第44号 2006.1.31発行



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平成18年1月度(第44号) 目次
【「産業懇談会 合同新年会 代表幹事講話」模様】 1月18日(水) 17時30分〜20時00分
【2,3月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1  『花ちゃんからの健康だより』
コラム2  『プログレスシリーズ』
コラム3
『苗字随想』

「産業懇談会 合同新年会 代表幹事講話」模様

 テーマ:『 国鉄からJR、そして今 』

日 時: 1月18日(水)17時30分〜20時00分
場 所: 名古屋マリオットアソシアホテル 講演会:16階アイリスU/懇親会:16階アイリスT


スピーカー:
    松本 正之(まつもと まさゆき)
    中部経済同友会代表幹事
    東海旅客鉄道株式会社取締役社長

 

1 国鉄からJRへの軌跡

 昭和24年に発足した日本国有鉄道(国鉄)は「独立採算制」を求められながら、設備投資・運賃・賃金は国会の議決に委ねられ、総裁・役員等の人事も政府の承認を要した。この中途半端な形式により、例えば、政治は新線の建設投資を求める一方で運賃値上げには反対するというような矛盾を抱えることとなり、当事者能力の欠如から国鉄当局および労働組合はともに政治の力を恃む動きに傾斜していくこととなった。
  一方、国鉄を取り巻く競争環境は大きく変化していった。即ち、物流構造の変革(工場立地、エネルギー転換)が貨物鉄道の衰退を招き、自動車の普及と航空網の発達が旅客鉄道の活躍できる分野を狭めていったのである。その結果収支状況は、昭和39年度に単年度赤字となり、昭和46年度には償却前赤字に転落するなど悪化の一途を辿った。この間、度重なる再建計画が国鉄自身によって立案されたが、いずれも根本的な解決策ではなく、妥協的・先送り的なものであったため、ことごとく破綻していった。
  この間、運賃値上げやローカル線廃止、或いは人員合理化といった再建計画の実施を巡る綱引きが政治の舞台で行われ、そのため国鉄幹部は政治依存・族議員との結びつきを深め、一方労働組合は人事への容喙を強めストを重ねるなど、国鉄内部は昭和50年代を通じ、大いに混乱を極めることとなった。  このような状況下、昭和56年にスタートした第二次臨時行政調査会(第二臨調)では、全ての面で行き詰まった国鉄の経営改善が大きなテーマとなり、昭和57年には分割・民営化を柱とする答申を行った。その後、第二臨調を受けて設置された国鉄再建監理委員会により更に審議が重ねられ、昭和60年7月に、国鉄事業の再生を目指し、分割・民営化を行うべきと結論とする最終答申が出された。度重なるストや職場規律の乱れに嫌気がさしていた国民もこれを強く支持した。
  一方、再建監理委員会の議論が分割・民営化に傾くに至っても、国鉄幹部の多くは、依然、現行計画の延長線上の解決や全国一本の民営化を志向し、分割・民営化を支持する改革派を左遷するなどの動きに出、また、最大労組である国労は分割・民営化に断固反対の姿勢を貫くなど事態は一進一退を繰り返していた。しかし、昭和60年6月の中曽根首相による国鉄現状維持派幹部の一斉更迭および昭和61年に行われた衆参同時選挙での自民党の圧勝により、流れは一気に分割・民営化の方向に動くこととなった。そして、昭和62年4月、国鉄は分割・民営化され、旅客会社の一つとしてJR東海が誕生する。  国鉄の末期、国労は分割・民営化という時代の大きなうねりの中、組合員数を急減させることとなった。この時の経験から、私は、「人の心はどう流れるのか」について、次のように考えている。
 @人は安きに、そして強きに従いたい。本音は隠れている。
 A個人の本音は、自分自身の利害や将来に決定的に関わる場合にのみ出てくる。
 B周りの誰かが動けば、自分も安心して動く。
 C人心は、雪崩が打ち始めると止まらない。
 そして、公営企業を民営化する際には、@あるべき姿はできる限り徹底することが、まず必要である。Aしかし、長年の歴史的経緯もあり、ある程度の妥協はあり得る。Bしたがって、将来の軌道修正の余地を残しておくことが大切、と考えている。

2 矛盾の解消(特別な会社から普通の会社へ)

 JRは政治的に作られた会社であるため、経済原則とは合致しない矛盾をいくつも内在してスタートした。特に本州三社(JR東日本、東海、西日本)の収益調整システムとして設けられた「新幹線リース制度」は、新幹線鉄道施設を新幹線保有機構に保有させながら、維持更新はJRの負担で行わせることなど、一般のリース制度とは大きく異なる矛盾に満ちた制度であった。また、リース料は2年毎に輸送量に応じて改訂されることなどから債権債務関係が確定できず、このままでは株式上場は不可能な状況であった。そこで、平成3年に新幹線リース制度を解消。その際にJR東海は東海道新幹線施設の収益調整分を背負う評価額で買取り、その結果、約5.5兆円という巨額の長期債務を負担することとなった。その後、本州三社は株式を上場(JR東海は平成9年)し、平成13年にはJR会社法(特別法)の適用対象から除外となり、商法に基づく「普通の会社」となった。

