第37号 2005.6.28発行



 メールマガジン ■産懇宅配便■

平成17年6月度(第37号) 目次
【17年6月度産業懇談会(火曜G)模様】 6月14日(火) 12時30分〜14時00分
【17年6月度産業懇談会(水曜1G)模様】 6月15日(水) 12時30分〜14時00分
【17年6月度産業懇談会(水曜2G)模様】 6月8日(水) 12時30分〜14時00分
【17年6月度産業懇談会(木曜G)模様】 6月2日(木) 12時30分〜14時00分
【4グループ合同視察会模様】 5月19日(木) 8時00分〜20時00分
【新会員自己紹介】
鈴木 武 氏 トヨタ自動車株式会社 専務取締役
マイケル・ウィニック 氏
在日米国商工会議所(ACCJ) 副会頭
中谷 隆司 氏 大日本インキ化学工業株式会社 名古屋支店 支店長
倉橋 鷹輔 氏 鳴海製陶株式会社 取締役社長
【7,8月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1  『愛・地球博の魅力』
 

    「トヨタグループ館のご紹介」

コラム2 
『花ちゃんからの健康だより』
コラム3 『プログレスシリーズ』
コラム4  『苗字随想』

17年6月度産業懇談会(火曜G)模様

 テーマ:『美しいまちづくりを目指して』

日 時: 6月14日(火) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者: 21名

スピーカー:
    山内 拓男(やまうち たくお)氏
   中部電力株式会社 取締役副社長

1 はじめに

 私が委員長を務めている地域開発委員会では、今年1月『美しいまちづくり行動計画 〜企業参画による景観形成の推進〜』と題した提言を発表した。これまで、企業の立場で景観形成に対する取り組みについて検討してきており、今回はこの考えをまとめた提言に加えて、実際に自ら活動するアクションプランを掲げた。そして現在、それに基づき具体的な実践行動を展開している。

2 提言の背景

 政府は平成15年7月に観光立国行動計画(「住んでよし、訪れてよしの国づくり」)を発表、外国人旅行者の訪日を促進する「ビジットジャパンキャンペーン」を展開している。また、国土交通省は同じく平成15年7月に「美しい国づくり政策大綱」を策定した。これらの底流には、便利さや経済効率優先により失われた「美しい日本」を再生、創造していこうとする切実な思いがある。こうした中、平成16年には「景観法」が公布、施行され、わが国でも数値のみによる規制から、美しさを対象とした感性の世界に法律が踏み込む画期的な時期にきている。
 また、中部地域に関しては、産業観光の推進、空港開港と万博開催、グレーター・ナゴヤ・イニシアティブなど、内外から多くの人の訪問が見込まれる取り組みがされており、美しいまちづくりの必要性は高まっている。

3 提言要旨

 地域の景観形成の担い手は、これまで主として行政と市民であった。しかし、車窓から、歩道から、嫌でも目に入るビルや工場、屋外広告物等については「準公共空間」として、企業も配慮していく必要がある。これからは企業価値を高める意味でも「景観形成への貢献」を「企業の社会的責任(CSR)」と位置づけるべきである。また、企業・経済団体には、行政の枠を越えた広域的視点での景観形成の推進が期待される。
〔提言1〕良いものが生き残る「淘汰の仕組み」の導入
○「美しいまち」評価指標の策定とコンクールの実施
○「企業版景観づくりガイドライン」の制定
○「景観トップテンサイト」の設置
〔提言2〕行政・市民・企業による「景観行動ネットワーク」づくり
○行政自身が景観を悪化させないよう、看板、幟旗を極力自粛
○景観計画には、歴史的建造物を大切にするなど、しっかりした理念が必要、その上で法令による一層の指導強化・監視強化
○行政・市民・企業が連携して違反広告物の撤去、街路樹等の里親制度(企業が樹木・花の里親となり手入れ)、美化活動などを推進
〔提言3〕空港・万博への連絡道路周辺を対象に「野立て看板ゼロ運動」の展開
○現在でも景観保全のための規制はあるものの徹底を欠いている。「野立て看板ゼロ」を目指し、各自治体、関係企業が協調して中部の玄関口、国際博にふさわしい景観を作り上げる

4 アクションプラン

 [プラン1]景観に関する「自己診断チェック」と「企業版景観づくりガイドライン」の作成
   ・H16年11月「自己診断チェック」実施、1年後再度実施
   ・H17年度を目途にガイドラインの作成
 [プラン2]愛・地球博に合わせた美化活動の実施
   「花のおもてなし運動」
   ・国土交通省の里親制度を利用して3月23日桜通大津交差点にて実施
   ・6月16日2回目の花植え実施予定 ・協賛企業43社−うち労力提供10社
   「違反広告物の撤去、美化活動」の実施
   ・名古屋市のクリーンキャンペーンに協調実施
     2月25日(金)約260名参加、6月4日(土)約120名参加
 [プラン3]行政、経済団体、NPO等への働きかけ
   ・愛知県、名古屋市、国土交通省中部地方整備局、愛知県商店街振興組合連合会、
    愛知建築士会、愛知県医師会、名古屋商工会議所、中部経済連合会等に対し実施。

5 むすび

 日本は、歴史に対する認識が希薄である。名古屋市にはいい地名がたくさんあったが、変更されてしまった。イギリスでは、400年前の道路名などが今でもそのまま使われており、時間はお金では買えないという意識がしっかり植え付けられている。また日本には、行き過ぎたスクラップアンドビルトの思想がある。いい建物をいかに残すかという工夫をしていくことが、結果的に景観作りに役立つ。イギリスでは、景観に対する住民の意識が非常に高く、その意見は、行政、ディベロッパーを動かし、建築計画をも変更させていた。日本でも、美しい景観づくりには、住民、企業、行政、あらゆる層の意識が向上してくることが望まれる。地域開発委員会でも、その一助となるべく、今後とも活動していきたい。

