第34号 2005.3.25発行



 メールマガジン ■産懇宅配便■

平成17年3月度(第34号) 目次
【17年2月度産業懇談会(水曜1G)模様】 2月16日(水) 12時30分〜14時00分
【17年2月度産業懇談会(木曜G)模様】 2月17日(木) 12時30分〜14時00分
【17年3月度産業懇談会(火曜G)模様】 3月1日(火) 12時30分〜14時00分
【17年3月度産業懇談会(水曜2G)模様】3月2日(水) 12時30分〜14時00分
【17年3月度産業懇談会(木曜G)模様】 3月3日(木) 12時30分〜14時00分
【新会員自己紹介】
嶋 登志夫 氏 サンデン株式会社東海支社 支社長
鈴木 忠明 氏 大日コンクリート工業株式会社 代表取締役専務
【4,5月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 『愛・地球博の魅力』
    『万博と電力館』
    『日立グループ館のご紹介』
    『三菱未来館@earth もしも月がなかったら』
コラム2 
『いきいき健康だより』
コラム3 
コラム4  『苗字随想』

17年2月度産業懇談会(水曜1G)模様

 テーマ:『 お茶のはなし 』

日 時: 2月16日(水) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者: 27名

スピーカー:
    古市 晴比彦(ふるいち はるひこ)氏
    NPO法人日本茶インストラクター協会理事
    株式会社東陽園 代表取締役

1 世界の三つの茶
 世界でお茶を意味する単語は茶の伝播ルートにより、陸路を経た広東語の「茶」を由来とするもの(CHA、チャ、チャイ等)と海路を経た福建省アモイの人たちの「荼」を由来とするもの(ト、ティー、テー等)の2系統に分類されている。
  紅茶、烏龍茶、緑茶は、みな同じツバキ科の植物である茶(Camellia Sinensis)が原料である。茶葉に含まれる酸化酵素の働きを止めると緑茶になり、その働きをある程度進めると烏龍茶となり、完全に進めると紅茶となる。ちなみに茶の原産地は中国・雲南省あたりではないかと言われている。
  飲まれているお茶の種類では紅茶が圧倒的に多い。次に飲まれているのが緑茶であるが、そのエリアは限られており、中国、日本等が主である。ちなみに中国は烏龍茶のイメージが強いが、実際は緑茶が一般的に飲まれている。
  消費量で見てみるとイラクをはじめとする中東が多く、次に、紅茶文化圏のイギリス、アイルランドが多い。一方、欧米諸国の多くはコーヒー文化圏であるため、消費量は比較的少ない。
  初期のお茶の飲み方は、鍋で煮たものを団子状にして乾燥し、飲むときに表面を削って粉状にして煎じていたらしい。これはいわゆる緑茶タイプであり、次に半発酵の烏龍茶タイプが出現し、最後に欧州人の嗜好に合わせる形で17世紀に紅茶ができあがった。


2 日本のお茶
 日本におけるお茶の歴史は、平安時代、遣唐使が中国から持ち込んだことに始まると言われている。その頃より日本でも茶が栽培され、室町時代後期には茶道が確立した。ただ、この頃の一般的な飲み方は抹茶であった。
  江戸時代後期、明で流行していた急須を使った飲み方を取り入れるとともに永谷宗七郎や山本嘉兵衛らの改良により、煎茶が一般化し、現在に至っている。


3 煎茶の淹れ方(三人分)
 上級煎茶を例にお話ししたい。
  分量は、茶量が三人分で6g。湯温が70℃、湯量が180ccである。茶葉が開くのに約90秒かかる。また、茶葉が上等になればなるほど、茶葉は多く、湯量は少なく、湯温は低くし、茶葉が開くまでの時間を長めにとる必要がある。
  お茶をおいしく入れるポイントは、茶量、湯温、湯量のバランスをうまくとることで、お湯はポットからまず茶碗に入れ、適温にするとよい。さらに急須に茶葉が開くスペースを確保し、どの茶碗も濃さが一定となるように1、2、3、3、2、1の順で注ぎ、最後の一滴(ベストドリップ)まで注ぎ切り、急須の中にお湯を残さないことが大切である。


4 最後に
 お茶は、日本文化に深く根ざしたものであり、家庭や会社で気軽に飲むことが多い。これを機会に、日本茶を手軽なコミュニケーションツールとして利用し、ますます親しんでいただければ、幸いである。

17年2月度産業懇談会(木曜G)模様

 テーマ:『 グループ内に身を置く私の観たトヨタ流マネジメントの一側面 』

日 時: 2月17日(木) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 オリオンの間
参加者: 28名


スピーカー:
    森 裕(もり ゆたか)氏
    株式会社サンスタッフ 取締役社長

1 会社紹介(サンスタッフ、豊田自動織機)
 サンスタッフは豊田自動織機の子会社で主に人材派遣を行っている。人材派遣は、一般事務派遣、技術者派遣、エルダー派遣、生産派遣等があるが、ここ1年は技術者派遣が急成長しており、大きな収益源となりつつある。
  豊田自動織機は、連結売上高が約1.2兆円(2003年度実績)で、自動織機そのものの売上は全体売上の4%弱で、主力事業として自動車関連で50%強、L&F事業で40%弱の売上となっている。その中でシェア世界一の商品として、カーエアコン用コンプレッサ、フォークリフト、エアジェット織機がある。これは「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」という豊田綱領にある先取の精神を実践した賜物であると思う。


2 脈々と生きる考え方・その1 −日々進歩、人間性尊重−
 私は豊田自動織機に入社後、TQC・TQM推進、経営企画、TPM推進、TPS改善等、様々な仕事をしてきたが、トヨタグループに脈々と生きる考え方として「日々進歩」「人間性尊重」をまずご紹介したい。
  日々進歩は、先が十分見えなくても創意工夫を重ね一歩一歩改善していくもので、全員参加型の改善だといえる。アメリカ流の一気呵成に変革志向の強い創造的な破壊を伴うものは一部の精鋭集団によって引き起こされるもので、持続性に欠けるきらいがあると思う。
  人間性尊重とは人間の持っている(考える)力を最大限に尊重し、人間を大切にすることである。例えば、改善により作業の効率が良くなったら、別の仕事を与え、能力を最大限に発揮できることを言う。よく似た言葉で「人間尊重」があるが、似て非なるものなので注意が必要である。


