養い、組織の風土変革をもたらす効果がある。
 一方で、コスト増や病院への導入は全国初という課題があったが、約5か月間にわたって経営幹部の会議で説得し、最高の病院に向けて全病院的にコーチングの導入を決定した。コーチングの目標は、受講者が職場のステークホルダーに影響を与え、全病院的に波及をさせることである。3年間で受講生75名とステークホルダー375名が効果を享受した。受講生を選抜するポイントは、他の職員に影響力があり、かつ積極的に参加を希望する役付職員を選ぶことで、最大限の効果をもたらすことができる。
 組織風土は、時間と共に必ず目減りする。組織風土創りには投資が必要で、成果はすぐには表れない。しかし、システミック・コーチングが病院の風土となれば、一人ひとりの視点や行動、雰囲気が変わる。そして、習慣化して定着し始めた時、病院を変えることができる。

リーダーに必要なコーチング・スキル(石川氏)

 リーダーには、コーチング・スキルの中でアクノレッジメント、フィードバック、アカウンダビリティの能力が特に求められる。アクノレッジメントは、他者に対して認める、褒める、感謝することである。また、自分が思っている「自分」と周りが見ている「自分」とは異なり、自分が変わらなければ組織は変わらないため、フィードバックが必要である。アカウンタビリティとは、「主体的に自ら進んで仕事や業務の責任を引き受けていく意識」のことで、その反対はヴィクティム(被害者意識)と言う。課題に直面した際に、アカウンタビリティを発揮するかヴィクティムに陥るか、人の心の動きは基本的にこの二種類しかない。

コーチングによる院内の変化(石川氏)

 具体的な事例として、多剤耐性菌による院内感染や病院経営の危機等において、経営幹部、職員が一丸となってアカウンタビリティの高さで乗り越える事ができた。また、患者の安全と医療の質向上を継続的に促進する組織の醸成をミッションとする極めて厳しい医療施設の国際的認証機関であるJCI(Joint Commission International)の認証を、東海三県で初めて取得することができた。このように、課題に直面したとき、組織や個人がアカウンタビリティを発揮すれば、必ず課題は克服できる。

システミック・コーチングによる組織改革のこれからの展望(石川氏)

 他の病院でもシステミック・コーチングの導入が進んでいるが、厳しい経営環境下にある病院における導入は非常に厳しい現状がある。効果的な方法として、システミック・コーチングとコストを抑えることができる3分間コーチ・ワークショップを併用することで、効率よく院内の職員に波及させることができる。まさかの時代を乗り越える組織創りには、システミック・コーチングによる組織改革が不可欠ではないだろうか。

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【4年9月度 産業懇談会(火曜G)模様】

テーマ: 『 ハイブリッドワーク化における情報共有の新たな考え方 』

  • 日  時:令和4年9月13日(火) 12時30分~14時30分
  • 場  所:名古屋観光ホテル 桂の間
  • 参加者:30名
スピーカー:
吉原 克志(よしはら かつし)
サイボウズ株式会社 取締役
中部営業グループ 名古屋オフィス 所長
写真:吉原 克志氏

会社紹介

 当社の事業内容は「グループウェアというソフトウェア」と、組織の風通しをよくするための「チームワーク強化メソッド」の開発・販売・提供である。「サイボウズOffice」「kintone」「Garoon」「メールワイズ」の4製品を展開しており、導入社数は125,000社を超える。
 設立当初は離職率が高かったが、離職率が28%を超えたとき、社長が人事制度の方針を転換し、生まれ変わることができた。従業員が100人いれば100通りの働き方があると考え、公平性よりも個性を重んじ、個人の幸福を追求する改革に踏み切った。その結果、離職率は大幅に改善し、売上も8年連続2桁成長を遂げることができた。
 当社が働き方改革を行う中で、行き着いた答えは、「制度」、「ツール」、「風土」の3つがバランスよく底上げされていることである。DXも同様で、制度やツールの整備は、多くの企業で実施されているが、風土にどう踏み込むかが課題となっている。当社では、公明正大という嘘がなく、クリアな企業になることを目指している。例えば、寝坊で遅刻してもアプリで正直に報告する環境を整備した。決して甘い環境を許容する意味ではなく、速やかにミスを挽回する姿勢に切り替えたほうが生産性の観点で有益である、という考え方である。社員・管理職双方の心理的安全性の確保が根本にある。役職年齢不問で議論や質問が活発に行われており、これらは、グループウェア内で行うため、全員がやり取りを確認でき、周囲から助言を受けられる。このように、日常のコミュニケーションの中で、自分自身や組織が成長していく仕組みを構築した。

DXとは?