>>目次へ

17年6月度産業懇談会(水曜1G)模様

 テーマ:『時代の潮流とシンクタンクの役割』

日 時: 6月15日(水) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 オリオンの間
参加者: 19名

スピーカー:
    門野 史明(かどの ふみあき)氏
   株式会社UFJ総合研究所
                専務取締役


1 潮流を見るための二つの話

(1) 先進国における長期金利の動向
 グリーンスパンFRB議長は、「先進国における長期金利の低位安定は、前例のない異例の動き」と発言した。何かわからない理由があるかもしれない、注目しないといけないと。日、米、欧、3つの地域の金利は以前からシンクロナイズしていた。最近の低下局面では、3地域共通のこととして、資金を運用している人たちが将来に対して慎重になり、よりリスクの少ないものに投資するようになっている。そのため国債への投資が増える。国債が増えれば利回りは低下する。日、欧は、景気の低迷と先行きに強い展望が持てないということが、長期金利を低下させている。一方、米は、政策金利を上げており、景気の実態は強い。ドルは圧倒的に世界で信頼されている国際通貨であるため、国内の貯蓄が少ないなどマクロ的にいう資金の不足を、補って余りあるほど海外から還流してくる。国内の資金は潤沢になり長期金利は下がってくる。このように米と日、欧の状況は大部違う。
今後の見通しとしては、ユーロの先行きには構造的な不安感が台頭しており、ますますドルの優位性は高まり、揺るがない。日本は、中長期的に貿易を中心とする経常収支の黒字が維持できるかが問題。新興工業国の台頭が著しく、工業国間の勢力図の変化がダイナミックに起きるだろう。

(2) 資源価格の高騰
 原油価格の高騰はご承知のとおりでありますが、本来長期契約である鉄鉱石や原料炭の価格が2倍にもなっている背景には、新興工業国の資源需要の増大に、供給力が追いつかない状況がある。20世紀は一次産品の価格に対して加工品の方が優位にあった。加工国は繁栄し、資源国は低迷した。しかしそれがここへきて、急激な資源、エネルギーなどの価格上昇により、その形勢が変化してきており、加工国に対して、食糧などを含む資源を供給する国の立場が優位に変わってくる。この動きは21世紀の潮流になるかもしれない。
わが国への影響としては、経常収支の黒字が縮小すれば、今抱えている財政問題が先鋭化する。製造業にとっては、これまでどおり付加価値が維持できるのかが課題。またマクロ経済への影響は、雇用の維持が課題となる。わが国の人件費は異常に高いが、これを抑えると個人消費を冷え込ませてしまう。今すでにわが国で起きている現象は、その範疇にあると考えられる。


2 難儀な時代の到来

 極端に悪化した財政、少子高齢化、東京へのサービス業(官・民)一極集中、規範・倫理の衰退、政治・外交力の弱さ、といった問題が今の日本には与件として横たわる。
前述の潮流が強まり、上記与件の存在も相まって、企業、政府、地方自治体、個人のいずれにとっても難儀な時代になってくる。特に若い人にとっては大変な時代である。単に財政の赤字を後世に先送りするだけの問題ではなく、若い人たちが活躍できる環境をどう作っていくのかは大変重要かつ難解な問題である。

3 新しい行動モデルの必要性とシンクタンクの役割

 これまで述べてきた重要かつ難解な問題に対処すべく、シンクタンクには大きく3つの役割があると考えている。ひとつは、社会の構造変化とその影響を予見し啓蒙する役割、二つめに、採るべき政策を提言する役割、そして三つめに、各主体の問題解決に貢献する役割。これは、企業経営に対しては、サバイバルの時代にあって人事制度などコンサル的な仕事が益々増えるだろうし、自治体運営に対しては参謀的な仕事、中央政府に対しては黒子的に、また個人に対しては、教育制度的なもので貢献できるだろう。

4 当社の特色、願望、使命

 当社は、最も先進的で規模も国内最大のシンクタンク。顧客別に組織を構成しており、そのご要望にお応えできる体制を敷いている。親銀行の合併などあるが、新銀行となっても、戦略的な子会社として当社の位置付けは変わらない。顧客との共存共栄、長期的な関係を大切にしながら、以前より大きな特色である地域に密着した取組みを今後も続け、この機能をますます拡充させていきたい。
 

>>目次へ

17年6月度産業懇談会(水曜2G)模様

 テーマ:『ユーザーの目から見たIT技術最前線』
          −デジタルライフスタイルを考える−


日 時: 6月8日(水) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 オリオンの間
参加者: 23名

スピーカー:
    長澤 保雄(ながさわ やすお)氏
    (有)システムデザイン研究所
    取締役所長 



1 目覚しく且つ着実に進歩する情報通信技術

 今から15年前の1990年、当時のNTTは15年後を予測したビデオを作製した。これには、ユビキタス社会の到来、コンピューターがネットワークで結ばれ遍在的に存在する、いつでも、どこでも、だれとでも、というキーワードが散りばめられている。具体的には、立体映像のシミュレーション、大型高品位映像、マルチメディアオンデマンド、同時翻訳通信、ハンディ端末、巻物ディスプレイなどが描かれており、ちょうど15年たった今、もう一度見返してみるとそれらはすべて現実のものとなっている。情報通信技術は、高速化大容量化、知能化ヒューマン化、小型化高密度化という方向に、目覚しく且つ着実に進展してきている。

