産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】第71号 2008.4.25発行

 メールマガジン■産懇宅配便■

平成20年4月度(第71号) 目次
産懇宅配便
【20年3月度産業懇談会(火曜G)模様】 3月11日(火) 12時00分〜14時00分
【20年3月度産業懇談会(水曜第2G)模様】 3月12日(水) 12時00分〜14時00分
【20年3月度産業懇談会(水曜第1G)模様】 3月19日(水) 12時00分〜14時00分
【新会員自己紹介】
西浦 忠男 株式会社スズケン 取締役相談役
【5月度産業懇談会開催日程】
【6月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1  『花ちゃんからの健康だより』
コラム2  『プログレスシリーズ』
コラム3
『苗字随想』
 

【20年3月度産業懇談会(火曜G)模様】


テーマ『 ライブドア事件の本質、その他 』

日  時:20年3月11日(火) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階 オリオンの間
参加者:30名

スピーカー:
西川 聰(にしかわ さとし)氏
株式会社名古屋証券取引所 取締役副社長

西川 聰氏

  一昨年の1月にライブドアの堀江貴文が逮捕された。逮捕される前の彼の行動についての世論を総括すると、法律や規則で禁止されていないから、彼の行為には問題はないという一つの考え方があったように思う。むしろ、規定の整備の遅れが問題であったという議論が主流であったし、更には、彼は時代の先駆けであるとさえ言い出す者までいた。 しかしこの事件は、こうした論評だけで終止符を打つのは大変もったいないケーススタディである。
 まず一連のライブドア事件の経緯を申し上げたい。1991年11月に東京証券取引所に東証マザーズが開設、翌年の4月にライブドアが上場した。上場後、ライブドアは2003年6月に1:10の株式分割を実施し、同年12月には1:100の株式分割を、更に翌年には再び1:10の株式分割を実施している。従って、ライブドアはこの1年間で、1:10,000の株式分割を行ったことになる。また、2005年2月には、ニッポン放送株を巡るフジテレビとライブドアの買収劇があり、ライブドアがニッポン放送の株式を時間外取引を利用して大量に取得した事件があった(最終的には和解が成立)。これら一連の行為に対し、証券取引所は、良くない行為であることを認識しながらも何故止められなかったのか。やはり、市場の管理者としては何らか関与すべきだったのではないかという点が考えられなくてはならない。

●株式市場の特徴について
 株式市場には3つの大きな特徴がある。第一に、株券にはそれ自身に何の価値もなく、ただの紙切れであるということ。その価値は、株券にまつわる情報で評価することによって初めて価値が生まれるものである。株券自体に価値があるわけではない。第二に、売り手、買い手が誰であるか分からない匿名市場であること。第三に、売買は瞬時に成立して、元に戻らないことである。
 財の市場であれば、人を欺く行為などもっての外であるから、市場自身が自然と正しい方向に調整していくベクトルを持っているといえる。ところが、株式市場という匿名市場では、不都合な情報を隠したり、利益を得るための様々な騙しが日常的に行われるなど、良からぬことを企む人間が必ず出てくる。従って、こうした株式市場を適正に機能させるために、有価証券報告書などによる情報の適時開示といったルールやインサイダー取引、相場操縦、風説の流布などを禁止する証券取引法といった規定があるのである。要は、嘘をついたり、人を騙したりしてはいけないということである。しかし、通常の民事取引で嘘をつけば刑務所に入れられるという法律はどこにもない。株式市場で特にこれが規定されているということは、刑罰を科してまで守らなければ、この市場は上手くいかないことを意味しているのであり、これこそが証券市場の特質なのである。