 経営者のミッションは、売上の極大化と支出の極小化を行い、ステークホルダーの幸せを最大化させることである。そのためには、経営者の意思決定を支える良質な情報が必要である。しかし、今まではデータ収集や分析に時間がかかり、タイムリーに正確な情報を提供できなかった。ITツールを導入することで、過去のデータも含めて有効活用し、瞬時に正確な情報を提供して意思決定ができる。
 これまで、ITは情報システムや専門家に任せていたが、今後のデジタル人材不足を乗り越えるために、全社員がIT環境構築に関わる必要がある。核となる技術を創造する「デジタルコア人材」と、サービスを作る「デジタル専門人材」は、ITベンダーや情報システム部門が担い、実際にサービスを活用して業務を改善する「デジタル活用人材」は、全社員が担っていかなければならない。ノーコード/ローコードの仕組みを取り入れ、まずは60点のシステムを構築/展開し、現場で不具合を修正してより現場が使いやすいシステムに「現場の社員が」改善していくことが求められる。これまでの経験上、社内で2S(整理・整頓)が出来ている企業はIT化を実現しやすく、情報の2Sの徹底がDXへの近道となる。

情報共有の方法

 当社の働き方改革のポイントは、「徹底的な情報共有」を実施したことである。意思決定のフローは他企業と同じであるが、各段階の会議の議事録などは全てツール内に保存され、全社員がコメントでき、経営会議で決議する内容は、事前に全社員から意見の収集を行い決議される。最終の取締役会の段階では、全社員の意見が反映された総和となっている。
 日常業務の情報共有は、社員が今何をしているかをつぶやく「分報」や、忙しい度合いを色分けして報告し合い、周囲がサポートする体制を整えた。これまでの情報共有は、ピラミッド型の組織の中で、職層の壁に阻まれていた。この現状を打破するために、オープンに議論するオンライン型の組織への転換を目指している。デジタルネイティブな人材が今後採用される中で、企業がアナログな組織のままでは、優秀な人材が定着せず、DXの進展も難しい。従来の組織に変化を与えたのが100人100通りの人事制度である。
 コミュニケーションは、活字になる「言語」と聴覚・視覚情報からなる「非言語」に分かれる。非言語の部分は当社でもまだ課題である。そこで、非言語の情報を伝える1つのツールとして、日本特殊陶業(株)のスタートアップ企業である(株)ignArt が開発した「GOOD MORNING COLOR」というアプリがある。毎朝の感情や状態を色や動きで表現し、職場のメンバーが日々の気持ちを楽しく共有することで、風通しの良い職場を実現できるコミュニケーションアプリであるため、ご興味があればお声がけ頂きたい。

サイボウズのハイブリッドワークに関する考え方

 当社は、オンライン・ファーストの原則を採用している。リアルはバーチャルを補完するための手段であり、リアルオフィスは準備するが、オンラインで会議を行う。会議でリアルとオンラインの参加者が混ざる場合、リアルの話題が優先されてしまうからである。
 ハイブリッドワークによって、社員がバラバラな時間・場所で働いていても、一緒に仕事をしているという状況を共有することで、自分がチームの役に立っているという承認感覚を持つことができる。これが、会社への信頼や一体感へ繋がる。ハイブリッドワークにおけるマネジメントは、管理ではなく対話であり、管理ツールの中で全て行っている。
 業務の中には、モノの加工などリアルにしかできないこともある。しかし、業務を短期と長期に分けて考えていくことでオンライン化を実現できる。まず、短期ではできる業務からオンライン化を進めることが大切である。1つ1つ導入し社内にオンライン化の風土を作っていく。長期ではビジネスごとにDXを推進していくとよいだろう。
 本日の講演を通して、今後のために徹底的な情報共有の取組みをご検討されてはいかがだろうか。そのためには、オープンな情報共有の環境を構築する必要がある。そして、全社員のITスキルの向上がDXの近道になる。様々な研修プログラムがあるため、興味があれば連絡して欲しい。

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【4年9月度 産業懇談会(水曜第2G)模様】

テーマ: 『 「ミッドランドスクエア シネマ」見学会 』

  • 日  時:令和4年9月14日(水) 12時30分~14時30分
  • 場  所:ミッドランドスクエア シネマ
  • 参加者:16名

スピーカー:

小塚 康(こづか やすし)
中日本興業株式会社 取締役

中鉢 智博(なかばち ともひろ)
中日本興業株式会社 感動創造本部 興行部
ミッドランドスクエアシネマ 支配人

会社紹介(小塚氏)

 当社は今年で創業68年を迎え、主な事業は映画興行である。名古屋駅隣接のミッドランドスクエアシネマ(14スクリーン)と豊山町にあるミッドランドシネマ名古屋空港(12スクリーン)の2つの劇場を運営している。新型コロナウイルスの感染拡大前までは、2つの劇場を合わせて年間の観客動員数は約300万人であった。2つの劇場を合わせて4000人弱の座席を有し、1つのスクリーンを1日約6回転上映すると想定した場合、約2万4000人弱の収容能力を持つ大きな劇場で、多くの映画ファンに支えられて事業を行っている。
 当劇場は、全国に7スクリーンしかないドルビーシネマを導入しており、本日の見学会では、このスクリーンを体験して頂き、臨場感のある映像や音響の設備が整った高品質な劇場を味わってほしい。
 映画以外では、覚王山に「覚王山カフェ JI. Coo.」というカフェと、シンフォニー豊田ビル1Fにドーナツ専門店の「MIDLAND CINEMA DONUTS FACTORY」を経営している。そして、私が在籍している企画営業部は、中日本エージェンシーという映画の宣伝から始まった代理店の部門と渉外顧客という部門から構成される。渉外顧客は企業の従業員向けの特別優待券の販売などを行っており、約300社が現在加盟して頂いている。
 映画館は、新型コロナウイルス感染対策が充実しているため、是非足を運んで頂きたい。

ミッドランドスクエア シネマの紹介

 ミッドランドスクエアシネマは開業15周年を迎え、これを契機に、今年3月にスクリーンや座席を入れ替えてリニューアルした。映写機は最新の4Kレーザープロジェクターを導入し、通常は1台の映写機から投影されるが、5番スクリーンでは4Kレーザープロジェクター2台を使用し投影している。そのため、通常の規格より明るく、鮮明な映像を映すことができる。シネマ2にある9番・10番スクリーンは、ドルビーアトモスと言う音響に特化したスクリーンで、スピーカーが数多く設置されており、スクリーン全体から音が聞こえ、立体的でより臨場感のある音を体感できる。
 5番スクリーンは、4Kレーザープロジェクター2台に加え、ドルビーアトモスの音響、座席がスクリーンに向かって曲線を描いた配置になっている。ドルビーシネマの規格はこの3つを満たさなければならず、定期的に規格が満たされているか監査が入る。ドルビーシネマは、音響と映像の最新テクノロジーによってもたらされる新しいシネマ体験ができるため人気となっており、少しずつドルビーシネマに対応した映画が増えてきている。
 また、5番スクリーンだけではなく、リニューアルによって他のスクリーンも座席の入れ替えを実施し、黒い革で高級感がある座席に変更した。最後の列は、トヨタ紡織に製造頂いたプレミアムシートを導入し、最前列はスクリーンが近いためリクライニングシートを設置するなど、多くの顧客がより快適に映画を見られるよう工夫して上映を行っている。
 当劇場は、35ミリの映写機やドルビーシネマ、4Kレーザープロジェクター、ドルビーアトモスといった様々な映写機を使用しており、幅広い映画に対応できる劇場である。

バックヤードの見学ツアー

 ミッドランドスクエアシネマ内の売店やチケット売場の裏側、舞台挨拶をする役者の控室や化粧室、映画のポスターに舞台挨拶をした役者がサインをして展示されているエリアなど、普段入ることができない特別な場所を見学した。最後は映写室に移動し、映画上映中の映写機がスクリーンに向けて投影している様子や35ミリの映写機、4Kレーザープロジェクターなどを見ることができた。映写室の中は、映写機が一直線上に並んで設置され、スタッフが各映写機の間を行き来しやすくなっており、運営側にも配慮した構造になっている。また、1台の機械を用いて毎日の映画の上映スケジュールを管理し、その機械の指示のもとに映画が上映されており、時代とともに映写機や周辺の設備、運営方法などが進化している。

写真:ドルビーシネマを体験する様子
ドルビーシネマを体験
写真:役者の控室での様子
飾り付けして迎えてくれました
(舞台挨拶する役者の控室にて)

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【4年10月度4グループ合同懇親ゴルフ会模様】

  • 日  時:令和4年10月1日(土) 9時00分スタート
  • 場  所:明智ゴルフ倶楽部かしおゴルフ場
  • 天  候:晴れ(加茂郡)
  • 参加者:35名