2 情報流通社会の発展

 情報流通には3つの波がある。第1波は放送デジタル化とネットワーク化(情報家電、ホームネットワーク)、第2波はメディア・バザール(通信と放送の融合)、第3波としてメガコンテンツ(コンテンツ流通)。また情報流通における4つの階層として、端末・ソフトウェア(大衆情報家電)、コンテンツ・アプリケーション(体感CGゲームなど)、情報流通プラットホーム、通信ネットワーク(多地点間を結ぶ大容量通信)があげられる。

3 展示会に見るトレンド

 現在最も注目されている展示会がCES2005。ビルゲイツ氏が基調講演を行い、自社の宣伝だけでなく、情報技術のトレンドを見事に説明した。また、実際の展示会では、マイクロソフト社のメディア・センター・エディション(以下MCE)が中核技術として大々的にアピールされていた(MCEについては後述)。
その他展示会の特徴として、・白物家電へのPC搭載(冷蔵庫やオーブンなど、遠隔操作も可能)、・腕時計の情報端末化、・タブレットPC(キーボード操作ではなくタッチペンでの入力、アメリカでは用途に応じて使われているが、日本ではまだ需要が少ない)、・TVソリューション2大グラフィックスチップメーカー(ATIvsNIVIDA)の争い、・次世代DVDの規格の仁義なき戦い(ブルーレイ=ソニー、松下、フィリップス他vs HDDVD=東芝、三洋、NEC他)、など、最新のデジタルライフスタイルが垣間見られた。

4 MCE(Media Center Edition)について 河合恵理子様より

 MCEとは、WindowsXPをホームエンターテイメント用に拡張したOS。ターゲットは、10代の学生からファミリー層とされる。これを搭載したPCが、デル、東芝、などから発売されている。コンテンツとしては、マイテレビ(TV出力/録画/予約録画/再生)、マイビデオ(ライブラリ作成/再生)、マイミュージック(音楽再生/共有して聴く)、マイピクチャ(デジタル写真アルバム/BGM入りスライドショー)、DVD(作成/編集)のなど、多くのエンターテイメント機能を持つ。MCEは、大型テレビと連動させてリビングルームのエンターテイメントセンターとして、大いにその魅力を発揮している。 

>>目次へ

17年6月度産業懇談会(木曜G)模様

 テーマ:『ホテル歳時記』

日 時: 6月2日(木) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者: 20名

スピーカー:
   大森 邦彦(おおもり くにひこ)氏
   株式会社国際観光ホテルナゴヤキャッスル 取締役社長


1 はじめに

 私は3年前、毎日新聞社の東京管理部門からウェスティンナゴヤキャッスルへ異動となった。ホテル業には素人なので、従業員に対しては、「客の目線で注文をつける、株式会社だからやることは一緒だ」と訓示した。
 毎日新聞とキャッスルの関係は、50年前、名古屋駅前に毎日名古屋会館を作った時に遡る。当時名古屋にはまだ大きなホテルが少なかったため、毎日名古屋会館の7階から9階までをホテルとしてオープンした。これが大変多くの方にご利用いただき、その資金をもとに毎日新聞は、名古屋城脇の明治時計工場跡地を買い取り、新たにそこへホテルを建てた。それ以来、ずっと毎日新聞が当ホテルの筆頭株主になっている。  

2 ホテル業の特徴

(1) ホテル内はカタカナが溢れている。ドアマンがいてロビーには、コンシェルジェにベルボーイ。レストランに行けばパティシェ、ソムリエ。ウエディングに、バンケット・・とうんざりするほど。また4年前、スターウッドグループと「ウェスティン」のフランチャイズ契約をしてから、社員教育はスターウッド基準で行うようになった。中身は全部英語からきており、スマイル&グリード、トーク&リッスン、アンサー&アンティシペイト、という具合。こうした溢れるカタカナには大きな戸惑いがあった。
(2) ホテルは全く切れ目の無い連続稼動をしている。新聞社も休みが少なかったが、ホテルには全く休みが無い。365日24時間、全く切れ目が無く業務は続く。そのため、今はなかなかゆっくり休めない。
(3) ホテルならではのいい所もたくさんある。新聞記者、特に社会部の記者は、人の不幸をかぎ回るような仕事であったが、ホテルは違う。当ホテルへは、皇室をはじめ、政界、経済界、芸能界、スポーツ界などあらゆる分野から、毎日多くの人に来ていただける。皇室にご利用いただけることは、商売は別として、大変名誉なことでありがたい。天皇、皇后両陛下は、機会があれば一般の方に対して、丁寧に会釈され手を振られる。皇室が一般の人にとって身近な存在となるようお努めになられていることを感じさせていただいた。



3 ホテル歳時記

  当ホテルの新年度は4月から始まる。この時期の売り物は、なんといっても名古屋城の桜。城周辺がピンクに染まる景色は絶景である。この開花状況によって、ホテルの収益に大きな影響がある。そのため、開花時期、期間がコントロールできたら、などと思うことがある。また、花の散った後の新緑も十分売り物になると考えている。
 8月になると客足はガタッと減る。盆休みがあるし、婚礼や宴会も無い。そこでこの時期を利用して、ホテル内の改修工事を行っている。夏場で唯一、11階レストランが予約で一杯になるのが、庄内川の花火大会の日である。
 秋は婚礼のシーズン。10、11月が婚礼のピークとなる。ところが最近、ホテル以外の結婚式場にお客様がながれ、婚礼件数は減少傾向が続いている。10月鈴鹿サーキットでのF1開催時は、ありがたいことに1年前から予約で満室となる。F1は鈴鹿での永続的な開催を望みたい。
 冬はクリスマスと正月。忘年会、謝恩会はあるが、件数は少なく宴会場が空いている。そこでディナーショーを開催している。4年前から毎年行っている松田聖子ショーが名物となり、週刊新潮に日本で一番高いディナーショーとして紹介された。最もいい席は5万5千円。それでも売出し日の受付開始時間には、電話が一斉に鳴り出し、即日完売になる。これを見て名古屋は金持ちだと思った。クリスマスが終わると、ホテルをあげておせち料理を作り、31日に一斉配送する。そうこうしていると、正月をホテルで過ごそうというお客様の来訪が始まる・・。ホテルの一年は、そんなふうに季節に沿って動いている。