●ライブドア事件の本質について
 例えば、1:10の株式分割を行った場合、理論上、株価は10分の1になるはずであり、本来なら時価総額を押し上げることはない。ところが当時は、新株を発行するまで50日間を要するという問題があった。このため、本来ならば10株が流通しているはずなのに、1株しか流通していない(9株が発行されていない)状況で株式取引が行われることになり、株券に希少性が生まれ、株価が理論価値より押し上げられることになる。このことを利用して、ライブドアは最終的に1:10,000まで株式分割したのである。この結果、1:10,000の株式分割であれば、株価は0.01%まで下がるはずだが、実際には0.2%、すなわち、実質的に株価及び時価総額は20倍に膨れ上がったのである。本来、株式分割とは、NTTが上場したときのように株価が何百万円にもなって多くの投資家が売買出来なくなることを避けるために行われる手段である。ところが、ライブドアはこれを時価総額を押し上げる手段に用い、これをテコにして様々な買収を行っていったのである。この問題の難しいところは、市場のいかなるルールにも反しておらず、法律的には全くのシロだったことである。しかし、これら一連の行為は、新株発行に50日間要すという市場の欠陥を利用したものであり、公平性を欠く行為である。従ってこのとき、市場の管理者である証券取引所が、常識を逸脱する行為であるとして、新株発行までの間の取引を停止すべきだっただろうし、仮にそうしていれば、恐らくそれ以後の展開はなかっただろうと思う。
 では、ニッポン放送の株式取得についてはどうだったか。ライブドアは前述の通り、時間外取引を利用してニッポン放送株を大量に取得した。この時間外取引市場とは何なのか。これは、株の大量売買が行われる場合などに市場価格に大きな影響を与えることを避けるため設けられた市場である。典型的にはクロス取引を行なうための市場である。実際には市場外取引なのであるが、法律的には市場と定義されていた。このため、市場外で3分の1以上の株式を取得する場合はTOB宣言をしなければならないという規定が適用されないことから、ライブドアはこうした法律の穴を利用して一連の行為を行ったのである。従って、これに対しても先述の事例と同様、法律には反していないが、常識的ではないということであり、取引所の第一の使命が公正な価格形成を行うことであるとするならば、一連の行為に対して取引所は何らかの措置をとるべきであったと考えられる。このように考えていくと、ライブドア事件は、常識的でないことは駄目であるとする断固たる意思があれば、防ぐことが出来た事件だったのであり、取引所の仕事とは何かを問いかけた事件でもあった。
 「老いては子に従え」に対し、「一日の長」という言葉があるように、古くからある諺や常識には、相反することを意味するケースがある。これらがいずれも常識として受け入れられているということは、ケースバイケースで前提条件が違えばどちらも正しいといえるからであろう。裏を返せば、いずれも正しいが、かといって絶対的な解ではないということを意味しているのだと思う。ところが、最近では本当に正しいかどうか分からないような抽象的概念が無批判に受け入れられてしまっている。様々な問題の根幹はここにあるのではないか。我々はもっと物事の本質をしっかり捉えて、抽象的概念に扇動されることなく、自らの経験をベースにして物事を判断しなければいけないだろう。

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【20年3月度産業懇談会(水曜2G)模様】


テーマ『 不動産マーケット調整後を読む 』

日  時:20年3月12日(水) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階 オリオンの間
参加者:26名

三菱UFJ信託銀行株式会社
常務執行役員 寺岡 俊介氏のご紹介

スピーカー:
野田 誠(のだ まこと)氏
三菱UFJ信託銀行株式会社 不動産コンサルティング部 部長

野田 誠氏

1.停滞している市場と動いている市場
 昨年7月時点の都道府県地価調査によると、三大都市圏の地価は2年連続して上昇し、地方圏においては下落幅が縮小したものの、依然として下落地点が大半を占めた。また、全国平均で見ると、住宅地はほぼ横ばい、商業地は16年ぶりにわずかな上昇となった。
 では、活発な取引が行われた、いわゆる「動いている市場」は何かというと、一つには、都心のオフィスビル、商業施設、賃貸マンションなどの投資物件が挙げられる。こうした物件が何故活発に取引されているかというと、新たに投資の仕組みができ、一種の金融商品として扱うことができるようになったため、ようやく日本の不動産にも、海外物件と同じ尺度で投資できるようになったからである。更に、日本では低金利が長く続いていることから、借入を組み合わせると高い投資リターンをもたらすということがあって、これが外資からの投資を活発化させているといえる。二つ目に挙げられるのは分譲素地物件である。これは、投資マーケットの活気が分譲マンションマーケットへ波及し、一種のブームを生んだことが活発な取引に繋がった理由に挙げられるが、それと同時に、都心工場、寮社宅といった高環境素地を企業が放出し、それをマンションディベロッパーが購入してエンドユーザーに供給をしていくという流れが進んだことが理由に挙げられる。