 10月1日、毎年恒例の4グループ合同懇親ゴルフ会が明智ゴルフ倶楽部かしおゴルフ場で開催された。今年で35回目となったゴルフコンペは、昨年同様、コロナ禍のため開催月・開催地を変更して開催した。河村世話人代表、大倉世話人代表、富田世話人、広井世話人、中林世話人、吉田世話人を含め、計35名の産懇メンバーが参加された。
 当日は快晴。夏のような日差しが降り注ぎ絶好のゴルフ日和の中、それぞれ腕を競い合いプレーした。プレー終了後の懇親会では、お待ちかねの表彰式が開催され、各賞受賞者が発表された。
 激戦を制し優勝を果たしたのは、(株)サンスタッフ 社長の丸山恭一氏、準優勝は東朋テクノロジー(株) 事業企画統括部長の中村亮介氏、3位は(株)エスカ 社長の広井幹康氏であった。それぞれ代表幹事から提供された賞品が授与され、賑やかな歓談が続いた。

優勝:丸山 恭一氏((株)サンスタッフ 取締役社長)
2位:中村 亮介氏(東朋テクノロジー(株) 事業企画統括部長)
3位:広井 幹康氏((株)エスカ 取締役社長)

 美しい山々に囲まれた大自然豊かな地で、毎月の例会とは一味違った大変和やかで楽しい懇親ゴルフとなった。

写真:参加者の様子

写真:丸山恭一氏
優勝した丸山恭一さん
写真:中村亮介氏
準優勝した中村亮介さん

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【新会員自己紹介】

写真:橋本 憲佳氏
水曜第1グループ
橋本 憲佳(はしもと のりよし)
ミライノ株式会社
代表取締役社長

【ミライノ株式会社】
〒452-09621 愛知県清須市春日長久寺61番地
URL:https://miraino-logi.co.jp/

【自己紹介】
 橋本 憲佳と申します。41歳です。
 名城大学卒。新卒で名古屋の製薬会社メーカーに就職。配属先の東京にて社会人デビュー。
2006年:家業の運送会社(旧社名三和梱包運輸)へトラックドライバーとして入社(1.3億)
2008年:中小企業家同友会入会(1.3億)
2009年:取締役に就任(1.9億)
2015年:中部経済同友会入会(最年少で入会者34歳)実務を優先→幽霊会員(7.3億)
2016年:専務取締役就任(7.9億)
2022年:代表取締役就任社長就任及び社名変更(ミライノ)(12.4億見込)
※先輩の皆さんとより深く関わっていきたいと思いますので何でもお声掛けしてください。

【会社紹介】
 ミライノ株式会社 資本金5,000万円 社員数44名
 貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業、倉庫業及び荷扱業、引越業、産業廃棄物収集運搬業、物流コンサルティング事業
 防衛省より予備自衛官等協力事業所に認定。「東日本大震災」、「熊本地震」、「西日本豪雨」直近では「静岡市清水区の浸水被害」の救援物資受入れ輸送を対応。清須市と防災災害協定。県内初の行政PRラッピングトラック(東海エリア初AED搭載車両)を所有。1971年式ダイハツ2t三輪トラックを所有(メディア出演多数)。2021年犬山エクスプレスの全株式を取得及び社名変更(アルファロジスティクス)して若手管理者が代表に就任。清須市の新型コロナワクチン輸送。産学連携プロジェクト:名古屋モード学園とラッピングトラック作成。本社では映画・ドラマ・CM・プロモーションビデオ・広告撮影のなどのロケ地提供もしています。

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写真:久武 正明氏
水曜第1グループ
久武 正明(ひさたけ まさあき)
久武正明建築設計事務所株式会社
代表取締役

【久武正明建築設計事務所株式会社】
〒451-0045 名古屋市西区名駅1-1-17 11F
〒659-0067 芦屋市茶屋之町4-14-302
URL:http://www.hisatake.jp/