4 むすび

 どんな商売でも、お客様のニーズに応えることが大切。そうすれば値段はあまり関係ない時代。婚礼でも安さを競っている場合ではない。お客様にいかに満足していただけるかソフト面で競うべき。また、オンリーワンをいくつ持てるかが重要。当ホテルでは、「天守の間」が広さの面でオンリーワンであり、その強さを発揮している。
 当ホテルは今年8月17日に50周年を迎える。万博期間中はおかげ様で大変忙しい状態が続くが、終了すると一種の虚脱状態になるだろう。その時期に、50周年を活用した新たな動きを起こしていく。当ホテルの特徴は、やはり名古屋城。アクセスが不便だというが、不便だから素晴らしい緑がある。これからもずっと名古屋城と一緒に、環境にやさしい、心が安らぐサービスとホテルづくりを目指していきたい。

>>目次へ

4グループ合同視察会模様

 テーマ:『リニアモーターカー 4グループ合同視察会』

日 時: 5月19日(木) 8時00分〜20時00分
場 所: 山梨実験センター
      ※山梨県立リニア見学センター併設 山梨県都留市小形山2381
参加者: 27名

◇視察記

 松本代表幹事のご厚意により、東海旅客鉄道鰍ニ(財)鉄道総合研究所が共同で研究を進めている「超電導磁気浮上式鉄道(リニアモーターカー)」へ試乗する視察会を、産業懇談会4グループの合同企画として開催した。

 

 



 出 発

 5月19日、当日の天候は快晴、降水確率0%、最高気温25℃という絶好の視察会日和に恵まれた。予定通りバスは、8時に商工会議所前を出発、五月晴れの青空の下、名古屋高速から名神、中央自動車道を順調に走り、快適なドライブが続いた。途中2度の休憩をはさみ、ほぼ予定通りバスは最寄の大月ICを降り、ほどなく目的地である山梨実験センターへと到着した。

 施設見学〜ブリーフィング

 バス以外で来られた参加者3名とここで無事合流。試乗までしばらくの時間、山梨県立リニア見学センターの施設見学を行った。3階建てのこの施設、2階には展示室があり、リニア走行実験の様子、超電導の原理、超電導リニアの歴史、リニア中央エクスプレスの計画などが紹介されおり、それぞれ興味深く見ることができた。3階はガラス張りの展望室になっており、眼前に超電導リニアの走る姿が見られるようになっていた。超電導リニア走行中には、その位置、速度などが「表示モニター」に表され、一般の見学者は、超電導リニアが走り出すのを今か今かと待ち構えていた。
 試乗説明の始まる13時30分、視察者用会議室に入り、指定席に着いた。そこで超電導リニアを紹介するビデオを見ながら、担当の方からブリーフィングをいただいた。その概要は、03年11月、1日の走行距離2,876kmを達成(新幹線の通常日当り走行距離が1,400kmほどのため、その2倍の距離を走破した)、03年12月には自身の持つ鉄道の世界最高速度記録を更新する時速581qを記録した(実際にその車両が今、愛知万博のJR東海超電導リニア館に展示されている)。そして今年3月には、国土交通省の超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会から「実用化の基盤技術が確立したと判断できる」との評価を受け、その実用性が保証されたこと、など。このブリフィーングにより、超電導リニアの技術が実用化レベルにあることがよく理解できた。

 搭 乗〜走 行

 安心感と期待感を更に高めて、いよいよ実車となった。飛行機のタラップに似た乗降口から車内に乗り込む。曲面を多用した滑らかなデザインのインテリアに迎えられ、座席も軽量化が追求されている割には、包まれ感があり、やさしいブルー系のカラーもやすらぎを感じるものであった。
 車両はゆっくり乗降ラインから本線のガイドウェイに出た。ここの分岐装置は、両脇のガイドウェイを方向別にスライドさせる「トラバーサ方式」が採用されており、進路が開通されるのを待った。今回の走行は、全長18qの試験線を、まずはバックで東京方面に進みここで300q/Hを体感、続いて前進して500q/Hを体感、最後に再びバックで400q/Hを体感、と3回も楽しめる計画だ。
 まずはご挨拶代わりの後ろ向き300q/H 。進行方向を向いていないが、イヤな感覚はない。160q/H付近まではタイヤ走行し、そこからタイヤを格納して浮上状態になるので、一段と静かな走行になる。あっという間に東京側トンネル内の終点に着き、超電導リニアはその車体を静かに止めた。
 次はいよいよ前向きに500q/H を目指した走行だ。乗車した人たち全員の熱い期待を抱え、リニア車両は動き出す。一定した加速でグングンと速度を上げる。2Gほどの荷重がかかるようだが、思ったより荷重は感じない。そして一気に500q/Hへと到達する。それまでの時間わずか80秒。車内に表示される速度メーターが500q/Hになるとその瞬間、あちこちからフラッシュの光が放たれた。18qの実験線のうち、屋外を走るのは1.2q、わずか8秒で通り過ぎる。 まだ雪をかぶった富士山も、あっという間に車窓から姿を消していった。そして走行の大半を占めるトンネル内、12mごとに点灯しているライトが一本の光の帯となっていたのが印象的だった。速度を落とし250q/Hになると、もう止まりそうなスピードだなという感覚・・、在来の新幹線なら最高速度に近いのに。一瞬のうちのこうした感覚の変化が、500q/Hを体験した証左であろうか。

 降 車〜帰 途

 