2.マーケットを牽引してきた投資市場
 企業不動産や個人住宅と投資マーケットの規模を比べると、圧倒的に前者の方が規模としては大きい。それにも関わらず、投資マーケットがこれほどまでにクローズアップされている理由は、企業不動産マーケットから投資マーケット、投資マーケットから個人住宅マーケットという大きな供給の流れがあり、この中心に位置する投資マーケットこそが最も「動いている市場」となっているからである。
 不動産売買における買主別割合は、一般事業法人が年々減少していて、2000年度時点では約23%だったのが2006年度時点では僅か8%程度にまで落ち込んでいる。これに対して、J-REIT(不動産投資信託)やSPC(不動産証券化のために設立される特定目的会社)といった不動産投資のプロが購入する比率が年々増えていて、2006年度時点では、これらが70%近くを占めるという状況であった。では、売りの方はどうかというと、売却主体別の売却金額では逆に、一般事業法人の比率が年々増加しており、2007年上期においては全体の40%にまで達している。つまり、今の日本の不動産マーケットというのは、一般事業法人が売りに回り、不動産投資のプロが買いに回っているという大きな流れがあることが分かる。

3.外資が牽引してきた投資マーケット
 日本のクロスボーダー取引(国境を越えて行われる取引のこと)は、昨年上半期で約151億ドル(約1兆6,000億円)にも達した。これは一昨年の上半期に比べ、ほぼ3倍の数字であり、つまり、フローの資金がこれだけ大量に日本に入ってくるようになったことを意味している。しかし、下半期は恐らく、この金額はかなり落ち込むことが予想される。

4.動いている市場が、調整局面に入った
 これらの動いている市場が、今、調整局面を迎えている。まず、分譲マンションマーケットについては、土地と建物が共にかなり高騰しており、需要者価格と供給者価格がかなり乖離をしてきたことに対する調整が行われ、マンションブームの見直しの時期に入ったのではないか。実際に、直近の数ヶ月でマンション需要は相当落ち込んでいることが各種データからも示されており、明らかに供給および在庫過剰の状況にあるといえる。また、投資マーケットについても、サブプライム問題の影響で外資の資金がストップすることによって取引が停滞し、楽観予想が修正されることでマーケットにブレーキが掛かったと整理をしている。こうなると、今後は、利益確定の売り・買いに対する貸出の慎重が起きることになるだろう。日本の不動産は、実際には、サブプライム問題による直接的な影響は殆ど受けていないが、外資が自らの損失を埋め合わせするために、乱暴に言えば、売却しやすい日本の株と不動産を売っているという構造である。従って、既に外資が占める割合の多い日本の不動産マーケットにおいて、こうした外資の資金がストップすると、大きな影響が出てくることが容易に予想される。

5.調整後を読む〜投資資金の性質の変化〜
 では、調整後はどうなるのだろうか。バブル崩壊時を連想して、悲観的になる方も多いようだが、結論から申し上げると、バブル崩壊時のような状況には恐らくならないだろうと予想している。何故ならば、今後、投資資金の性質は、不動産価格が高騰していく際の世界共通の価格形成モデルであったバイ&セール型の短期運用から、バイ&ホールド型の長期運用に変わっていくと予想されるからである。このような性質の変化が起きると、例えば、両者において同レベルの投資利回りを実現しようとした場合、必ず後者にはいくらかの不動産価格の下落が生じ、そうなれば下落分を補うように、外資を中心にそこに投資する資金が現れるはずだからである。従って、恐らくこうした投資資金の性質の変化が、今年度以降の投資マーケットを下支えし、いずれ均衡が生じるだろうと予想している。
 では、こうした流れによってマーケットは順調に回復していくのかというと、そこまでの楽観的な見通しは立てにくいように思う。仮に外資から投資が進むとしても、これにはかなりの時間を要すであろうし、運用の対象も絞ってくると予想されるからである。また、不動産物件も全国的には明からに供給過剰になっている地域があって、マーケット全体としては回復基調にはあるかもしれないが、全国一律に回復に向かうとは考えにくい。従って、これまでよりも更に投資戦略や売却戦略が重要になってくるといえるだろう。
 調整段階に入っている不動産マーケットは、今後、下落、底打ち、回復という流れで進んでいくだろう。但し、この流れは従来よりも速く大きく進むことが予想される。しかし、裏を返せば、底打ちも意外に早い段階で迎えるのではないかという見方もできる。但し、これには日本経済が今後も堅調に推移するという前提条件がなければならない。従って、調整局面を迎えている不動産マーケットもいずれ回復すると考えていいが、それにはやはり実物経済をもっと活性化させていくことが大前提であるといえるだろう。

