株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三
『企業の進歩発展のヒント:bU』
【硬さは脆さ、柔らかさは強さ】
経営者は、強い企業を創りたいものです。しかし、強引に、急速に強い企業を創ろうとすることで、逆に弱い企業を創ってしまう可能性が高くなります。強さばかりを追求することで、強さは硬さになり、硬さは脆さになるのです。いつもいつも力を込め、力んでいては、いざという時に力は発揮出来ません。柔らかさこそ強さなのです。企業経営は機を的確に捉え、決断し、実行へと移すことが重要です。機を的確に捉えるには、柔軟性や感性が必要であり、それを実行に移すには、柔らかく俊敏な力が必要です。頭が硬(固)ければ機を逃します。感性が弱ければ決断が鈍ります。身体が硬ければ動き(実行力)は鈍ります。経営における柔らかさという強さを身につけることが企業の進歩発展の源となるのです。
また、企業における硬さの一つに固定観念というものがあります。固定観念という硬さが、社会の変化に乗り遅れ、いつの間にか社会から取り残される企業になる原因となってしまうのです。企業は常に社会の変化に対応できなければなりません。社会の変化に対応するには柔らかさが必要です。固定観念を捨て、柔らかく強い企業を創造することが重要なのです。
・・・・・<事例研究> スポーツシリーズ4「 ある合氣道師範 」・・・・・
私は、窪田経営塾合氣道倶楽部を主宰しています。経営者やその子供さんやお孫さんが共に汗をかき、心身共に学ぶ場です。指導をしていただいている先生は、他の道場の先生とは少し変わった先生です。この先生の考え方は「合氣道には柔らかさが重要だが、柔らかさを知るには硬さを知ることが重要」という考え方をしています。一般的に合氣道は、相手が攻撃して来る動きに合わせ、流れるように受けを取るといった考え方が多いのですが、この先生の指導法は、相手が攻撃した時にそれをまともに受け、力と力でぶつかり合い、相手の力を知ることで、力の流し方や柔らかい受け方が出来るような指導をされます。
つまり、硬さが分からなければ柔らかさは分からないといった考え方なのです。
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この合氣道の師範の考え方を聴いた時に、私はある経営者のことを思い出しました。 効率を求めるばかりに、頭ばかりを使い、戦略や戦術ばかりに頼り、机上の経営学による経営をし、結果的に経営に失敗した経営者のことを。 確かに無駄な力を使わずに、力まずに経営できれば良いのですが、無駄な力を使ってみなければ、それが無駄であることに氣づかないでしょうし、力んでみることで、力の抜き方に氣づくのだと思います。経営とは泥臭いものです。身体を張ったり、思い切り力んだり、もがくことで真の経営にたどり着くものだと思います。 |
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●プログレスとは |
プログレスとは、『新時代経営コンサルティング手法』として、私の会社である株式会社リーダーズドメインにおいて企業経営ご指導法として用いているもので、日々多くの企業と関わらせていただいています。同じように努力していても「潰さないための経営」より「進歩発展のための経営」のほうが企業組織は生き生きとするでしょうし、企業におけるマイナス面の分析でも、「成り立たせるための分析」よりも「進歩発展させるための分析」のほうがより良い組織創りに繋がる---と言う考えを土台に持ったものが、このプログレスです。
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