 このたび水曜第1グループに入会いたしました、久武正明建築設計事務所株式会社の久武正明と申します。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 弊所は、「心地よく、サステナブルに」 を理念として、環境にとっても人にとってもサステナブルな建築をご提案しております。活動する人々の想いや歴史・風土・地形に呼応し、「シンプル、自然、素材」が五感で感じられる、最高に豊かでウェルビーイングな環境を創造します。
 建築プロジェクトの最初から最後(企画・設計・監理・アフターサポート)まで一気通貫した戦略的なプロデュースを行い、プロジェクトに最適な構造/設備エンジニア・専門家とチームをくみ、各素材/機器/什器の最適なマッチングや施工会社の選定支援も行っております。
 建物用途は、オフィス、ミュージアム、ホテル、教育施設、商業施設、レジデンス、福祉施設、生産施設など幅広く、新築・リノベーションとも対応しております。デザインと機能性の融合、構造デザイン、緑のある建築を得意とし、ゼネコンでの経験からコストマネジメントにも精通しております。また、建築デザイン・設計監理業務の他、施設のマスタープラン、既存敷地・建物の有効活用などのコンサルティング業務も行っております。
 皆様の夢の実現を、ぜひ、建築を通してサポートさせていただけましたらと存じます。

 私は、名古屋市千種区に生まれ、学生時代を東京で過ごし、関西の竹中工務店設計部(special design team)にて設計活動を行った後、現在の設計事務所を創業いたしました。1993年より一級建築士で、日本建築家協会・日本建築学会・兵庫県建築士会の会員として活動しております。
 学生の頃より、こころに響き穏やかにする日本の建築の美しさ(簡素、自然素材、陰影)に魅かれ、その後設計に参画しました佐川美術館・茶室の計画で、現代技術と日本の伝統美が融合する建築の経験をしました。また、スイスの著名な建築家ピーター・ズントー氏が初来日した際、アテンドの機会をいただき、ズントー氏の「素材から発想する建築」から多大な影響を受け、現地で氏の建築に大変感動した経験がございます。これらのことが現在の設計活動の原点ともなっております。
 趣味は、世界を旅すること(最近は難しいですが、ぜひ再開したく思っております)・写真・テニス・パンダ観察/保護活動等です。本会会員の皆様との交流を通じて、貴重なご意見を拝聴し、研鑽を積んで参りたく存じます。何卒ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

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写真:中神 章裕氏
水曜第2グループ
中神 章裕(なかがみ あきひろ)
エスパシオエンタープライズ株式会社
執行役員 名古屋観光ホテル総支配人

【エスパシオエンタープライズ株式会社】
〒460-8608 愛知県名古屋市中区錦1-19-30
URL:https://www.espacioenterprise.com/

 エスパシオエンタープライズ㈱ 名古屋観光ホテルの中神と申します。
 この度、産業懇談会水曜第2グループに参加させていただくことになりました。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 弊社(株)エスパシオエンタープライズは、旗艦ホテルである名古屋観光ホテルのほか、様々なレストランを運営しております。昨年3月には外販・ケータリング事業展開の拠点として中川区にセントラルキッチンをオープンいたしました。
 また、私が勤務しております名古屋観光ホテルは、昨年開業85周年を迎えることができました。これもひとえに皆様の日頃のご愛顧の賜物と心より感謝申し上げます。

 私自身も、この名古屋の地でホテル業界に携わり38年になります。
 ホテル業界はコロナ禍の影響により大きな打撃を受けましたが、今後のアフターコロナの時代を見据え、様々なライフスタイルに対応できるサービスの重要性を実感しております。
 名古屋観光ホテルにおきましても、新たに「ホテル・イン・ホテル」としてタイムシェアいただけるラグジュアリーな専用フロアの客室販売をスタートいたしました。第2の仕事場として、様々なお集まりの場として、ご自宅のようにお過ごしいただけける空間のご提供を考えております。今後もさらにお客様のニーズや価値観の変化に対応しながら様々な事業改革にチャレンジしていく所存です。

 この度、本会において皆様と交流させていただく貴重な機会をいただき大変光栄に存じます。
 サービス業の立場からも微力ながら中部経済の活性化に貢献できるよう努めてまいりますので、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

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【11月度産業懇談会のご案内】

 11月度産業懇談会は、下記のとおり開催いたします。
 11月度産業懇談会火曜グループ、木曜グループおよび水曜第1グループにつきまして、全てのグループの皆様にご案内しております。
 定員は引き続き、先着30名を目安に、会場収容人数の50%となるよう運営します。
 何卒、ご理解・ご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 会合にご参加いただける際は、マスクのご着用・手洗い、積極的なアルコール消毒の励行にご協力ください。発熱の症状がみられるなど体調不良の方は、ご参加をお控えいただきますようお願いいたします。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