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【20年3月度産業懇談会(水曜第1G)模様】


テーマ『 社会インフラを支える情報通信システムについて
                        −from the Front Line− 』

日  時:20年3月19日(水) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階 オリオンの間
参加者:22名

スピーカー:名菱電子株式会社
       取締役社長 岡野 勝(おかの まさる)氏
       ソフトウェアシステム部 グループマネージャー 伊藤 貴志(いとう たかし)氏

岡野 勝氏 伊藤 貴志氏

1.弊社概要
 名菱電子は、三菱電機のグループ企業として、情報通信システムの開発、設計・施工、及び保守・運用を行う、地域に密着した総合システムエンジニアリング会社である。1968年名古屋で創業、現在は本社を日進市に移転し、本年7月に40周年を迎える。おかげ様で2年連続の増収増益となり、目標としてきた売上高50億円を07年度達成の見込みである。

2.三菱電機神戸製作所の歩み(自己紹介を兼ねて)
 三菱電機は、1921年(大正10年)に三菱重工(当時は三菱造船)神戸造船所敷地内の電機部門が分離独立し、三菱電機神戸製作所として創業。それから2年後、三菱重工長崎造船所の電機部門が三菱電機長崎製作所として分離独立、更にその1年後、名古屋製作所が設立された。
 私は、1974年に三菱電機発祥の神戸地区に入社以来、一貫してコンピュータを活用した監視制御に関する仕事に携わってきた。当時、コンピュータ制御に関するニーズが高まり、私自身も恵那山トンネル(1974年)や関越トンネル(1985年)の遠方監視制御システム、東京サミット(1993年)に向けて導入されたパトカー動態管理システムやその後高度化する警察通信指令システム、横浜ランドマークタワー(1993年)向け大規模ビル管理システムなど、各種分野の監視制御システムを経験することが出来た。

3.三菱電機と弊社の関係
 弊社は三菱電機グループとして、公共・電力・交通等の社会インフラに係わる情報通信システム分野を手掛けており、光通信、無線通信、衛星通信を組み合わせた各分野に最適な「広域監視制御ソリューション」、ネットワークセキュリティ技術、Web技術を活用した「業務ソリューション」、またこれに加えて、システム納入後の「保守・運用サービス」をお客様にご提供することが主な役割である。

4.国のIT戦略〜e-JAPANからu-JAPAN〜
 2001年より政府が進めてきたe-JAPAN戦略を更に発展させたのがu-JAPAN政策である。e-JAPANでは、2005年までに世界最高水準の通信インフラ整備を実現することが目標であった。u-JAPANでは、既に世界最高水準に達した日本の通信環境を、更に2010年までに世界で断突の水準にまで進歩させることが目標とされており、これによって、ITにC=Communicationを加えたICTが生活の隅々にまで溶け込んだ社会、「いつでも、どこでも、だれでもICTの恩恵を実感できる−ユビキタス社会−の実現」が期待されている。

5.事例紹介
(1)交通分野の情報通信システム
 東海道・山陽新幹線各駅の旅客案内情報システムは三菱電機が納入しており、名菱電子は三島から米原まで10駅のシステム保守を担当している。また、名鉄殿計画の駅務管理システムでは5年間で約150の駅に、無人化設備の導入を行い昨年ほぼ完了した。

(2)国交省関連(河川/道路/砂防)
 最近の例では、昨年11月に開通した中部縦貫自動車道に、道路情報の収集・提供設備、道路照明、道路ヒーティング(融雪設備)、トンネル内の換気設備などを集中管理する遠方監視制御システムを納入した。

(3)ITS関連(画像処理/ETC/DSRC応用)
 既に自動料金収受システム(ETC)で普及している高速無線通信技術(DSRC)は、今後ガソリンスタンドやドライブスルー、駐車場管理など、民間での活用が検討されている。

(4)防災行政無線/防災情報システム
 阪神淡路大震災後、愛知県では、県庁と東三河の2箇所に衛星通信用地下シェルタ局を設置し、地上系大容量デジタル多重マイクロ回線と衛星系無線回線の2ルート高信頼度ネットワークによって、県、市町村、保健所、消防本部、自衛隊等を結び災害に備えている。