3 脈々と生きる考え方・その2 −道具だて、方法、意識高揚−
 上記の事柄を実践する「道具だて(ツール)」として、現地・現物、一ステップ前出しの品質つくり込み、5WHY等があるが、まず何よりも問題点の「見える化」が最も重要である。何故なら問題点を認識できなければ改善は始まらないからである。そのため、工場内ではすぐに状況が把握できるような道具(アンドン等)があるし、経営管理・事務部門でも、結果の指標だけでなく、問題点の見える指標化の工夫が大切である。
  日々改善していく「方法」としては、TPS、TQM等があるが、全員参加による改善活動が前提であることは言うまでもない。
  そして、改善を続ける「意識高揚」策として、危機感を持続させることが重要である。そのために、高い志を掲げ、各種指標を明確にし、かつ職場間の競争意識を高めるとともに、経営トップの目が光っていることを浸透させることが必要である。


4 まとめ
 トヨタ流マネジメントとて弱点はあり、その克服のために日々進化しているように思う。その進化するマネジメントがトヨタ流マネジメントの本質であり、その良さを私も経営に活かしていきたい。問題点の見える化などによる継続的な改善を社員全員で行うとともにビジョンを共有し、目的を明確にし、着実に改善を実施していきたい。

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17年3月度産業懇談会(火曜G)模様

 テーマ:『 産懇宅配便奮戦記 』

日 時: 3月1日(火) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者: 19名


スピーカー:
    片桐 清志(かたぎり きよし)氏
    シーキューブ株式会社 取締役社長

1 「産懇宅配便」(メールマガジン)誕生の背景
 メールマガジンは、産業懇談会の活性化を図るため平成14年に始めた。
  当時、産業懇談会の活動はやや停滞気味で、会員数も伸びず、会合への出席者も今よりずっと少なかった。その活性化策を各グループで話し合いをした結果、各グループ相互の活動を把握できるようにすべきではないか、ということとなり「小泉内閣メールマガジン(らいおんはーと)」を手本にメールマガジンを思いついた。そして、即実行ということで私が所属する水曜第2グループ内で「SUISUI」という仮称で始めた。発刊1年後、「産懇宅配便」という正式名称となり、現在に至っている。


2 メールマガジンの特色
 メールマガジンは、これまでの紙ベースの会報に比べて以下のような特色がある。
1)速報性
  印刷等の時間が省け、Eメールを使用するので、スピーディーに配送できる。
2)双方向性
  ホームページへのリンクが可能であり、メールアドレスを添付しておくことで読後感想等のコメントを返送することが容易である。
3)省力化
  紙面の制約がなく、電子データであれば、容易に添付、編集が可能。また、サーバー保存を活用することでバックナンバー管理が容易である。
4)省資源・ローコスト
  Eメール配送なので、郵送料が発生せず、紙代も発生しない。
5)カラー化・動画化が容易
  図表のカラー化やデジタル写真の添付により見易さが向上し、将来はリンク機能を活用することで動画も可能である。
  以上のような利点がある。ただ、前提として「インターネットに接続されたパソコン」が必要であるので、パソコンが苦手な人には難点が残ってしまった。


3 「産懇宅配便」のプロフィール
 現在の発行部数は143部で、産業懇談会会員の約6割に配布している。毎月部数を伸ばしており、会員の関心の高さが伺われる。この勢いを持続していきたい。また、これまでの登場人数は150名であるが、是非「千人斬り」を達成したいと考えている。
  最近は、例会報告以外のコラムも充実してきており、ちょっとした知的読みものになっていると思っている。これからも会員の投稿を是非お願いしたい。


4 最後に
 今後も、産懇宅配便をますます充実させ、会員相互の交流の一助としたいと考えている。私も毎号「苗字アラカルト」というコラムを投稿しているが、その内容を何かの機会のちょっとした話題に活用していただければ、筆者としてこれほど嬉しいことはない。

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17年3月度産業懇談会(水曜2G)模様

 テーマ:『 蘇州工場建設プロジェクトから10年を振り返って 』

日 時: 3月2日(水) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者: 23名


田村 喜彦氏


横井 義夫氏

スピーカー:
    田村 喜彦(たむら よしひこ)氏
    大日本紙業株式会社 取締役会長

    横井 義夫(よこい よしお)氏
    ダイナパック株式会社 取締役生産技術部長
    蘇州太陽包装有限公司 董事長

1 会社紹介
 大日本紙業は、2005年1月1日に日本ハイパックと合併し、「ダイナパック株式会社」となった。ただ、大日本紙業と日本ハイパックという会社名は、ともにダイナパックの生産子会社として残ることとなった。
  業界再編が進む製紙メーカーの影響を受ける段ボール業界の中で、当社は、独立系であるが(市場シェア3.2%)、軽量かつ強靭、そして低コストな段ボールを販売しつつ、緩衝材、紙製トレー、並びに紙製クッション袋等の新製品も提案し、競争力の維持に努めている。さらに、環境にも留意し、紙のリサイクルを積極的に進めている。


2 蘇州工場(蘇州太陽包装)について
 江蘇省蘇州市に工場を建てることとなった直接の原因は、ポッカコーポレーション様が蘇州に工場を建設する際、梱包用の段ボールが必要であるという依頼を受けたことによる。
  蘇州市は立地的に大都市・上海市にも近く、交通の便もよいこと等から中国におけるパイロット工場として、会社を上げたプロジェクトと位置づけ、進出することとした。その際、「蘇州3原則(出資上限制限、日本人人員制限、販売先制限)」を掲げ、十分なリスクヘッジを施した。
  当初は事業もなかなか軌道に乗らず、しかも中国の文化・慣習への戸惑いや各種許可証の取得等で悩まされたが、中国に進出する電機メーカー等からの需要が増大し、進出6年目で黒字を出すことができるまでに成長した。
  今後は、現地スタッフ自身が工場および会社をマネジメントできるレベルにまで持っていくことが大きな課題である。