試乗を終えると、ほどよい緊張感から解き放され、心地よい疲労感もあり、早速バスに乗り込み帰途についた。車内では今体験してきた500q/Hの感想や、中央新幹線についての議論など、各所で盛んに語られていた。バスは高速道路を予定通り走行し、名古屋の街まで無事帰ってくることができた。今回はバスの乗車時間が長い視察であったが、世界に誇る最先端技術の粋を集めた超電導リニアを体感するという、またとない機会に参加者一同大変ご満足の様子で、それぞれの帰途に着かれた。超電導リニア試乗という所期の目的はもちろん、会員同士の親睦も深められ大変価値のある視察会となった。松本代表幹事のご厚意によって実現した今回の視察会、松本代表幹事には重ねてお礼を申し上げます。
(文中の写真は、山梨県立リニア見学センターHPおよびJR東海HPより)

>>目次へ

 

【新会員自己紹介】


鈴木 武 (すずき たけし)

トヨタ自動車株式会社 専務取締役


【トヨタ自動車株式会社】

〒471-8571 豊田市トヨタ町1
TEL:0565-23-0836 FAX:0565-23-0308
URL:http://toyota.jp

 
 トヨタ自動車の鈴木でございます。このたび、産業懇談会火曜グループに参加させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

 最近の日本経済は、堅調な設備投資や個人消費などを背景に緩やかな回復を見せはじめました。特に中部圏では、国際空港セントレアの開港や愛・地球博の開催により地域経済は活性化しており、企業業績は順調に推移しています。

 その愛・地球博では、"自然の叡智"や"循環型社会"などをテーマにかかげていますが、私どもトヨタ自動車でも、環境や安全など様々な分野で最先端技術の研究に取り組んでいます。そして、お客様のご要望にお応えする魅力あふれる商品を開発し、モノづくり・車づくりを通して、地域の皆様とともに成長していきたいと考えています。

 私は、入社以来、経理・財務の分野を歩んでまいりました。本会を通じて、更なる自己研鑽に努めていく所存ですので、会員の皆様のご指導・ご鞭撻を賜りますようよろしくお願いいたします。



マイケル・ウィニック(Michel Weenick)

在日米国商工会議所(ACCJ) 副会頭


【在日米国商工会議所中部支部】
〒460-0002 名古屋市中区丸の内2-11-24 丸ノ内深尾ビル5階
Tel:052−229−1525
URL:http://www.accj.or.jp

 
 ACCJは1948年に設立、東京・名古屋・大阪に事務所があります。主な活動内容は、グローバルに事業を展開する会員企業の利益の保護、そして日米間のビジネスについての最新情報の提供。1400社もの企業から集まる約3200名のACCJ会員に、ネットワークの機会、生きた情報、日本でのビジネス成功に欠かせない発言力を提供しています。

エヌジーオーアーキテクチャー(有)/建築家・代表取締役
 名古屋に本社を構える一級建築士事務所。オレゴン州ポートランドに支社があります。建物のタイプ・規模にとらわれず、多目的施設・養護施設・個人住宅・事務所ビル・マンションの設計や、商業用店舗のインテリアデザインも手掛けています。ナディアパークをはじめに、中部地区・全国規模のコンテスト等で数々の賞を頂いています。

 ACCJ中部支部を、より強固な組織へと発展させると同時に、本業の建築家として日本とアメリカの両国において事業を拡大し、デザイン性の高い建物を多く創作できるよう、日々たゆまぬ努力を続けてゆきたいと思います。




中谷 隆司(なかたに たかし)

大日本インキ化学工業株式会社
名古屋支店 支店長


【大日本インキ化学工業株式会社 名古屋支店】
〒460−0003
名古屋市中区錦3−7−15
TEL:052-951-9381 FAX:052-962-3591
URL:http://www.dic.co.jp/

 
 大日本インキ化学工業鰍フ中谷隆司でございます。
 前任の本川藤尚との会員交代を幹事会にてご承認を頂き誠に有難う御座いました。

 弊社は1908年に印刷用インキメーカーとしてスタートし、創業以来ほぼ一世紀にわたる歩みに於 いて各種印刷用インキの他、合成樹脂、有機顔料のファインケミカルをベースに事業基盤を確立し、その固有技術を応用して石化誘導品等の周辺分野に進出、更に電子情報材料、建材、プラスチック成型等へと事業領域を広げ約30万品種の製商品を有しております。

 現在、欧米、アジアを中心に世界60ヶ国以上に260社を超えるグループ会社を加え世界市場で印刷用インキ32%、有機顔料27%のトップシェアーを有し、連結売上1兆円、従業員約3万人のファインケミカルメーカーです。
 国内では「技術革新と新分野へのチャレンジ」を旗印に各地域に9支店、14工場の拠点がありますが、東海地区には昭和37年開設の名古屋支店、小牧工場、四日市工場が各企業様に大変お世話になっております。

 当社は素材メーカーである為、最終製品としてのイメージが少ないですが、皆様の身近に感じて頂けるものとして、昨年メセナ大賞を受賞した『川村記念美術館(千葉・佐倉)』、スポーツクラブの『ルネッサンス(全国)』、『天ヶ代ゴルフ倶楽部(千葉)』を運営しております。
 特に川村記念美術館はモネ、ルノアール、ピカソ、シャガール等を常設展示している他、隣接する総合研究所を含め9万坪の敷地に春夏秋冬の植物を楽しんで頂ける公園もあり地元の方々、美術館に来て頂いた方々に憩いの場を提供させて頂いております。
 川村記念美術館 http://www.dic.co.jp/museum/