6.まとめ 〜「ものづくり」から「ものコトづくり」へ
(1)地域情報化の推進
 将来は、地域公共ネットワークが更に充実していくと予想される。恐らく、1)住民基本台帳ネットワーク、電子申請、電子投票などの行政基幹ネットワーク、2)防災、学校教育、福祉などの地域イントラネットワーク、3)行政サービス、地域内高速通信、地域内放送などの地域振興ネットワークという順で段階的に導入、ネットワーク整備が進み、充実が図られていくことになるだろう。

(2)顧客重視の企業を目指して
 顧客にとって最高の製品を提供するのが、従来の製品重視のものづくりであったとすれば、顧客にとって最高のソリューションを提供するのが、顧客重視のものコトづくりである。すなわち、三菱電機製品だけを扱うのではなく、パーツ毎に最適な選択をして、全体をひとつのパッケージとして考えることで、顧客にとって最高のソリューションをご提供していくことが弊社の目指すべき姿と考えている。

(3)弊社の企業理念
 弊社では、創立40周年を迎えるにあたり、前述のような目指すべき姿を念頭に、以下のように企業理念、経営方針、行動指針を設定した。

<企業理念>
  情報通信技術の向上に努め、地域に密着した総合システムエンジニアリング会社として、安心・安全で環境に優しい社会の実現に貢献する。

<経営方針>
 三菱電機との最適な協業体制と、地域・顧客に密着した付加価値のあるサービス提供により、自立経営と持続的発展を目指す。

<行動指針>

  1. 顧客重視:お客様の立場で考え、お客様の問題解決に繋がる付加価値サービスを提供し、信頼関係を築く
  2. 現場重視:本質を見極め、創意工夫で業務改善を積み重ねる。
  3. 技術重視:三菱電機との連携を活かし、飽くなき技術力の向上に努める。

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【新会員自己紹介】

西浦 忠男氏
水曜第2グループ

西浦 忠男(にしうら ただお)
株式会社スズケン 取締役相談役

【株式会社スズケン】
〒461-8701 名古屋市東区東片端町8
TEL:052-961-2331 FAX:052-961-2340
URL:http://www.suzuken.co.jp

(株)スズケンの西浦忠男でございます。
このたび、水曜第2グループに参加させていただくこととなりました。どうかよろしくお願い申し上げます。
弊社は、鈴木謙三により「世の為人のためになる仕事がしたい」という強い思いを持って1932年に創業されました。爾来、医薬品卸を中心的な事業として全国展開を行い、本年からは上海で合弁会社を設立し中国で医薬品卸を始めました。
連結55社で展開する卸以外の主な事業は、製薬(セイブル=糖尿病薬)医療機器製造(心電計・ライフコーダー等)カプセル内視鏡販売(イスラエル・ギブンイメージング社日本総代理店)などであります。
経営理念の一つに「新しい価値の創造により、地球の健康とすべての人々の健康で豊かな生活に貢献する」を掲げており、健康・医療の分野でお役に立てる事業を沢山展開して参りたいと考えております。私は1957年高校卒業後小僧として入社、在籍半世紀となりました。歳をとった新人でありますが、サムエル・ウルマンの「青春」を座右の銘として頑張っておりますのでどうかご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

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【5月度産業懇談会開催日程】
(場所は名古屋観光ホテルです。)
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄
5月13日(火)
12:00〜14:00
アット・ワンス株式会社
代表取締役 杉本 美晴氏
「女性でもできる・・・女性だからできる
女性のマルチタスクが働き方を変える!」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
5月21日(水)
12:00〜14:00
大井建興株式会社
取締役社長 大井 富雄氏
「我が社の経営組織」
18階
伊吹の間
水曜第2グループ 片桐清志
内藤由治
5月28日(水)
12:00〜14:00
※第4水曜日の開催となりますので、ご注意ください。
東海キヨスク株式会社
取締役社長 齋藤 蓊氏
「『CHANGE』KIOSK」
18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

5月8日(木)
12:00〜14:00
※第2木曜日の開催となりますので、ご注意ください。

イデア工業株式会社
取締役社長 井手 光敏氏のご紹介
三菱化学株式会社
理事 自動車関連事業推進センター長
石井 健氏
「化学が変える未来の車」
18階
伊吹の間