3 中国経済・文化について
 中国人は同じアジア人であっても、日本人とはその性格が大きく異なる。この点を十分に考慮に入れて経営を考えていかないと大きな損失を生むこととなる。例えば、中国人は全体的に個人主義が強く、自分さえよければよいという考え方を持つ人が多いようで、協調性に欠ける傾向がある。
  中国経済の成長には目を見張るものがある。しかし、その勢いゆえに、通貨「元」の切り上げの有無が重要な関心事となってくる。仮に元が大幅に引き上げられた場合、当然、労務費も急騰するため、製造拠点としての中国は、その魅力の大半を失うと思う。そうなった場合、中国はどう経済を運営していくのか? 大変興味が尽きない話題である。

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17年3月度産業懇談会(木曜G)模様

 テーマ:『 企業は人なり 』

日 時: 3月3日(木) 12時30分〜14時00分
場 所: 名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者: 22名


スピーカー:
    真鍋 和雄(まなべ かずお)氏
    永楽自動車株式会社 取締役社長

1 企業が考える「人材」とは
 企業価値として「企業資産」に着目すると、1978年当時は有形資産(機械設備、建物等)の資産価値が高かったが、20年後の1998年時点では無形資産(特許、ブランド名、データベース等)の価値が有形資産を上回る状況であり、「人材の良し悪し」が企業の命運を左右する度合いがより高まってきている。社是、社訓を見てみても「従業員重視」を掲げる会社が多い。
  企業の求める人材について、経済構造の変化(規制経済→規制緩和、少品種大量生産→多品種少量生産)に従い、大きく変化してきている。最近は、人材を多様化し、能力主義かつ成果重視であり、処遇にも格差を許容する傾向が強まっている。


2 「人」を巡る日本社会の現状
 日本の合計特殊出生率は1.29(2003年)まで落ち込んだ。また、今後、65歳以上の人口は増加するとともにその比率を高めていく。その影響もあり、日本は来年(2006年)をピークとして「人口減少社会」に突入すると言われている。
  一方、学校卒業後、進学も就職しない若者は一定割合で存在し、彼らの中から「ニート(NEET:Not in Employment, Education or Training)」と呼ばれる若年層が出現している。さらに、学力全般についてもその能力の低下が顕著になるなど、人材の質は低下しているのではないかと疑わざるをえない状況にある。そのため、日本人の国際競争力はますます落ちてきているように思う。


3 教育を巡る各界の意見
 平成12年、首相に提出された「教育改革国民会議」の報告は様々な提案がされているが、提案を行う前提としての現状認識は非常に考えさせられる内容である。
  経済界では、平成12、15年に日本経済連合会が「父親の家庭教育における役割」の重要性に言及するなど家庭教育に焦点を当てている。一方、平成15年4月に(社)経済同友会が「若者が自立できる日本へ」と題し、発表した提言の中で、学習意欲と就業観に欠け、自立しようとしない若者たちが存在していることをまず認識し、彼らが誕生した背景を分析し、その解決方法として教育システムと企業が取り組むべき具体策を提言している。
  私としては経済同友会の提言に賛同している。


4 「海陽学園」について
 中部経済界の教育に対する具体的な動きとして「海陽学園(海陽中等教育学校)」の設立がある。私もこの計画初期に携わった経緯があるので、若干説明したい。
  その「建学の精神」の中で、1)高潔で明朗闊達な人材の育成、2)基礎学力の徹底した修得、3)健全な身体、強靭な意志の涵養、4)学問の楽しさを知る教養豊かな人材の育成、5)日本の伝統文化に立脚し、国際社会で活躍できる人材の育成、が掲げられ、教育の基本方針が示されている。
  この学校の最大の特徴は「全寮制による全人格教育」である。具体的には、1)全生徒が「ハウス」と呼ばれる寮に寄宿する、2)「ハウスマスター」と呼ばれる教員資格を持つ者が、家族とともにハウスに住み込み、生徒と生活を共にする、3)中学校課程、高校課程を6年間一貫して教育する「中等教育学校」である、が挙げられる。
  あと1年(平成18年4月)で開校となるが、ここの卒業生は国内の大学に留まらず、海外の一流大学への進学も視野に入れている。
  日本の教育界にどのような影響を及ぼすのか、大変興味が尽きない。

【新会員自己紹介】


嶋 登志夫
 (しま としお) 


サンデン株式会社東海支社 支社長

【サンデン株式会社東海支社】

〒466−0064  名古屋市昭和区鶴舞2−17−17ベルビル4階
Tel:052−884−7221 Fax:052−881−8448
URL:http://www.sanden.co.jp/
 
 この度、谷田様とのご縁で水曜第2グループに参加させて頂くことになりました。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 弊社は、1943年に群馬県伊勢崎市に創業し自転車用発電ランプをかわきりに冷凍・冷蔵ショーケース、自動販売機、石油暖房機等を開発し、「冷やす暖める」をコア技術にした製品を製造・販売してまいりました。
1969年にはカーエアコン用コンプレッサーの生産を開始し、カーエアコン市場に参入、その後海外へも進出し現在海外23カ国48拠点、国内36の販売拠点、国内関係会社20社でグループ約13,000名の東証1部上場企業でございます。

 1998年には、ISO―14001を取得またデミング賞実施賞を受賞し、2002年には、環境共生型工場として近自然工法のサンデンフォレスト赤城事業所を完成させる等環境・品質に大変力を入れ、創業以来の「知を以って開き和を以って豊に」という経営理念のもと「全員経営」で世界の人々から歓迎される「グローバル企業」を目指しております。

 そんな中、私は今年1月より東海支社に単身赴任してまいりました。
前職の約10年にわたる人事の経験を活かして「企業は人なり」と申しますように人材育成に力を入れ、お客様のためになる製品・システム・サービスの提供を目指してまいります。

会員の皆様のご支援・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。



鈴木 忠明
 (すずき ただあき) 