 私は、今春異動により京都から名古屋支店に参りましたが、今、日本で一番ゲンキのある地域で仕事が出来る事、又地域色豊かな歴史、文化に接して生活出来る事を大変喜んでおります。
 又、学生時代は柔道に熱中しておりましたが、大学入学後の初めての遠征合宿が名古屋であり厳しい合同練習と、朝夕にテレビ塔の回りを必死の思いでランニングをした事など思い出深く、懐かしい場所でもあります。

 まだ着任後間もたっておらず、まだまだ分からない事ばかりであります。   
 皆様から、ご指導、ご鞭撻を賜ります様よろしくお願い申し上げます。



倉橋鷹輔(くらはし たかすけ)

鳴海製陶株式会社 取締役社長


【鳴海製陶株式会社】
 〒458−8530 名古屋市緑区鳴海町伝治山3
 Tel:052−896−2213 Fax:052−896−2293
 URL:http://www.narumi.co.jp

 
 鳴海製陶の倉橋です。
 社長に就任したのは3年前ですが、このような素晴らしい会があるのを知らず参加するのが遅くなってしまい残念です。  どうぞよろしくお願い申し上げます。

 まず自己紹介です。
 生まれは愛媛県。現在の新居浜市ですが当時は山深い町でした。
 父の転勤で小学生から東京で育ちましたが、食べ物を中心とする生活習慣は家庭の愛媛県出身の影響が大きいようです。

 鳴海製陶の株主である住友金属工業という製鉄会社に就職して営業、購買、製鉄所での勤務と現場に近いところでの仕事をしてきました。  32年間に職場移動11回、転勤7回、と色々な経験をさせてもらいました。
 今回初めての名古屋勤務、名古屋住まいが12回目の職場で8回目の転勤になります。

 そのような訳で食器事業を中心とする鳴海製陶の事業は初めての経験です。
 鳴海製陶は食器事業が80%で電磁調理器のトッププレートを主体にした工業材料が20%と業界大手では例が無い食器事業を中心にした会社です。
 特にボーンチャイナという高級磁器の製造に特色があります。

 日本の製造業の例にもれず陶磁器産業は成熟飽和の段階にあり、単価の安いものは中国を中心とした輸入品におされ、高級ブランド品は欧州の伝統ブランド品が百貨店のスペースを占めるということで苦戦しております。
 私が鳴海製陶の経営を預かったこの3年だけでも、この業界の流通並びに製造の会社が20社は倒産、廃業となっています。

 幸い鳴海製陶は先輩方がボーンチャイナでは世界一の品質を保持してきたのとある程度の高級路線で商品造りをしてきたので、国内メーカーとして全国の百貨店で販売が継続できています。
 一方ではコスト面ではまだまだ苦戦が続いています。

 どんな仕事にも苦労はつきものですから、出来るだけ明るく楽しくという姿勢で仕事を楽しみ、全社員と一体となって頑張っていきたいと念願しています。

 会員の皆様にはご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

>>目次へ

【7,8月度産業懇談会開催日程】
【7月度産業懇談会】(7月20日を除き、場所は名古屋観光ホテルです)
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄
7月12日(火)
12:00〜14:00
エムアンドエム社 M&M出版  
代表 高田真由美(たかだまゆみ)氏
「歴史に学ぶ
     −名古屋のまちづくり、人づくり」
3階
楠の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
7月20日(水)
16:00〜19:00
キリンビール(株)名古屋工場
見学および夕食懇親会 ※ご出席の方には後日、詳細案内をお送りします。
西春日井郡
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景
7月13日(水)
12:00〜14:00
エヌ・ティ・ティ都市開発(株)東海支店
取締役支店長 佐鹿康夫(さじかやすお)氏
「弊社のご紹介など」

18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
7月7日(木)
12:00〜14:00
エクジット(株)
代表取締役 丹羽春景(にわしゅんけい)氏
「空巣からテロ対策まで〜世界初!イスラエルの軍事技術によるホームランドセキュリティのデモをお見せします〜」
18階
伊吹の間

※8月の懇談会は休会です。

【懇親ゴルフ会】

日時 7月22日(金) 7時48分スタート
(アウトスタート5組、インスタート5組を予定しております)
場所

木曽駒高原カントリークラブ
長野県木曽郡日義村4898−8 Tel.0264−23−7001

会費 別途ご請求申し上げます。
その他

・現地集合といたします。
7時20分までにはお集まりください。
・プレー終了後クラブハウスにて懇親会を予定しております。
(懇親会終了予定時刻15時頃)
・ハンディキャップは、ダブルペリア方式を採用します。 
・組み合わせなど詳細につきましては後日ご連絡いたします。

お問合わせ先

中部経済同友会事務局 近藤・亀井
Tel.052-221-8901

※ なお、7月15日(金)以降のプレーのキャンセルは、お一人2,500円のキャンセル料がかかりますので、ご了承ください。

>>目次へ

【お知らせ】

産業懇談会メールマガジン配信について

メールマガジンの配信は無料です。配信をご希望でない方はお手数でも下記ボタンを押して、メールをご返信いただければ幸いです。ご意見などございましたら、そのメールにお書き下さい。


   メールマガジンの配信を ○希望しない


【コラム】


〔愛・地球博の魅力〕 No.6

中部経済同友会事務局

トヨタグループ館のご紹介

 3月に開幕した愛・地球博は、会期の折り返し地点にまいりました。入場者は、900万人を突破し日当りでは連日10万人を超える日が続くなど、その好評ぶりがうかがわれます。
 そんな中で、開幕当初から人気を集めている企業ゾーン、その最も北に位置し、連日入場待ちの長い列ができているのが「トヨタグループ館」です。今回は、その内容の一部を事務局からご紹介いたします。

 トヨタグループは、21世紀の『モビリティの夢、楽しさ、感動』をテーマに、このパビリオンで「地球と共生するモビリティのあり方」「地球規模で移動する喜びや夢、モビリティの魅力」を表現しています。