3 JR東海発足後の取り組み

 JR東海のこれまでの取り組みとして、4点についてお話したい。
(1)東海道新幹線の再生
 昭和39年の開業以降、さしたる革新もなく伸びきったゴムのようになっていた東海道新幹線を「弾力ある」新しい新幹線とするため、各種の輸送力増強投資を行ってきた。その最終形として、平成15年10月には、すべての車両の最高時速270km/h化と東海道新幹線品川駅開業を同時に実現し、東海道新幹線はいわば「第二の開業」を成し遂げた。
(2)在来線ダイヤの改善
 国鉄時代の東海道本線は、1時間に1本の時間帯があるなど、運転本数も少なく運転間隔もバラバラであったが、JR発足後、時間もパターン化し、「当たり前の」利用しやすいダイヤとした。  また、特急列車は「ワイドビュー」という統一コンセプトのもと新型車両を積極的に導入した。
(3)事業の多角化
 国鉄時代には制約を受けていた関連事業分野へも積極的に進出を図った。JRセントラルタワーズの事業はその好例である。  現在は、「強い事業をより強く」という思想のもと、駅に近い(好立地)場所で、人材・ノウハウを有する事業を、圧倒的な規模と斬新さをもって展開していくことを目指してきている。それと同時に、不採算店舗の整理も順次行ってきている。
(4)意識改革
 JR東海が発足したからといっても、人そのものが変わったわけではない。人はもともと、仕事をきちんとしたい、評価されたい、世の中の役に立ちたいといった常識的な考えをもっているのであり、国鉄改革は、これらを妨げる誤った価値観や制約を取り去ったといえよう。
 そして、JRでは、常識的な企業人としての本来の姿を作り上げるために、「新しい革袋(=経営理念、社員教育、制服等)」を用意し、全面的な意識改革を図った。また、駅設備のリニューアルや斬新なTVCMの展開等により、企業イメージのアップを図ることも、社内的には社員のモチベーションアップに大きく寄与した。

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【2,3月度産業懇談会開催日程】
【2月度産業懇談会】 (場所は、木曜グループは名古屋港水族館です。それ以外は、名古屋観光ホテルです。)
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄

2月14日(火)
12:00〜14:00

ACCJ在日米国商工会議所中部支部
副会頭 マイケル・デビット・ウィニック氏
「祝・ナディアパーク10周年 
過去10年の名古屋における建築のあり方」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇

2月15日(水)
12:00〜14:00

エス・ビー・エム(株)
取締役社長 山崎輝彦氏のご紹介 
NPO法人“揚輝荘の会”事務局長 
佐藤 允孝(さとう よしたか)氏
「名古屋の商人“伊藤次郎左衛門”
             400年の歴史」
18階
伊吹の間
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景

2月8日(水)
12:00〜14:00

鳴海製陶(株)
代表取締役社長 
倉橋 鷹輔(くらはし たかすけ)氏
「最近の世界の食器産業」

18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

2月2日(木)
12:00〜14:00

名古屋港水族館見学および昼食懇談会
名古屋港水族館 館長
内田 至(うちだ いたる)氏
「最近の世界の水族館」
※ご出席の方には後日、詳細案内をお送りします。

名古屋港
水族館

【3月度産業懇談会】 (場所は、木曜グループ(3月2日(木))以外、場所は名古屋観光ホテルです。)
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄

3月14日(火)
12:00〜14:00

名古屋ステーション開発株式会社
取締役社長 渡部 一俊氏
「峠 の 話」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇

3月15日(水)
12:00〜14:00

弁護士法人清和
弁護士 榊原 章夫氏
「企業経営におけるリスク管理
         ―法的側面から」
18階
伊吹の間
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景