大日コンクリート工業株式会社 代表取締役専務

【大日コンクリート工業株式会社】

〒460-8691 名古屋市中区栄二丁目9番26号 ポーラビル3F
TEL : 052-201-3181 Fax:052-201-3865
URL : http://www.dainichi-x.co.jp/
E-mail : suzuki.tadaaki@dainichi-x.co.jp

 
 大日コンクリート工業の鈴木でございます。このたび片桐様とのご縁で産業懇談会水曜第2グループに参加させて頂くことになりました。よろしくお願い致します。

 弊社は、本社を名古屋におく、電柱(ポール)、パイル、ヒューム管、マンホール等のコンクリート二次製品メーカーです。工場は、三重、四国、山口、福岡にあり、東京以西を中心に営業展開しております。主力製品は電柱で、NTT様、電力様に大変お世話になっております。
また、防球ネット等のポール工事については設計施工をしており、お客様のニーズに合わせてコンクリートポールに加え鋼管柱も活用しております。東海地区の代表例としましては、皆様にはおなじみの、三好CC様、藤岡CC様、GC大樹様の防球ネット、津市競艇場様の防風ネット、最近では新日本製鐵名古屋製鉄所様の防塵ネットがございます。
 さらに新商品としてコンクリートの優れた耐候性(メンテナンスフリー)と天然石の風合いを併せもつデザインポールを開発致しました。既にサンポート高松、福岡香椎副都心等都市再開発において歩車道照明・標識として採用され周辺環境と調和し人と自然に優しい景観を演出する商品です。

 私自身は、17年間新日鐵に勤め、鉄部門の生産管理、販売企画に携わった後、新規事業の企画から立ち上げまでを一貫して行ってきました。新規事業においては、ハード開発からシステムソリューションへの事業転換、米国企業との提携推進、および収益管理、リスク管理、人事制度等の諸制度の構築に携わってまいりました。

 平成13年に、父が創業した弊社に移り、まずは本業を強化すべく、顧客志向の組織改革、全社員のベクトルを合わせるべくバランススコアカードの導入、QCD No.1を目指しトヨタ生産方式の導入、成果創出型新人事制度の構築、お客様の現場ニーズに基づく商品開発に取り組んでおります。

 今後は、本業の強化を推進しつつも、新規事業にも本格的に取り組んでまいりたいと考えております。本会を通じて皆様の貴重な経験をお伺いしたり、アドバイスを頂きながら頑張って行きたいと存知ますので、よろしくお願い申し上げます。


【4,5月度産業懇談会開催日程】

【4月度産業懇談会】(場所は名古屋観光ホテルです)

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄

4月19日(火)
12:00〜14:00

(株)永楽開発 取締役社長 宮口友延(みやぐちとものぶ)氏
「ダムの話」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇

4月20日(水)
12:00〜14:00

岩部建設(株) 取締役社長 岩部一好(いわべかずよし)氏のご紹介
(株)ラジカルプラネット研究機構
眞目薫(しんめ かおる)氏
「非加熱による有害化合物の分解技術について」

18階
オリオンの間

水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景

4月27日(水)
12:00〜14:00

阪和興業(株)名古屋支社 
常務取締役支社長 山崎達之(やまさきたつゆき)氏
「鉄鋼流通について」
18階
オリオンの間

木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

4月28日(木)
12:00〜14:00

丸菱工業(株) 取締役社長 河村嘉男氏のご紹介
医療法人柳雪会 江崎外科内科
理事長兼名誉会長 江崎柳節(えさきりゅうせつ)氏
「医学あれこれ」
18階
伊吹の間


【5月度産業懇談会】(場所は名古屋観光ホテルです)

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄
5月10日(火)
12:00〜14:00
(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ東海 特別参与 足立邦彦(あだちくにひこ)氏
「欧州事情」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
5月18日(水)
12:00〜14:00
(学)愛知淑徳学園 理事長・学長 小林素文(こばやしもとふみ)氏
「大学戦国時代」
18階
御嶽の間
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景
5月11日(水)
12:00〜14:00
(株)正文館書店 取締役会長 谷口正明(たにぐちまさあき)氏
「本屋という仕事」
18階
オリオンの間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
5月12日(木)
12:00〜14:00
ダイコク電機(株) 相談役 栢森新治(かやもりしんじ)氏
「私の経営観」
18階
伊吹の間

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【お知らせ】

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【コラム】


〔愛・地球博の魅力〕 No.2

万博と電力館

中部電力株式会社
取締役副社長 山内拓男

 中部圏を世界にアピールする二大プロジェクトがいよいよ動き出しました。
ひとつは既に2月17日に開港した中部国際空港、今ひとつは3月25日に開幕する愛・地球博の開催です。この中部地域を国際的な産業・文化・情報の一大拠点へと飛躍させるまたとない機会として期待しています。
特に、地元愛知は国際イベントの開催を願いつつ、これまでなかなか実現できなかった経緯があり、間近に迫った愛・地球博の開催は、関係者にとって非常に感慨深いものがあろうかと思います。
これまでの地域の多くの方々による誘致に向けた懸命な努力に、あらためて敬意を表する次第です。

 ところで、愛・地球博は日本で開催される国際博として、何回目にあたるかご存じでしょうか。
日本で初めて開催された国際博は、1970年の大阪万博で、64年の東京オリンピックに続く、高度経済成長のまっただ中で開催された博覧会でありました。
「太陽の塔」や「月の石」等ご記憶の方も多いと思います。
それ以降、75年沖縄海洋博、85年つくば科学博、90年大阪花と緑の博覧会と3回の国際博が開催されていますが、特定のテーマに限定しないいわゆる「一般博覧会」としては大阪万博以来35年ぶりに開催されるのが「愛・地球博」です。
 因みに、電気事業連合会が電力館を出展するのは大阪万博、つくば科学博、大阪花と緑の博覧会以来4度目となります。

 今回の博覧会は、開発や豊かさを求めた時代に開かれた万博とは異なり、「自然の叡智」をテーマとして、人と自然との新たな関係構築を目指した博覧会です。万博初の環境アセスメントを実施したり、国や企業の出展に加え一般市民が自ら参加して展示、演出を手掛けるなど21世紀型の新しい博覧会であります。
  電力館も電気事業者としての企業姿勢や理念である「自然との共生」を基に人類が美しい地球をもう一度見つめ直し、そして、それを守りながら未来に夢をもって進んでいくことの大切さをこの出展を通じて発信することとしています。