明るく豊かな未来社会の方向性を提案するパフォーマンス・ショー

ウェルカム・ショー
 エンターテイメント性豊かな8台のロボットが活躍するオープニングステージ。MC(司会者)の楽しいウェルカムトークの後、トランペット演奏ロボットが「見上げてごらん夜の星を」を情感豊かに演奏。続いて「聖者の行進」のドラムマーチにのって、7台のロボットが登場、バンド演奏を繰り広げます。更に、DJ役のロボットがMC(司会者)と掛け合いをしながら、客席と一体となったラップパフォーマンスを展開し、来場者を未来の世界へ誘います。


メイン・ショー「MOVE LIVE」
 演出テーマは「動くことは自由であること、動くことは生きること」。360度の巨大スクリーンには、迫力ある映像が映し出され、パフォーマー(ダンサー)たちと、i−unitやi−footが幻想的なストーリーを展開。観客席がステージと一体となる、この"3次元未来派オペラ"を通じて、「自由に移動すること、生きることの素晴らしさ」と「人とクルマの新しい関係」を紹介します。また、i−unitやi−footのパフォーマンスは、交通社会、高齢者や障害者も自立して移動できる社会など「社会との調和」を表現しています。

 


 これらのショーは、現在毎日14回(第1回9:30から最終回20:20まで)行われています。(公演スケジュール、入館方法などの詳細は、文末に記載のトヨタグループ館公式ホームページをご参照ください。)


地球循環型パビリオン
 トヨタグループ館は、地球の再生メカニズムに沿って循環する 「地球環境型パビリオン」をコンセプトに建設、運営されています。具体的には、パビリオンの鉄骨を新開発の摩擦締結工法で組み上げることにより、解体後のリユース性に配慮しています。  また、再生可能材料を積極的に使用するため、外壁には古紙再生紙の壁材、内装の一部にはケナフ材などを採用。会期後の建設廃棄物をゼロにする計画です。

 

 


風力発電
 愛知県田原市に建設された風力発電機は、愛・地球博終了までにパビリオンで消費する電力相当分を発電する計画です。  これ相当分の発電を完了した後は、引き続き地域のクリーンエネルギーインフラとして発電を続け、CO2発生の低減に寄与します。

 パビリオンの入口に通じるアプローチエリアには、地球循環型社会の実現に向けたトヨタグループの様々な環境技術が展示されています。また退出ゾーンは技術展示エリアとなっており、未来ビークル、ロボット技術の可能性などを紹介する未来技術・先進技術の展示が行われています。こちらもパフォーマンス・ショーと合わせて、お楽しみください。

 このように数多くの特長を持つトヨタグループ館、入場希望者が多く、入るのに一苦労、とも言われますが、インターネットでの事前予約(愛知万博協会ホームページ http://www.expo2005.or.jp>予約情報>観覧予約 より)などを活用し、ぜひ一度はご覧いただきますようご案内申し上げます。


【トヨタグループ館】

■出展参加企業■

 

株式会社豊田自動織機
愛知製鋼株式会社
トヨタ車体株式会社
アイシン精機株式会社
トヨタ紡織株式会社
株式会社豊田中央研究所
豊田合成株式会社
ダイハツ工業株式会社

トヨタ自動車株式会社
豊田工機株式会社 
豊田通商株式会社
株式会社デンソー
東和不動産株式会社
関東自動車株式会社
日野自動車株式会社
株式会社東海理化

■公式ホームページアドレス■
http://expo.toyota-g.com

 

>>目次へ



〔花ちゃんからの健康だより〕 No.15

財団法人 愛知健康増進財団 保健師
佐藤 花子

理解の話

5月の花 蕎麦(そば)
 雨の季節、草や木や花がより鮮やかに目に写ります。 しっとりぬれたいつもの道、好みの傘をさしての散歩もまた楽しいですね。鼻歌が雨で消されてちょうどいい感じになります。
 さて、世の中には、講演会や会議においてやたらと話を難しくする人がいます。もう少し『やさしく・解りやすく』話してくれると理解できるのにと残念に思います。また、質問する場合にも、格好よく知りうる限りの難しい単語を使い、ややこしい質問すると、その質問の意図すら相手に伝わらなくなります。誰からか、『相手に解りやすく解説することは、難しい単語を並べて解説するよりも高度だ』と聞いたことがあります。質問する側も答える側もわかりやすい理解できる表現をするように心がけましょう。

 ●理解度チェック表●
 □ よく理解できた。他人に説明できる・・・自然に人に解り易く伝えられそう。
 □ 理解できた。何とか他人に説明できる・・・気を使えば人に伝えられそう。
 □ 理解できたが、他人に説明する自信はない・・・もう少し理解を深めてから。
 □ 理解できているかどうか自信がもてない・・・きちんと理解をしましょう。
 □ 何だか全くわからない・・・なりふりかまわず理解を深めましょう。
 時に、難しいことは尋ねやすいけれど、やさしいことは今さら聞けないしと、賢く見せようとする自分がいます。恥をかくことを恐れない気持ちでいれば、若い人にも素直に教えてもらうことができるのでは・・・。難しいことだけでなく、基本的なことを、きちんと理解し、わかりやすく表現することことは、むしろ、大切であり大事なことが多いような気がします。

【メモ帳】

 ムラサキツユクサは北米原産の園芸植物で、6月頃から長い間次々と花を咲かせます。たくさんのつぼみがあって、順次咲くので、1日咲いたら枯れる1日花とは思えない花です。生物の授業で、花粉管の発芽や減数分裂の観察などに使用され、中学校や高校の校庭に植えられている懐かしい植物です。