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【6月度産業懇談会開催日程】
(場所は名古屋観光ホテルです。)
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄
6月3日(火)
12:00〜14:00
※第1火曜日の開催となりますので、ご注意ください。
杉屋工芸株式会社
代表取締役 杉浦 秀一氏
「段通」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
6月18日(水)
12:00〜14:00
ユニオンテック株式会社
常務取締役 安部 源太郎氏
「新規事業『ホームシアター工房』のご紹介
プロショップによるホームシアターシステムを
ご体感ください!」
18階
伊吹の間
水曜第2グループ 片桐清志
内藤由治
6月11日(水)
12:00〜14:00
(株)NTT西日本アセット・プランニング
東海支店 支店長  川上 泰明氏のご紹介
三菱電機(株) 中部支社 顧問
中村 勝氏
「気の世界<物は考えよう 気は持ちよう>」
2階
曙(西)の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

6月5日(木)
12:00〜14:00

中電興業(株)
取締役社長 藤岡 旭氏のご紹介
中電興業(株) 企画部部長 
全日本社会人落語協会(13年度優勝)
中部日本書道会 北勢支部長
谷 伸司(五尺坊申志)氏
「笑いの創造・落語」
18階
伊吹の間

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【お知らせ】

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【コラム】

花ちゃんからの健康だより
〔花ちゃんからの健康だより〕 No.49

株式会社 スズケン
保健師 佐藤 花子

『 睡眠と居眠り 』の話

 青空にこいのぼりの季節、すがすがしい日々が多くなりました。大型連休の計画は完璧でしょうか?新年度になり、社会人の皆様も1つ進級したことになります。多かれ少なかれ新鮮な緊張感の中、脳の疲れもピークを迎えようとしています。そんなとき「睡眠と居眠り」の力を最大に利用しましょう。
 脳が活動しているとき脳細胞は様々なホルモンを分泌しますが、働きすぎると、ホルモンの使いカスのような物がたまっていきます。このような物質は疲労物質と呼ばれ、その中には睡眠物質も含まれています。それらは脳の働き過ぎを止めて休息させる役割があります。頭を使い過ぎて眠くなるのはこのためです。これまでに20種類以上の睡眠物質が発見されています。また、人間が活動するためにはエネルギーが必要ですが、睡眠は無駄な動きを抑えてエネルギーを節約する働きもあります。実は脳は筋肉の10倍のエネルギーを使うそうです。寝ないと生命に危険があることはいうまでもありません。
 したがって疲れを取ることの一番は睡眠。とにかく男性は寝ることによって元気になります。ただし女性の多くはしゃべることですっきりして、それからぐっすり寝ることで元気になるようです。男性が聞き上手になれば、女性(奥様)は元気になるはず。少なくとも1週間に2日ぐらいはじっくり聞いてあげましょう。
 また、睡眠の質といえば、約90分でワンセットになっているレム睡眠(体の眠り)とノンレム睡眠(脳の眠り)があり、そのリズムを気にする人もいます。実際には個人の生活パターンが違いますので神経質になる必要はありません。しかしよい睡眠が取れない日が続くと、疲れが残り病気が心配になりますね。そのときは「居眠り」で細切れの休息がお勧め。昼間に少し気持ちのよい居眠りが取れれば、それは絶えず働いている脳を休ませる方法としては優れものです。さらに、居眠りは右脳を活性化させるというデータも報告されています。そういえば、会議中によく居眠りをする人がいて周りの人からあきれられていましたが、その反面、発想力・判断力に優れ、いろいろ会社の発展に貢献して偉い人になりました。
 元気を過信して、遊びにしろ、仕事にしろ、疲れを貯め過ぎてはてはいけません。睡眠と居眠りで疲れをうまくとり、朝の食事をおいしくいただきましょう。

ごろごろ ごろごろ 寝返り打って 体の歪みをとり ぐっすり眠れば 目覚めすっきり 食事がおいしい 昼間は 居眠りでリフレッシュ

(私事ですが、平成20年3月31日に財団法人愛知健康増進財団を退職し、4月1日より株式会社スズケンに入社し、スズケン健康保険組合勤務になりました。保健師という仕事に代わりがありませんので、皆様の健康づくりのヒントなどを今後ともご提供できたらと思います。よろしくお願いいたします。)