 それでは、ここで電力館の出展概要を少しだけご紹介させていただきたいと思います。

【名  称】 『 ワンダーサーカス電力館 』
ワンダーサーカスというのは驚きと感動の連続を意味しています。
【テ ー マ】 Powerful Imagination
〜想像力は豊かな未来を創る活力〜
お客さまとともに未来への夢をふくらませ、その実現に向けて力強く進む力と勇気をはぐくみたいと考えています。
【外観デザイン】 「子供の絵のパビリオン」
「わたしたちの夢」「地球の未来」をテーマに小学生から募集した約6000点の作品の中から30枚を採用し、縦5m、横7mに拡大してパビリオンの外壁を飾ります。夢と想像力にあふれた子供たちの絵をつうじて、人と自然への優しさを電力館全身で世界に向けて発信したいと考えています。また、応募いただいた全ての絵は電力館のエピローグにおいて、大型画面でご覧いただくことにしています。
【展  示】 「地球と人と夢、この素晴らしい世界」
ロボット運転手が案内する大型の電車型ライドに乗ったお客さまは、三枝成彰さんが電力館のために作曲したすてきな音楽に合わせて、大空間を登ったり下ったり回転したりしながら「驚きと感動」の旅を体験してもらいます。
遠い「宇宙の果て」から私たちの住む「青い水の惑星地球」、生命の源である「海の営み」そして身近な「自然・四季」の素晴らしさ、人々のエネルギーがいっぱいの「日本の祭り」などを巡り、私たちが生きてるこの世界の素晴らしさを再発見していただきます。
 
<電車型ライド>
4両編成21人乗り、全長約300mの軌道を約10分間で巡る。
【環境対策】 リデュース、リユース、リサイクルの3Rに積極的に取り組みます。
・ダムの流木チップやダム堆積砂の路盤材活用
・火力発電所石炭灰を利用したレンガの活用
・火力発電所取水口に漂着したクラゲ、貝を肥料とした土壌を花壇に利用
・コンクリート塊および建設発生木材の100%リサイクル
・外壁材への仮設リース材の使用
・地下埋設パイプによる外気冷房 など
 
【新エネルギー】 ・太陽光発電 10kW
厚さ約1mmのプラスチックフィルムを基盤とするアモルファス太陽電池を使用 
・燃料電池 30kW+熱出力30kW
平板型固体酸化物形燃料電池(SOFC)としては世界初の業務用コ−ジェネレーションシステムを採用
・風力発電 160W(23W×7基)
そよ風(3m)でも発電する風力発電システム
 
【暑 さ 対 策】 会期中の大半が暑い季節となることから、以下の4つの暑さ対策を講じます。
・屋外ウェイティングスペース部に屋根を設置(直射日光の遮断)
・屋外ウェイティングスペースにスポット空調を実施(冷風の提供)
・ダムの流木チップや堆積砂を路盤材に活用(地面からの照り返し緩和)
・ドライミストを屋外ウェイティングスペースに設置(約1〜2℃低減)
 

 なかなか言葉では本当の魅力を言い表すことができなくて残念です。ここからは是非会期中にお越しいただいて皆様方ご自身の目でご確認いただければと思います。
 開幕まで、いよいよ2週間余、ようやく全国的な盛り上がりに手応えを感じる今日この頃です。
 私自身も微力ではありますが、21世紀最初の万国博覧会の成功に向けて少しでもお役に立てるようPRに努めたいと思っております。

以上



〔愛・地球博の魅力〕 No.3
「愛・地球博」 日立グループ館のご紹介

株式会社 日立製作所
中部支社支社長 古市 栄一

 いよいよ、「愛・地球博」(2005年日本国際博覧会)が開幕となりました。万博開催に先立って、去る2月
17日には新たな空の玄関口として、中部国際空港が開港されました。この万博と空港の二大プロジェクトについては、我々日立グループも一丸となって取り組んでまいりました。
 皆さまご存知のとおり、21世紀最初の国際博である「愛・地球博」は、2005年3月25日〜9月25日まで、名古屋東部丘陵(愛知県長久手(ながくて)町・豊田市、瀬戸市)で開催されます。
 日立グループは、単独パビリオン「Nature Contact 日立グループ館 ユビキタス・エンターテインメント・ライド」を出展しております。今回はその出展内容をご紹介させていただきます。
 皆さま、万博会場にお越しいただき、ぜひ「日立グループ館」にご来場ください。


 日立グループでは、コーポレートステートメント「Inspire the Next」のもと、豊かな人間生活とよりよい社会の実現のため、次の時代を常に見据え、時代の要請を敏感に察知した企業活動を進めています。その一つが、社会や家庭のあらゆるものがネットワークで結ばれているものの、ブロードバンドの進展や無線LANの普及により、ITをことさら意識することなく、いつでも、どこでも映像・情報サービスを受けることができる「ユビキタス情報社会」の実現です。

 日立グループ館では、愛・地球博のメインテーマである「自然の叡智」(自然が有している素晴らしいしくみ、生命の力)と日立グループのコンセプトである「最新のITによるユビキタス社会の実現」に沿って、人間と全ての生き物が共生するための方向性について発信します。

 具体的には、「Nature Contact〜日立のITで蘇る希少動物達とのふれあい〜」を出展テーマとして、ユビキタス社会での必須技術となるインターネットや携帯表示端末技術、さらにブロードバンド時代に対応した映像処理技術などのITによって、絶滅の危機に瀕する希少動物を映像上で蘇らせ、来場者が希少動物とふれあうことができる、ユビキタス体験ゾーンです。また、日立グループの技術である非接触ICチップ「ミューチップ」が組み込まれた入場券システムと連動したトータルサービスの提供をはじめ、「IT時代のエキスポ」にふさわしい次の時代の驚きと感動に満ちた体感型エンターテインメントパビリオンです。

