株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三
『企業の進歩発展のヒント:14』
【目的を持てば成長する】
「良い企業とは、すべきことを当たり前に行っている企業」であるといえます。しかし、その当たり前のことがなかなか難しいようです。時に、業績を上げることばかりに執着し、手っ取り早い方法やパフォーマンスや奇を衒った方法を使い、一時的成功を収めることを重視する企業が見受けられます。企業経営は地道にコツコツと継続的な活動を行った企業が結果的に成功を収めるものだと思います。当たり前の事は時にツマラナイことのように思われがちかもしれませんが、すべきことを当たり前にしないで、疎かにしている企業に真の安定も成長も出来るはずがありません。そして、企業は人の集まりです。一人ひとりのすべきことを当たり前にしていけば、その組織は成果を生み出していきます。
人は手っ取り早い成果を求めがちです。日々の地道な活動の向こうに大きな喜びがあることをもっともっと一人でも多くの社員に理解してほしいものです。
・・・・<事例研究>
スポーツシリーズ-6「ある野球選手」 ・・・・
ある野球選手の話なのですが、彼はリトルリーグ時代から才能を高く評価されたピッチャーで、将来はプロ野球選手になるだろうと誰もが思っていました。同年代の誰よりも体格的にも勝り、同年代の選手に対して力ずくの野球でも簡単に勝てるため、いつの間にか地道で根氣のいる基本的なトレーニングや練習をしなくなっていました。その才能は中学に進学後も発揮され、剛速球投手として益々評価の高い選手になって行きました。そして、彼は周りの期待を一身に背負うように高校球界でも名門の高校に進学しました。しかし、その後の彼は、3イニングピッチャーなどという嬉しくないニックネームを付けられてしまいました。コーチから地道なトレーニングや練習をするように指導されても、彼は表面的にしか言うことを聴かず、結果的には一年後肩を壊し、引退へと追い込まれ、特待での進学であったこともあり、居心地が悪くなったのか、その後学校さえも辞めてしまいました。
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以前あるテレビ番組で、プロ野球選手やスポーツ選手は4〜6月頃に生まれた選手が多いといういう話がありました。その理由は、子供のころ同級生達とスポーツをすると、例えば4月生まれの子供と、3月生まれの子供には大きな体格差があり、4月生まれの子供のほうが強いため、その時の勝つ喜びや自信がモチベーションを高め、大きな夢を持つようになる---。といった内容の話でした。この話が絶対に正しいかどうかは分かりませんが、なかなか納得出来る話だと思いました。ところで、最近中部地区の企業の経営姿勢や業績に対する評価が高いようですが、私は中部地区の企業の特徴として、地道にコツコツと、すべきことをしている企業が多く、その結果が成果へと繋がっているのではないかと思っています。 |
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●プログレスとは
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プログレスとは、『新時代経営コンサルティング手法』として、私の会社である株式会社リーダーズドメインにおいて企業経営ご指導法として用いているもので、日々多くの企業と関わらせていただいています。同じように努力していても「潰さないための経営」より「進歩発展のための経営」のほうが企業組織は生き生きとするでしょうし、企業におけるマイナス面の分析でも、「成り立たせるための分析」よりも「進歩発展させるための分析」のほうがより良い組織創りに繋がる---と言う考えを土台に持ったものが、このプログレスです。
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