>>目次へ



株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三

『企業の進歩発展のヒント:bR』
【すぐに役立つことは、すぐに役に立たなくなる】

 講演会やセミナーなどに参加していただく方の中に「すぐに役に立つ話を聞きたい」と言われる方がいらっしゃいますが、そういう方に対して私は「すぐに役立つことは、すぐに役に立たなくなりますよ」とお答えします。言うまでもなく企業経営は一時期に成果を上げても、継続的に成果を上げ続けなければ成り立ちません。では、なぜ「すぐに役に立つことはすぐに役に立たなくなる」のでしょうか?それは、すぐに役立つような結果最優先主義になりがちだからです。もちろん企業経営は結果を出すことが出来なければ成り立ちませんが、結果は原因によって生まれるものです。企業経営はより良い原因をいかに創ることが出来るか?によって決まると言っても過言ではありません。その原因の質によって結果は生まれますから、すぐに作った原因はすぐに結果として現れるでしょうが、それはより良い原因ではありません。より良い原因とは、中長期的継続的に結果が現れ、企業の継続的安定的成長を生み出します。企業におけるより良い原因、その中でも一番重要な原因とは経営の基本である理念という原因です。理念・ビジョンは長期的継続的安定成長を生み出します。その場だけの、一時的結果を出すための原因作りは企業経営を不安定にするだけです。

・・・・・<事例研究>スポーツシリーズ−2「あるプロゴルファー」・・・・・

 私にはプロゴルファーの友人がいます。以前彼は次のようなことを言っていました。「狙った方向に真直ぐにボールが飛べばある程度スコアーはまとまるだろうが、真直ぐに飛ばすという結果を意識し過ぎるために基本のスイングが崩れてしまい、その時は結果が出たとしても、その後の成長を阻害していくため、ゴルフは思ったように上達しない。」やはり、シッカリとした基本を身に付けなければすぐに役立つことは、すぐに役に立たなくなるということでしょう。このことは当たり前のことのように思えますが、当たり前のことをすることは結構難しいことだと思います。やはりゴルフも企業経営も基本は同じであるということですね。

 このプロゴルファーは、ゴルフの指導をする時にマニュアル的な指導はしません。基本を身に付けるために「型にはめる」ことも大切であるように思えますが、人間の体はいつも同じ状態ではありませんし、同じスイングは出来るはずがありません。そういう前提に立ち、一時的な結果を出すための型にはめた指導ではなく、まずは基本の考え方や根本的なゴルフのあり方・考え方から指導する、いわゆるプログレス的指導法なのです。企業経営においても、企業プログレス(進歩発展)のためには常に基本や根本である理念やビジョンから考え行動することが重要なのです。
●プログレスとは

プログレスとは、『新時代経営コンサルティング手法』として、私の会社である株式会社リーダーズドメインにおいて企業経営ご指導法として用いているもので、日々多くの企業と関わらせていただいています。同じように努力していても「潰さないための経営」より「進歩発展のための経営」のほうが企業組織は生き生きとするでしょうし、企業におけるマイナス面の分析でも、「成り立たせるための分析」よりも「進歩発展させるための分析」のほうがより良い組織創りに繋がる---と言う考えを土台に持ったものが、このプログレスです。

>>目次へ


〔苗字アラカルト〕 No 37

片桐清志

『木偏づくし苗字のしりとりあそび』

 前回は木の名前の苗字をいろいろ紹介した。もちろん、木偏の漢字を使った苗字に拡大するともっとたくさんある。今回はいつもと違った角度で苗字あそびを考えてみた。おなじみの「しりとりゲーム」だが、条件は木偏の漢字を使った苗字に限定する。しかもいわゆる珍名さんは避けて知名度の高い苗字に限る。例えば以下のように漢字をつなげていくやり方だ。

 片桐―桐山―山梨―梨元―元杉―杉谷―谷橋―橋北―北梅―梅沢―沢柳―柳井―井植―植平―平栗―栗葉―葉柴―柴光―光枝―枝広―広村―村上―上松―松本―本林―林田―田森―森川―川根―根津―津々木―木下―下柿―柿藤―藤樫―樫尾―尾柏―柏戸―戸梶―梶間―間柄―柄越・・・・

 これは一例で、途中でほかの苗字でつなぐ変化がいくつもあるだろうが、上記の例は同じ文字でのつながりが、2度出ないように作ってみた。自分の苗字に木偏が付いている人は先ず自分の苗字からスタートするのもいいだろう。
 同様に浜田さんならサンズイ、佐藤さんならニンベン、草野さんならクサカンムリ、織田さんならイトヘンのようにグループを絞った遊び方のほうが面白いだろう。

>>目次へ


【17年6月号編集後記】


 愛・地球博が好調だ。当初目標の6割の900万人を折り返し点で達成した。開幕直後の来場者の不満も早期に改善されている。暑さ対策の日陰を大幅に増やしたり、目玉のマンモス見学もコースを新設するなど、日々進化している。
 そんな中、NPO展示館「地球市民村」を22日に訪問した。当会のメンバーであり、本誌の作成に協力してくれているTCPが、連合愛知、名古屋工業大学とのコラボレーションで出展している「やすらぎマイサウンド」の見学が目的だ。直前に中日新聞に写真入で紹介されたこともあって、「地球市民村」始まって以来の大盛況で整理券まで発行して応対していた。時代が「癒し」を求めている証だろう。
 さて、本誌は今月も例会模様・新会員紹介・トヨタグループ館の紹介・連載コラムと盛りだくさんになった。株主総会もあり例月以上に多忙な中、講師を引き受けてくれた会員や例会に参加いただいた会員に感謝したい。おかげさまで産業懇談会の会員数も着実に増えている。名古屋の元気印のひとつとして本誌が役立つようさらに工夫を重ねたい。さしむき「万博体験記」を読者諸氏から投稿いただければ幸いである。

(片桐)