 さらに、地球環境問題に対応して、パビリオンの屋外に設置する予定の「両面受光型太陽電池」をはじめ、21世紀に求められる新しいエネルギーシステムやCO2削減などの最先端の環境技術を導入するほか、建築、展示などの分野で、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を徹底的に実践します。

 日立グループ館では、この他、ITを活用したパビリオンの演出の検討や各種サービスの提供、環境負荷を抑制するための新技術を用いた設備の導入などを進めています。

 
 日立グループ館は、「Nature Contact〜日立のITで蘇る希少動物達とのふれあい〜」を出展テーマに、「プレショー」「メインショー」「ポストショー」の3部構成で、ご来場いただいたお客さまに日立が考える「未来のユビキタス社会」をご体験いただきます。

プレショー

世界的な規模で種の数が減っている希少動物たちのデータを
日立の情報表示端末を使って見てみましょう。
「プレショー」では、日立の最新技術を結集して開発された情報表示端末「Nature Viewer」を使ってのショーです。
ここでは国際自然保護連盟(IUCN)が、世界規模で絶滅のおそれがあると判断した「種」を選定・掲載したレッドブックの希少動物についての情報を、お客さま自身が「Nature Viewer」を使って情報を閲覧していただく「ユビキタス体験」をご提供いたします
 

情報携帯端末
「Nature Viewer」

メインショー
プレショーでご紹介した希少動物たちと実際にふれあっていただきます。
「メインショー」では、ユビキタス・エンターテインメント・ライドに乗っていただき、5つのさまざまなシーンをごらんいただきます。それぞれのシーンでは「MR(Mixed Reality、複合現実感)」技術を使ってリアルに再現され、生き生きと目の前で動きまわる希少動物とのふれあいを体験できます。心ゆくまで動物たちとふれあって大自然のすばらしさと大切さを、お客さまご自身の手と目で感じとって下さい。
 


希少動物達が生活する環境を忠実に再現したジオラマです(肉眼ではこんな風に見えます)   アドベンチャースコープを通して見てみましょう   ジオラマとリアルにCGで再現されたカメがリアルタイムに合成され・・・   このように見えます   さらにカメに手をのばしてみると、ハンドセンサーが位置を感知して・・・   カメが手に近づいてきてカメを思いのままに動かすこともできます

ポストショー
今日の日立グループ館にご来場いただいた思い出をもう一度ここで振り返っていただきます。
「ポストショー」では、メインショーのシーンでのお客さまを撮影した記念写真を、ミューチップ付き入場券を使ってユビキタスディスプレィでごらんいただきます。今日の思い出をもう一度心に刻んで下さい。
また、自宅に帰ってからでも、日立グループ館公式ホームページにアクセスして、お持ちの愛・地球博入場券に記載してある番号を入力するとお客さまの記念写真を博覧会期間中いつでも見ることができます。

ミューチップが埋め込まれた入場券(見本)と指先に乗る「ミューチップ」
メインショーをはじめパビリオン内では日立グループの技術である非接触ICチップ「ミューチップ」が組み込まれた入場券を用いて、来館者一人ひとりに合わせた数々の双方向性を有した演出を提供していきます。
0.4mm角の超小型ICチップを入場券に埋め込むことで、入場券一枚一枚に固有のID(認識番号)を付与することが可能になるとともに、入場券を機器にかざすだけで簡単にIDを確認することができます。このICチップを導入することにより、入場券の券種の識別はもちろん、来場者の方への多彩なサービスが可能になります。


詳しい情報は、日立グループ館公式ホームページで。
http://hitachi-pavilion.com/




〔愛・地球博の魅力〕 No.4

「三菱未来館@earthもしも月がなかったら」

三菱重工業株式会社
中部支社長 戸谷研一郎

 三菱グループは、21世紀最初の国際博覧会「愛・地球博(愛知万博)」において「三菱未来館@earth もしも月がなかったら」という名前のパビリオンで皆さんをお待ちしています。ここでは、今回の三菱未来館のコンセプトや見所をご紹介させて頂きます。

1、三菱未来館のコンセプト
1970年の大阪万博以来、日本で開催された全ての国際博覧会に出展してきた三菱グループは、今回の「愛・地球博」でも「子供から大人まで全ての人の心に響くエンターテインメントの提供」と「地球環境保全を共通の経営課題として取組んでいる三菱グループ各社のメッセージをお伝えすること」をパビリオンのコンセプトとしています。

2、月のない世界を映像で擬似体験
「もしも月がなかったら」という言葉は、米国の天文学者・物理学者であるニール・F・カミンズ教授の著書をベースにしています。月のない地球はわずか8時間で自転し、潮の満ち引きもなく、ゴツゴツとした岩場が広がり、時速300キロの暴風が吹き荒れる。  進化の速度が遅いため、依然として恐竜が支配する世界で人の姿は全くない・・・・。
 三菱未来館を訪れた来館者は、このような殺伐とした「月のない地球」と、現在の命の輝きに満ち溢れた「月のある地球」の二つの世界のコントラストを疑似体験しながら「我々の住む地球環境が、いかに月と地球の絶妙なバランスの上に成り立っているか」また「日頃あたり前に感じている月や地球環境の存在が、いかに奇跡的で偶然の産物であるか」に改めて気が付き地球環境保全の重要性を再認識することでしょう。

<月のない地球>
<月のある地球>

3、世界初の未体験映像空間「IFXシアター」
 今回来館者に、この二つの世界を映像と音でリアルに体感させる仕掛けが、世界初の未体験映像空間「IFXシアター」です。IFXとは、創造(Imagination)、無限(Infinity)、効果(Effect=FX)の3つの要素の造語で、通常の映画館の約23倍もの大型CG映像と感動的な音楽が圧倒的な迫力でゲストに迫ります。特にショーの終盤に出現する「IFX空間(天井、床、左右の壁まで巨大な鏡で覆われた無限に広がる空間)」では、来館者は大草原から大空、大海原にまで繋がる命の無限の広がりに包まれ、からだ全体で自然の恵のシャワーを浴びる仕掛けに心を奪われるはずです。