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コラム【プログレスシリーズ】

株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三

『企業の進歩発展のヒント:No.37』

タイミングと環境と素質と運

  リーダーとはその組織を牽引する人のことですが、その組織を取り巻く環境によって、リーダーシップの取り方は異なります。また、自分でゼロから創った組織であれば、リーダーの色を全面に出した組織創りをすることは可能でしょうが、誰かの後を継ぐリーダーにとっては、その組織と自分自身の相性が合うかどうかが重要です。よく、「運が良いとか悪いとか」という話がありますが、例えリーダーシップ力や人柄に優れていても、という力も必要とされます。「運が良い」とはつまり、リーダーになるタイミングやその組織の環境が、そのリーダーに合うということです。どんなにリーダーとしての素質や力があっても、自分に合わない組織環境であれば、なかなか力は発揮出来ませんし、リーダーとなるタイミングが悪ければ、力は充分発揮できないでしょう。もちろん、タイミング悪くリーダーになったとしても、それをバネにして成功するリーダーもいますが、リーダーには任期というものが伴います。リーダーを選ぶ人もこのような事を充分に考えなければなりません。

・・・・ <事例研究>  歴史人物シリーズ−20「徳川家茂」 ・・・・

  14代将軍家茂は4歳で御三家紀州藩の藩主となりましたが、嗣子の無い第13代将軍家定に最も近い血筋の人物であったため、井伊直弼ら南紀派の支持を受けて13歳で第14代将軍となりました。家茂はわずか20年の生涯であり、幕末の動乱期の中、政情が急変し、新しい体制を求める時代の波に翻弄された悲劇の将軍で、弱体化した幕府を背負い動乱の時代に早世してしまいました。しかし、家茂は、血筋だけでなく英明な風格を備えていて、勝海舟をはじめ幕臣からの信望厚く、忠誠を集めたと言われています。勝海舟からは「若さゆえに時代に翻弄されたが、武勇にも優れていた人物でもあり、もう少し長く生きていれば、英邁な君主として名を残したかもしれない。」と評価されています。そういった家茂の人柄は、明治後に旧幕臣たちなどからさまざまな逸話で伝えられました。

事例へのコメント

 家茂が優秀なリーダーであったことが、逆に家茂にとっても徳川家にとっても、の悪さだったかもしれません。家茂自身も徳川家も、幕末に向かう流れの中で、思うように力が発揮できないことへの苛立ちや悔しさで一杯だったでしょう。企業経営も同様、時代の変化に対応しながら、常に組織やリーダーのあり方を考えた組織創りやリーダー人事を行うべきです。そして、このタイミングや環境素質長期的発想や、空氣を読むといった感性が重要であり、特に長期的発想を常に常にしておかなければなりません。歴史は急には変えられません!

長期的発想が重要!

●プログレスとは

 プログレスとは、『新時代経営コンサルティング手法』として、私の会社である株式会社リーダーズドメインにおいて企業経営ご指導法として用いているもので、日々多くの企業と関わらせていただいています。同じように努力していても「潰さないための経営」より「進歩発展のための経営」のほうが企業組織は生き生きとするでしょうし、企業におけるマイナス面の分析でも、「成り立たせるための分析」よりも「進歩発展させるための分析」のほうがより良い組織創りに繋がる---と言う考えを土台に持ったものが、このプログレスです。