11月8日(火)
12:30~14:30

『中小企業に採用力を』
株式会社ジーエスコンサルティング
代表取締役 河野 一平 氏

名古屋観光
ホテル
3階 桂の間

水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

11月16日(水)
12:30~14:30

『「自然」を五感で楽しむサステナブル建築』(仮題)
久武正明建築設計事務所株式会社
代表取締役 久武 正明 氏

若宮の杜
迎賓館
1階 橘の間

水曜第2グループ

大倉偉作
香川裕子
高見祐次

11月9日(水)
12:30~14:30

『関連会社の甘えを払拭、自立ある会社づくりを目指して』(仮題)
大同マシナリー株式会社
取締役社長 川西 邦仁 氏

名古屋観光
ホテル
3階 桂の間

木曜グループ

河村嘉男
中林直子
吉田憲三

11月10日(木)
12:30~14:30

『「車両リース」から「モビリティサービス」への進化
~三菱オートリースの取り組み~』
三菱オートリース株式会社
執行役員 中部営業本部長 山本 岳彦 氏

名古屋観光
ホテル
2階 曙西の間

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【12月度産業懇談会のご案内】

 新型コロナウイルス感染症のリスク回避の観点から、ご参加は「ご所属グループのみ」に限定させていただきます。
 また、会場の収容人数を勘案し定員を設けさせていただきます。
 なお、今後も情勢を注視し、開催可否および運営の変更を行う可能性がございます
 予めご了承ください。

 会合にご参加いただける際は、マスクのご着用・手洗い、積極的なアルコール消毒の励行にご協力ください。発熱の症状がみられるなど体調不良の方は、ご参加をお控えいただきますようお願いいたします。

グループ名 世話人 開催日時 会場
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

12月13日(火)
18:30~21:00

料亭蔦茂
Tel:052-241-3666
名古屋市中区栄3-12-32
(先着20名)

水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

12月21日(水)
18:00~20:00

あつた蓬莱軒神宮店
Tel:052-682-5598
名古屋市熱田区神宮2-10-26
(先着30名)

水曜第2グループ

大倉偉作
香川裕子
高見祐次

12月14日(水)
18:00~20:00

エルダンジュ名古屋駅店
Tel:052-551-8155
名古屋市中村区名駅南4-1-3
(先着30名)

木曜グループ

河村嘉男
中林直子
吉田憲三

12月1日(木)
18:00~20:00

札幌かに本家栄中央店
Tel:052-263-1161
名古屋市中区栄3-8-28
(先着30名)

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【コラム】

コラム1 【さっかの散歩道】 No.52

長瀬電気工業株式会社
代表取締役 屬 ゆみ子

『 犬派、猫派? 』

 先日、還暦祝いにと友人からZoon飲み会のお誘いが数件あったので、それぞれ個別に楽しませていただいた。どうも飲酒は大勢で盛り上がるより、まったりマイペースで長時間飲んでる方が性に合っているので、お陰で楽しい飲酒週間だった。
 時にペット君たちの乱入もあり、犬やら猫やら登場すると場の空気を一変させ、一気に主役に躍り出る。犬好きも猫好きもこの時ばかりは「親バカぶり」を発揮し、なぜか幼児語を話しだしたりするので、実に微笑ましい。そして問われる「犬派?猫派?」。好みの問題なのか、飼ってみたいと思うのがどちらかを尋ねているのか、返事に悩むと「一度飼ってみなよ~幸せ運んでくれるよ」と、どちらの飼い主も口を揃えておすすめしてくれる。犬好きも猫好きも愛情の深さには変わりないということか。それが数字に表れている統計、犬猫ペット君たちの数、実は日本の15歳未満の子供の人口より多いのだそうだ。犬&猫ペット数は約1,813万3,000匹(2020年日本ペットフード協会調べ)、炎上しそうだから私論は挟まないことにするが、こんなところにも少子化現象が色濃く滲んでいる。