4、カーボンフリーへの取組み
 感動的なメインショーを舞台裏で支えるのがユニークな渦巻き型のパビリオン建築です。その建設にあたっても環境には最大限の配慮を施しました。外壁には3R (Reduce, Reuse, Recycle)の考えに基づいて、岩やペットボトル、植物を素材として使用し、屋上緑化、壁面緑化により冷房エネルギー削減にも取り組みました。特にカーボンフリーへの取組みとしては、パビリオン建設と万博開催期間中のエネルギー消費等で排出される「温室効果ガス量」を推計し、その量をオフセット(相殺)出来る「温室効果ガス削減量」を購入することにしています。この三菱未来館の温室効果ガス削減量購入(オフセットプログラム)は、京都議定書という国際的な枠組みにとらわれない自主的な取り組みとして各方面から注目されています。

5、ロボットアテンダント
 三菱未来館の入り口から、来館者をナビゲートするのは、三菱重工業が開発した、おちゃめな姿の家庭用ロボット「wakamaru(ワカマル)」です。身長1mと、ちょうど子供くらいの大きさで、顔にはカメラを内臓。家庭では家族の顔を識別し、部屋のレイアウトを憶えて家の中をグルグルと動き回ります。もちろん家族からの呼びかけにもちゃんと答えてくれますが、三菱未来館の中ではいったいどんな動きをするのでしょうか? 是非、お確かめください。


 以上のように、今回も見所満点の三菱未来館。難しく言えば「自然の不思議への知的好奇心を喚起し、人間や生命と自然環境との奇跡的なバランスと、地球の生命環境の維持を、月の存在を通して宇宙的視野に立って認識頂けるパビリオン」ではありますが、まずは理屈を抜きにして、一流のエンターテインメントをお楽しみ頂くためにパビリオンに足をお運び下さい。




〔いきいき健康だより〕 No.12

財団法人 愛知健康増進財団 保健師
佐藤 花子

『P P Kの話』

春うらら、桜の咲く頃となりました。皆さんの、お気に入りの花見の場所はどこでしょうか?桜を見ながらのゴルフなんて、やっぱり最高ですね。願いとして「健康長寿」でたくさんお花見をしたいものです。さて今回は、平成16年度の最後の月にあたり知る人ぞ知る『P P K』のお話をしたいと思います。

★P P Kとは★
ぴんぴん元気に生きて、ころりとあの世へ行きましょうと、健康長寿を願ったPin Pin Kororiの頭文字をとってP P Kと書き、ピンピンコロリと読みます。この『P P K』はS54年に長野県のある町ではじめた中高齢者の体力・健康づくりのキャッチフレーズです。その効果なのでしょうか、長野県は平均寿命が長いにもかかわらず、一人当たりの老人医療費が全国で最低であるため、ピンピンコロリの里と言われています。

★P P Kをめざして★

本来、動物の寿命は成長期の5〜6倍といわれ、人間の場合は20歳までを成長期とするにならば、100歳〜120歳までは生きられます。そのためには次の栄・休・体・感を心がけてみましょう。実行した人には、きっとP P Kの願いが叶うはずです。
  1.  養・・・自分に合った食事の内容、量を自覚し、楽しく食べましょう。
    口に入れる物の良し悪しや、食べる雰囲気で、健康状態はかわります。
  2.  養・・・なるべく規則正しく、気持ちの良い眠りを味わいましょう。
    眠り上手になれば、疲れが早くとれるし、肌の老化も緩やかになります。
  3.  動・・・面倒がらず、手足を大いに動かし使いましょう。
    動かせば、筋力の増加や脳の血流がよくなり、動作が機敏になります。
  4.  動・・・いつも感性を磨き、感動し続けましょう。
    感動の数は幸せの数です。その数は痴呆防止と心の若さにもつながります。
健康の豆知識


将来痴呆になりやすい人はどんな人かというと、(1)高血圧症の未治療者(正常な方の2.2倍)(2)喫煙継続者(吸わない方の3倍)(3)毎日3合以上の飲酒者(飲まない方や適量の方の5倍)だそうです。さらに、今のところ原因不明で痴呆になるアルツハイマー病の方は、肉を好んで食べ、魚は苦手だった人に多いということも解ってきました。肉食派の人はぜひ魚も食べるようにしましょう。

3月はきっと忙しい年度の締めくくりの日々を送られたことでしょう。桜が咲いたら、夜桜の下で・・・しばし、天に星、地に花、人に愛のゆったりした時間・・・を過ごしましょう。飲みすぎは禁物、ご機嫌斜めになるようなお酒も慎みましょう。幸せにカンパーイ!
(余談:私は、庭の桜が咲いた日に生まれて、花子と名づけられました。)

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株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三

〜社員の感度向上のヒント:12〜
『業績を向上させる社員の育成』

<感度を向上させれば業績を向上させる社員が生まれる>

* 今回のキーワード=“感賞”

感賞とは、「感心してほめること。功績のあった人に与えるほうび(*新明解国語辞典より)」

 11回に渡り連載させていただいてきましたが、社員の感度がどれだけ向上しても、業績が向上しなければその感度向上は自己満足になってしまいます。業績を上げるための社員育成はどのように行えば良いのでしょうか?よく、講演会における質疑応答などで「社員を褒めるべきか、叱るべきか、どちらが良いでしょうか?」といった質問を受けることがありますが、この答えはその時の状況や社員の性格などによって異なります。より良い育成法とはどういう方法なのでしょうか?
今回のキーワードは“感賞”です。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇<事例研究>j社(家具小売業)◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 老舗の家具屋で、地元を中心に多くのシェアを持つJ社という会社にIという社長がいました。I社長は4代目社長として古くからの業界の悪い体質を改め、新時代に適応するための戦略と社員教育に力を入れてきました。I社長の社員教育方針は「褒めて育てる」という考え方で、成果を出した社員に対しては特に褒め称え、報酬を惜しまないという考え方を持っていました。この考え方は、役員・管理職などにも徹底されていました。しかし、褒めることを方針としたことによって、褒めることが自然の状態ではなく、不自然になり、「褒めるために褒める」ような褒め方や「褒めなきゃいけない」といった状況まで生まれてしまいました。つまり、感賞の意味である「感心して---」ということではなく、褒めることを優先してしまったために、褒められた社員自身に褒められる喜びが生まれなかったのです。また、社員の氣持ちの中に「尊敬する上司から褒められるなら嬉しいけど、なかなか尊敬できる上司がいない」という本音があり、「また褒められたい」という氣持ちが生まれず、褒められることよりも報酬にばかり心を奪われてしまったのです。
 T社長はこういう状況を嘆き、役員や管理職の教育に力を入れました。T社長は役員・管理職を集めてこう言いました。「あなた方の氣持ちのどこかに、褒めるということで、社員をうまく使って数字を出そうという打算や、社長の考えだからやらなきゃいけないという義務感はありませんか?」と。また、T社長は報酬の出し方に問題があることに氣づきました。成果の出た社員は自分本位に成り過ぎ、成果の出なかった社員はやる氣を無くす。そういった状況でした。I社長は社員教育のあり方を、一から見直したのです。