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コラム【苗字随想】
〔苗字アラカルト〕 No.71

片桐清志

「志」あれこれ


  4月は新たな旅立ちの時期だ。新入生、新入社員には青雲の志を抱いてスタートして欲しいものだ。今月は「志」と苗字の関係に注目してみた。
  心(部首名:したごころ)を持つ漢字は結構多く、苗字に使用されている漢字も多い。「志」はそんな中では一番人気で、「志」で始まる苗字は230種ある。意味合いの好ましさからもうなずける。
 「志」姓の特色とし三字姓の多さが挙げられる。苗字の字数で一番多いのはご存知のとおりに二字姓だ。たとえばポピュラーな苗字百傑(佐久間 英氏のランキング表)中、一字姓は5種(林・森・辻・原・関)、三字姓が2種(佐々木・長谷川)で、残り93種が二字姓だ。ところが「志」姓は総数の4割に近い約100種が三字姓だ。その要因の一つは「志」が万葉仮名として古来使用され、身近な存在だったこともありそうだ。一例を挙げると志之原(篠原)、志布川(渋川)、志母谷(下谷)、志満田(島田)、志茂川(下川)、志生野(塩野)、志部谷(渋谷)、志良木(白木)、志磨村(島村)などがある。三字姓が多いもう一つの要因としては読み方が「シ」と単音のため志賀口(シガグチ)のように「志賀」姓からの派生的苗字の呼びやすさもあると思われる。
  「志」姓には四字姓もある。志賀良木(シガラキ)で呼び方も4音とシンプルだ。「志」には一字姓もある。読み方も「シ」で超シンプルだ。
  「志」姓でユニークな苗字を紹介すると、志気(シキ)、志道(シドウ・シンジ)、志記(シキ)、志食(シジキ)などだろう。志同(シドウ)はあるが、同志は見つからなかった。志立(シタテ・シタチ)も立志(タテシ)もあるが読み方のリッシは見つからなかった。大志は無理だったが、志太(シダ・シオ)はある。
  「志」は名前にも愛用される。このため苗字と名前の組み合わせによっては右から読んでも左から読んでも同じ左右対称の姓名がありうる。たとえば志高高志、志太太志、志保保志、志深(シジミ)深志、志談(シダミ)談志、志貴貴志などいかにもありそうだ。以上は勝手に考えた姓名で実在は不明だがペンネーム等には使えそうだ。

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【平成20年4月号編集後記】

  第21回全国経済同友会セミナーが4月10日、11日の両日国立京都国際会館で開催された。北海道から沖縄までの同友会の仲間約1300名が「不易流行―伝統は改革の連続なり」のテーマで研修した。京都経済同友会が創立60周年の節目の記念でもある。オープンニングは筑前琵琶奏者の第一人者、田中旭泉(岐阜県出身)の弾き語りで、いきなり王朝文化の香りで幕を開けた。基調講演では自身の同友会活動歴50年という堀場雅夫氏から「自今生涯」と題して氏の哲学を交え興味深いお話を伺った。その後4つの分科会で熱い議論が展開された。翌日は田辺聖子さんから「源氏物語の魅力」をたっぷり聴く事ができた。田辺女史は今年傘寿を迎えるため公式の場での講演や対談は今回を最後にし、執筆活動に専念したいとのことであった。まだまだお元気で、かわいらしい声と語りはお変わりないだけに惜しまれる。古都の魅力と変化への対処方法を学ぶ機会を提供してくれた京都同友会のご尽力に感謝したい。
  中部経済同友会では4月17日に総会が盛大に開催され、川村体制がスタートした。「今、大名古屋圏(グレーターナゴヤ)が担うべき役割とは〜文化・産業・環境」のテーマでこの1年様々な活動を展開していく。岩崎代表幹事にはこの1年本当にご苦労さまでした。これからも特別幹事として引き続きご指導をお願いしたい。
  産業懇談会も新年度のスタートだ。永年水曜第二グループの世話人を勤められた谷田氏が勇退され、後任には内藤氏が就任した。新しい風をご期待いただきたい。例年のことながらこの時期は人事異動に伴うメンバーの交代も多い。本誌でも順次新会員のご紹介をさせていただく計画だ。今月号では新入会員のスズケンの西浦氏をご紹介できた。医薬品分野一筋50年の氏の歩みを教えていただける日を楽しみにしたい。
 例会模様では岡野氏からは今年が創業40年という名菱電子の活動歴をご紹介いただいた。日ごろ何気なく使っている通信システムの開発からメンテナンスまでの裏話を伺う事ができた。今後どんな便利な技術が生み出されるか楽しみだ。野田氏(寺岡氏の紹介)からは分かりにくい不動産マーケットの動きを、最新の情報を基に分かりやすく解説いただいた。西川氏からは株式市場の特色を「ライブドア事件」の例を引用しながらご教授いただいた。3件とも専門家ならではの、含蓄あるお話をたっぷり拝聴する事ができた。マスコミ報道だけでは見逃しがちな背景が少し見えたように思えた。
 昨年の当会の活動が評価され、先の総会では産業懇談会の活動予算も増額された。今年度も会員のご期待に沿えるよう世話人グループも知恵を絞りたい。会員諸兄のご意見、ご要望をお聞かせ願えれば幸いである。

(片桐)