イラスト:犬と猫

 この犬猫論争、最近の猫ブームもあって圧倒的に猫好きが多いのかと思いきや、ネット投票では犬好き48.6%猫好き30%と今なお犬好きの方が多いらしい。ただし20代では猫好きが上回るとか。それぞれ飼い主の性格傾向もあって、
「犬好き…おおらかで陽気」
「猫好き…気高く繊細」
などと言われている。また共に暮らすようになって健康面でのメリット(散歩とか)を共有することが多いと答える犬好きに対し猫好きは「生活が猫中心で、振り回されるのが楽しい(M気質?!)」のだそうだ。しかしこのどっちが論争も、我がペット可愛さ(孫がかわいい祖父母と同じ)のようで、根っからの犬好きが、あることがきっかけで猫に乗り換えた友人がいるのだ。
 彼女は昔から自他ともに認める犬好きで、人の家につながれている犬はもとより、散歩中の犬まですべての犬に話しかけ「私は犬語が分かる」と言っていた(最近はバウリンガルなる犬語の翻訳機も登場したが)。そうはいっても番犬に手を出して、噛まれる、引っかかれるなど危ない目にも遭遇していた。それがある日、保護猫活動をしている知人に「引き取り手のない子猫一匹面倒見てくれないか」と頼まれ、自宅で世話をすることになった。猫語などさっぱり分からない上、飼い方も分らず、それでもネットで何とか調べて生活を始めるや、その子猫になぜ引き取り手がなかったかということに気が付く。あまりに臆病で人に懐かないのだ。それでも彼女は無償の愛を注ぎ、何とか気心が知れるようになった。もともと旅好きだった彼女だったが、猫をきっかけにお出かけする時間も減り、すっかり猫中心の生活になっていたので「たまには旅にお出かけしたら?」と提案するも「ダメなのよ」との返事、どうやらペットホテルもペットシッターも、彼女じゃないとハンガーストライキを起こし、トイレにさえ行かなくなるので手を焼くのだと。これまた難儀な話で、そこは意地悪な質問を投げかける「ねえ、犬好きだったよねえ?」「ん~人生、ペットの好みも男の好みも移ろいゆく」と真顔で答えられ、ま、そんなもんだと納得する。

 子供のころ、動物好きの姉貴のせいで、家中一般家庭らしからぬ状態になっていた。最大で犬2匹、猫1匹、鶏雌1羽、ひよこ(孵化した)3羽、セキセイインコ7羽。ハムスター一匹。犬と鶏は外で買っていたが、ハムスターと鳥類は家の中のケージに居て、日に一度、家の中で放し飼いとなる。面倒なのは放し飼いの後ケージに戻す作業で、ひよこを踏みつけそうになりながら、糞の始末をしながらひと騒動起こる。ある日ハムスターは押し入れからどこかに行ってしまい、その後家ネズミとなって屋根裏を走り回っていた。そんなこともあって、一人暮らしで動物の世話はご免、となったのだが、パートナーが居たころに夜店ですくった金魚だけは、パートナーと別れた後もずっと飼い続けていた。
 この金魚君、5~6匹いたうちの一匹だったのだが、通常の姉金(真っ赤な金魚)に交じって、丹頂種(メス)。白い体に頭部の赤い冠、更に口元には紅を引いたような赤。そのせいでほかの姉金にいじめられ、いつも水草の陰に隠れていた。水槽を分けた方がよいかと思い、別で飼い始めたところ、これが意外に懐く(金魚はかなり賢く、人の個体識別ができるらしい)。見た目の可愛さもあってかなり手をかけた。金魚は1週間くらい餌をやらなくても良いので、その手軽さもあったのだが、オスの友達をと思い、ペットショップで購入し同じ水槽に入れてみたところ、産卵、孵化。金魚ブリーダーで一山当てるか!なんて時期もあったが成魚にするのはなかなか難しく全滅、おまけにオスも早々にご臨終、うちのパートナーもカットアウト。残った私と金魚の生活がしばらく続いたが(10年以上)長患いのうちに亡くなって以降、うちの生き物は私と観葉植物とたまに飾る切り花だけになった。

 いま私をいやしてくれるワンコは北海道の畑にいるマル、とシオ。先日も畑整備の進捗状況を見に行ったところ、農場オーナー曰く「来たのが分かるらしいんよ、外でエンジンの音がすると一気に玄関めがけて走り出すし」。えっと、オーナーのお宅は入り口から玄関まで結構遠いのですけど…、しかもレンタカーで毎回車の車種が違ってエンジン音も違うはず…。「北海道は飼い犬も野生かも知らんなあ~」と一笑。特にポメラニアンのマルは、家族でも手を焼くくらい頑固で聞き分けが悪いらしいのだが、私の目の前ではおなかを出して「掻いてぇ~」とせがむ。彼らには「遠くに住んでるお友達」なのかもしれない、もちろん私も2匹のお友達でいようと思っている。

写真:車窓
二重ってわかる?かな

 さて、私は犬派か猫派か?金魚派か?性格は、群れないしおひとり様生活が気楽、尚且つ寅年だから猫かもしれないなあ、でも犬にも金魚にも意外に好かれてるし…多分人間以上に動物界では受けがいい、いたずらカラスでさえ聞き分けが良かったりするし。
 次回生まれ変わったら、動物学者にでもなってみるか…。