部下は、褒めてほしい時に褒めてくれる。叱ってほしい時に叱ってくれる。つまり、自分の気持ちや状況を解ってくれる上司を求めているのに、ただのルールや義務感のように褒めるという行為では部下の氣持ちが動くわけがありません。人は自分を解ってくれる人を尊敬するという傾向があるのです。報酬に関しても、少ないより多いほうが良いでしょうが、多い少ないの前に、自分の仕事の成果を適切に評価してくれて、自分の思う達成感に見合った報酬であることが重要なのです。また、褒められるということや報酬というものは、“糧”という言葉の中に存在します。仕事における糧は、やりがい・生きがい・報酬などが含まれます。お金やルールだけで動いている、真の糧のない組織は一時的に業績が向上しても、中長期的・継続的・そして、真の発展的業績向上はできません。


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〔苗字アラカルト〕 No 34

片桐清志

『苗字万博』

  いよいよ「愛・地球博」の開幕だ。そこで今回は苗字の各国事情を紹介したい。
意外なのは苗字の基本概念のファミリーネームがすべての国に存在するとは限らないことだ。例えば、相撲界で活躍しているモンゴルでは一般人は個人名だけで、ファミリーネームがない。例えば朝青龍の本名は「ドルゴルスレンダグワドルジ」でちょっと長いが苗字は無い。インド人もこれに近く、名前の下に父親の名前をつける。イスラム圏ではむしろ苗字が無いのが一般的だ。
 苗字の成立過程はそれぞれの国の歴史の産物だ。苗字の概念が最も早くから確立したのは中国だろう。紀元前1500年ごろ殷王朝時代に支配階級が庶民と区別するために姓を使用し始めている。ヨーロッパでも苗字は貴族の登場と共に権威の象徴として誕生している。日本の苗字は飛鳥時代に中国から律令制度を導入したのが始まりだ。余談だが、このためか日本の天皇家には今も苗字が無い。
 成立過程は複雑だが、苗字の種類では日本は少なくとも15万以上あり、ダントツのトップだ。苗字の本家の中国でも約500種、韓国でも約250種と少ない。ヨーロッパを見ても最も多いといわれるフィンランドで6万種だ。
 ついでに日本の苗字で国や海外の地域名と同じものを探してみた。さすがに中国、韓国といった国名の苗字は無いが中華(チュウカ)、朝鮮(チョウセン)などは見つかる。中国の都市名では上海(シャンハイ)、南京(ナンキン)大連(ダイレン)などが見つかる。もしかしたら明治時代に日本に帰化した人たちが先祖の出身地を思って苗字にしたのかも知れない。新聞の見出しでよく見かける、国名の漢字では英(エイ・ハナブサ・ヒデ)、仏(ホトケ)、米(コメ・ヨネ)、中(チュウ・ナカ・ナカバ・アタリ)、朝(チョウ)、露(ツユ)、台(タイ・ウテナ)などの苗字もある。
 日本をあらわす日丸(ヒノマル・ヒマル)、大和(ヤマト・ダイワ・オオワ)、扶桑(フソウ)、敷島(シキシマ)、日の本(ヒノモト)や、ずばりの日本(ニッポン・ニホン・ヒノモト・ヤマト)もある。パスポートの記入例にあるような「日本太郎」さんも実在するかもしれない。

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【17年3月号編集後記】

 今月も各グループの例会は多彩だ。水曜1Gは加藤さんの紹介で東陽園の古市さんに「お茶のはなし」を伺った。毎日身近で接していながら意外と知らないお茶の基礎から実習を交えて教えていただいた。木曜Gは森さんからトヨタイズムの原点を教えていただいた。改革は派手だが持続性に欠けるのに対し、カイゼンはゆっくりだが止まらない。まさにウサギとカメの寓話のとおりだ。また、人間尊重と人間性尊重のちがいも含蓄がある教えだ。「職場とはその人の能力を最大限発揮させる場」を肝に銘じておきたい。最近よく耳にする「現場力」が一朝一夕に出来るものでないことを改めて教えられる。
 水曜2Gの田村さんからは蘇州進出の10年の足跡を紹介いただいた。中国ビジネスの難しさと留意すべき多くのノウハウを伝授いただいた。木曜Gの真鍋さんには企業の人材育成の実例として脚光を浴びている「海陽学園」の設立構想と建学の精神をお教えいただいた。元気な中部の取り組みに注目したい。
 先月から始めた「愛・地球博の魅力」の新コラムに今月は開幕特集として、「電力館」「日立グループ館」「三菱未来館」の3篇を掲載できた。山内、古市、戸谷会員には開幕間際でお忙しい中、イラストを交えた玉稿をいただきこの場を借りて感謝したい。
 先日行われた内覧会でも3館とも長蛇の列で残念ながら拝見しそこなったが、開幕後にはICチップと連動した予約システムを駆使して何とか観覧したいと思っている。内覧会の段階から大変な盛り上がりで、運営側の準備不足や不慣れのため多少の混乱が起きていたが自然の叡智に学び、早急に対策を講じて円滑な運営を期待したい。

(片桐)