3月22日(水)
12:00〜14:00

菊水化学工業(株)
専務取締役製造本部長 水谷 驍氏
「最近のアスベスト対策について」

18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

3月2日(木)
12:00〜14:30

「ノリタケの森」見学および昼食懇談会
※ご出席の方には後日、詳細案内をお送りします。

ノリタケの森

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【お知らせ】
 

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【コラム】



〔花ちゃんからの健康だより〕 No.22

財団法人 愛知健康増進財団
保健師 佐藤 花子

時間の話

     1月の花 満作(マンサク)  
 新春のお慶びを申し上げます。 といっても早いもので年明けて3週間が経ちました。歳をとるにつれて時間の経過が早く感じます。それはどうしてなのでしょうか。 子供の頃は早く大きくなって、自由にやりたいことをやりたいと思い、時間がとても遅く感じました。ところが大人になると、思いのほか時間がないですね。@当然忙しさのあまり、時間が早く過ぎてしまうという説、Aぼんやりしていても平気で過ごせるので時間の経過があまり気にならなくなり、いつの間にか時が過ぎているという説と、B物忘れの一貫として、時間の経過や経験の記憶があまりなく、瞬く間に月日が過ぎてしまったと思う説が飛び出してきます。ほかにも生物学的や心理学的にいろいろな説がありそうです。
  時間の概念は時代によって様々。現代においてはとかく“早さ、速さ”が要求され、一定の時間の中に、より生産性をあげるための効率化や無駄の排除に神経を使います。あくまで、品質、品位を向上しつつ・・・。“勝ち組み”であるためには、Aの説である、ぼんやりとは無縁にいつも時間との競争をしているのではないでしょうか。そして、読者の皆さまはそんな中でも自分を磨く時間を忘れてはいないと推察いたします。不思議なもので、のんびりボーッと過ごしている人よりも忙しい人に魅力を感じ、ほんの少しでもお会いできると嬉しいし、パワーをいただくことが多く、その魅力ある人たちは、自分や人のために時間を巧みに使うことができている方々だと確信します。 身近な人がびっくりするくらい時間を巧みに使って、さらに実りある一年にしましょう。「いつの間に・・・あせるなー。」と言わせたいものですね。
【メモ帳】

 早春に、他の木に先駆けて花が咲くので、“まず咲く花”が変化して、“まんさく”になったとか。その漢字は「豊年満作」からとったものとも言われ、縁起が良く古くから庭に植えられてきました。花の色は黄色のほかに種類によって、濃いピンクや白があり、花びらは陽気な踊り子が踊っている時の手のようです。

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株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三

『企業の進歩発展のヒント:bP0』
【マイナスを無くせばプラス指向になる】

 よく講演会などで、「社員をプラス指向にするにはどうすれば良いでしょうか?」といったご質問をいただくことがあります。そういうご質問に対して、「マイナス指向を無くせばプラス指向になる」とお答えすることがあります。なぜか?それは、無理にプラス指向になろうと思い、出来るかどうか分からないことを、「出来る!」と言ってしまえば、プラス指向のように感じるかもしれませんが、その結果「出来なかった」時には、マイナス指向になってしまうのではないでしょうか?それでもマイナス指向にならない人がいるとしたら、その人はただ、無責任な人か?その結果を生かして出来るまでやる根性の持ち主か?といったところでしょう。人は無理にプラス指向になると、その反動で、マイナス指向になってしまうようです。ではどうすべきなのか?例えば、「出来る」かどうか分からないことを「出来ない」と言ってしまうのも問題ですから、「出来ない」を「出来るかもしれない」に代えたり、「否定」を「疑問」に代えたり、「不平不満」を「意見」に代えたりということです。人は言葉に影響されます。言霊という考え方があるように、言葉は人に大きな影響を与えます。また、言葉にしたことは記憶に残り、その記憶は人の行動に影響を及ぼすそうです。であれば、マイナスの言葉を口に出さないほうが良いのではないでしょうか。

・・・・・<事例研究> 団体シリーズ−1「あるNPO法人」・・・・・

 経営者が集まり、人の生活を真剣に考え、提言をしているNPO法人があります。このNPO法人は、人々が明るく楽しく自分の人生を考えていただくキッカケを創りたいという思いから生まれました。そのため、自らが明るく楽しい組織創りから始めなければ、人々への提言は出来ないという考えに基づいて、組織の中の「マイナス指向を無くす方法」を考え、実施しています。例えば、言葉使いを変えるということ。挨拶についても、「お疲れ様」という挨拶をしないということや、「忘年会」を「望年会」と呼ぶ。といった方法です。朝からお疲れ様という挨拶には矛盾を感じます。また、忘年会は忘れる年より、望む年のほうが良いという考えです。その結果はなかなか上々だそうです。

 このNPO法人に所属するメンバーの大半が、このNPO法人の考え方を経営に生かしています。ある企業では、「お疲れ様」という挨拶を「お元氣様」に代えたり、社内文書に使う「気」という字を「氣」(氣=エネルギーがどんどん生まれてくるという本来の意味に戻し、〆るべきではないと考えたため)にしたり、マイナス指向を無くす工夫をたくさん行っています。こういった考え方や活動は、知らず知らずのうちに企業風土を変化させ、マイナスをプラスに変化させていくものです。  
●プログレスとは