 オマケ。十勝岳は雪雲に覆われ、薄日射す麓の畑には秋の絹雨が静かに落ちる。そこかしこ虹色の橋。たくさん見えたけど、車を止めた時撮影できたのはこの2本。そんな中富良野の晩秋でした。

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コラム2 【師、曰く】 No.17

妹尾 鷹幸(ペンネーム)
(株式会社構造計画研究所 名古屋支社長 妹尾(せのお) 義之)

ペンネームは、恩師、田坂広志先生の多重人格マネジメント、作家人格の名。心に鳴り響く言葉を今回も一筆。

『 量子 』

 この原稿の締め切り前日、2022年10月19日、田坂先生の新著が書店に並んだ。年に三回行われる恒例の田坂塾塾長講話も(現在はWeb講話)、執筆に集中したいと夏は中止になったほど、真剣勝負で正対された新著。タイトルは『死は存在しない』という衝撃的なものだが、怪しい宗教書の類ではない。サブタイトルに「最先端量子科学が示す新たな仮説」とあるように、きっと講義でも何度か触れられた量子真空に関わる内容だろう。この世の中には、まだまだ我々の脳みそでは理解不能な不可思議な宇宙の理が、数限りなくある。講義でも、宇宙創成のとき、量子真空にはすべてが在り、ビッグバンによって時や空間、物質が誕生した話から始まり、量子の話を幾度か聞いた。その量子には、アインシュタインさえ解明できず、理解すらできなかった不可思議な現象が存在する。そもそも、量子は確率的な存在だと言われても、正直、ピンと来ない。

 死と量子。若かりし頃の大病の試練から、死というものに正対されてきた田坂先生の、ライフワークとでもいうべきテーマかもしれない。半年以上も前から執筆に集中される中で、量子の不可思議な振る舞いも触れられているだろう。もしかしたら、「量子もつれ」のことも書かれているかもしれない。講義の中で、何度か聞いたことがある。ペアとなる量子は、例えば一方が右スピンなら、他方は左スピンの対をなす。それを無限に引き離したとしても、一方のスピンを右から左回転に変えた「瞬間」、対をなす他方のスピンも逆回転に変わるという。つまり、瞬時に無限の距離を伝搬し、影響し合うという。アインシュタインが理解できなかった、光速を超えて伝わるという不可思議な現象だ。いわゆる「量子もつれ」「量子テレポーテーション」という。

 「量子のもつれ」!?ピンときた方もいらっしゃるだろう。そう、2022年ノーベル物理学賞を受賞したアラン・アスペ教授(仏)、ジョン・フランシス・クラウザー博士(米)、アントン・ツァイリンガー教授(オーストリア)が証明したのが、この「量子もつれ」だ。新著を手にしたとき、ハッとした。田坂先生は半年以上前から、量子を絡めた新著の構想を温めていた筈。今回のノーベル物理学賞と、原子力分野の博士でもある田坂先生の専門は近しいところにある。2022年10月、ほぼ同時に世に知らしめるというこのタイミング。何というシンクロニシティなのだろう。もっとも、田坂先生にとってシンクロニシティは日常茶飯事のようなので、これもまた天の配剤なのだろう。それゆえに、今回の量子にまつわる新著が、量子もつれのノーベル物理学賞とシンクロしたことが感慨深い。是非、じっくり正対して拝読しようと思う。世の中には人知を超えた不可思議なことが、まだまだ沢山ある。人類は既に多くのことを知っていると思うのは、真理の海の広さ深さを知らぬゆえの、傲慢さに過ぎない。

 修行は続くよ、どこまでも。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

写真:三河湾
(夜の三河湾)

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コラム3 【「ほん」のひとこと】 No.168

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 文豪ナビ 松本清張 』
新潮文庫編・新潮文庫

 「文豪ナビ」は、「代表作のジャンル別の紹介・くわしい評伝・作品をより楽しむためのコラムや読み物など、文豪の新たな魅力を発見できるシリーズ」を目指して刊行されています。池波正太郎・司馬遼太郎・藤沢周平・芥川龍之介・川端康成・太宰治などが出ていますが、歴史小説・推理小説から古代史・ノンフィクションと執筆が多岐にわたる清張にこそナビが役に立つはずです。映像化されることが非常に多い清張の作品ですので、長部日出雄による評論「松本清張映画ベストテン」が載録されているのも嬉しい限りです。

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