 プログレスとは、『新時代経営コンサルティング手法』として、私の会社である株式会社リーダーズドメインにおいて企業経営ご指導法として用いているもので、日々多くの企業と関わらせていただいています。同じように努力していても「潰さないための経営」より「進歩発展のための経営」のほうが企業組織は生き生きとするでしょうし、企業におけるマイナス面の分析でも、「成り立たせるための分析」よりも「進歩発展させるための分析」のほうがより良い組織創りに繋がる---と言う考えを土台に持ったものが、このプログレスです。

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〔苗字アラカルト〕 No 44

片桐清志

『初と元』

 一月は1年の始まりのため「初」や「元」の字をよく見かける。縁起がよい字なのでさぞかし苗字にもたくさんあると思ったが意外と少なかった。「初」で始まる苗字は58種、「元」はその倍の114種だ。どちらも1字姓の「初(ハツ)」「元(ハジメ・モト)」がある。
  「初」でユニークな苗字を紹介すると、「初代(ショダイ)」「初音(ハツネ)」「初嵐(ハツアラシ)」などがある。動物との組み合わせでは「初馬(ハツウマ・ハツマ)」「初鹿(ハツシカ・ハツカ・ハジカ等)」「初鳥(ハツドリ)」「初雁(ハツカリ)」「初貝(ハツガイ)」などが見つかる。
  意外なのは「初草(ハツクサ)」や「初芝(ハツシバ)」はあるのに「初穂」が見つからない。「初月(ミカヅキ)」はあるのに「初日」が無い。「初春」などの四季はすべて無い。 「初湯川(ウブユガワ)」はあるのに「初湯」が無い。
  「元」でユニークな苗字は「元老(モトオイでゲンロウの読みは無い)」「元翁(ゲンオウ)」「元神(モトカミ)」だろう。「元女(モトメ・ガンニョ)」はあれこれ想像してしまう。因みに「元男」は無い。「元禄(ゲンロク)」「元治(ゲンジ・モトジ)」「元弘(モトヒロでゲンコウの読みは無い)」などの元号姓もある。苗字を許された時期に関係しているのかも知れない。四季では「元春(モトハル)」「元秋(モトアキ)」は見つかったが、夏と冬は嫌われたようだ。「元吉(モトヨシ)」「元信(モトノブ)」「元宗(モトムネ)」「元長(モトナガ)」「元道(モトミチ)」などは名前と混同しそうだ。
  残念ながら「元旦」や「元日」「元年」「元祖」は見つからない。惜しいところでは「元目(モトメ)」で、あわてものは「ガンジツ」さんと読んだり「元日田(モトヒダ)」さんを「ガンジツダ!」とお呼びするかも知れない。

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【平成18年1月号編集後記】

 先日、中部経済同友会のメンバーでもある新木廣海氏((株)トヨタケーラム・社長)から氏の著書「日本コトづくり経営」をいただいた。「コトづくり」という言葉が目新しい。新木氏の造語で、「物事すべて」とは「モノ」と「コト」とを合わせた表現だから、「モノづくり」に対して「コトづくり」という表現があってもよいと言う。要するに、形あるものを「モノ」というのに対し、ソフトのように目に見えないものを「コト」と表現している。
 ITはLSIのようなハードとこれを動かすソフトが組み合わさって様々な機能を発揮する。ITの発展に伴い現代の「モノづくり」には「コトづくり」がますます重要になっている。しかも本物の「コトづくり」にはそれぞれの国民性や風土と密接な「コトづくり」が必要だ。しかし現時点ではコンピュータソフトは欧米主導で成長してきたため日本の風土が反映しにくいものになっている。氏によれば日本の生産技術の高さは「阿吽の呼吸」にあるが、これを反映したCAD・CAMソフトが無い。氏はここに着目し、日本発のソフトの開発にチャレンジしている。
  基本的には技術書だが、その第1章で「コトづくり経営」の哲学を披露しており、目からウロコの部分も多い。「モノづくり」に強い当地が「コトづくり」でさらに磨きをかければ、まさに「鬼に金棒」だ。 関係者の取り組みに期待したい。
  さて、今月は恒例になっている4グループ合同で松本代表幹事のお話を拝聴した。「国鉄からJR、そして今」と題してJR誕生の背景と様々な障壁を如何にして越えたかを拝聴した。ご自身が陣頭指揮をされてきた実体験だけに迫力満点だった。文字通り今期テーマの「変化への対応」の実例集となった。「原則徹底」と「軌道修正の余地」の大切さが印象的だった。
  2月からは例月の活動に戻る。中部の元気が一層盛り上がるよう今年も「産懇宅配便」がお役に立てるようがんばっていきたい。読者諸兄のご支援をお願いする。

(片桐)