〔愛・地球博の魅力〕 No.3
株式会社 日立製作所
中部支社支社長 古市 栄一
いよいよ、「愛・地球博」(2005年日本国際博覧会)が開幕となりました。万博開催に先立って、去る2月
17日には新たな空の玄関口として、中部国際空港が開港されました。この万博と空港の二大プロジェクトについては、我々日立グループも一丸となって取り組んでまいりました。
皆さまご存知のとおり、21世紀最初の国際博である「愛・地球博」は、2005年3月25日〜9月25日まで、名古屋東部丘陵(愛知県長久手(ながくて)町・豊田市、瀬戸市)で開催されます。
日立グループは、単独パビリオン「Nature Contact 日立グループ館 ユビキタス・エンターテインメント・ライド」を出展しております。今回はその出展内容をご紹介させていただきます。
皆さま、万博会場にお越しいただき、ぜひ「日立グループ館」にご来場ください。
日立グループでは、コーポレートステートメント「Inspire the Next」のもと、豊かな人間生活とよりよい社会の実現のため、次の時代を常に見据え、時代の要請を敏感に察知した企業活動を進めています。その一つが、社会や家庭のあらゆるものがネットワークで結ばれているものの、ブロードバンドの進展や無線LANの普及により、ITをことさら意識することなく、いつでも、どこでも映像・情報サービスを受けることができる「ユビキタス情報社会」の実現です。
日立グループ館では、愛・地球博のメインテーマである「自然の叡智」(自然が有している素晴らしいしくみ、生命の力)と日立グループのコンセプトである「最新のITによるユビキタス社会の実現」に沿って、人間と全ての生き物が共生するための方向性について発信します。
具体的には、「Nature Contact〜日立のITで蘇る希少動物達とのふれあい〜」を出展テーマとして、ユビキタス社会での必須技術となるインターネットや携帯表示端末技術、さらにブロードバンド時代に対応した映像処理技術などのITによって、絶滅の危機に瀕する希少動物を映像上で蘇らせ、来場者が希少動物とふれあうことができる、ユビキタス体験ゾーンです。また、日立グループの技術である非接触ICチップ「ミューチップ」が組み込まれた入場券システムと連動したトータルサービスの提供をはじめ、「IT時代のエキスポ」にふさわしい次の時代の驚きと感動に満ちた体感型エンターテインメントパビリオンです。
さらに、地球環境問題に対応して、パビリオンの屋外に設置する予定の「両面受光型太陽電池」をはじめ、21世紀に求められる新しいエネルギーシステムやCO2削減などの最先端の環境技術を導入するほか、建築、展示などの分野で、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を徹底的に実践します。
日立グループ館では、この他、ITを活用したパビリオンの演出の検討や各種サービスの提供、環境負荷を抑制するための新技術を用いた設備の導入などを進めています。
日立グループ館は、「Nature Contact〜日立のITで蘇る希少動物達とのふれあい〜」を出展テーマに、「プレショー」「メインショー」「ポストショー」の3部構成で、ご来場いただいたお客さまに日立が考える「未来のユビキタス社会」をご体験いただきます。
世界的な規模で種の数が減っている希少動物たちのデータを
日立の情報表示端末を使って見てみましょう。 |
「プレショー」では、日立の最新技術を結集して開発された情報表示端末「Nature Viewer」を使ってのショーです。
ここでは国際自然保護連盟(IUCN)が、世界規模で絶滅のおそれがあると判断した「種」を選定・掲載したレッドブックの希少動物についての情報を、お客さま自身が「Nature Viewer」を使って情報を閲覧していただく「ユビキタス体験」をご提供いたします |
情報携帯端末
「Nature Viewer」 |
プレショーでご紹介した希少動物たちと実際にふれあっていただきます。 |
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「メインショー」では、ユビキタス・エンターテインメント・ライドに乗っていただき、5つのさまざまなシーンをごらんいただきます。それぞれのシーンでは「MR(Mixed Reality、複合現実感)」技術を使ってリアルに再現され、生き生きと目の前で動きまわる希少動物とのふれあいを体験できます。心ゆくまで動物たちとふれあって大自然のすばらしさと大切さを、お客さまご自身の手と目で感じとって下さい。 |
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希少動物達が生活する環境を忠実に再現したジオラマです(肉眼ではこんな風に見えます) |
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アドベンチャースコープを通して見てみましょう |
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ジオラマとリアルにCGで再現されたカメがリアルタイムに合成され・・・ |
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このように見えます |
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さらにカメに手をのばしてみると、ハンドセンサーが位置を感知して・・・ |
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カメが手に近づいてきてカメを思いのままに動かすこともできます |
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今日の日立グループ館にご来場いただいた思い出をもう一度ここで振り返っていただきます。
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「ポストショー」では、メインショーのシーンでのお客さまを撮影した記念写真を、ミューチップ付き入場券を使ってユビキタスディスプレィでごらんいただきます。今日の思い出をもう一度心に刻んで下さい。
また、自宅に帰ってからでも、日立グループ館公式ホームページにアクセスして、お持ちの愛・地球博入場券に記載してある番号を入力するとお客さまの記念写真を博覧会期間中いつでも見ることができます。
ミューチップが埋め込まれた入場券(見本)と指先に乗る「ミューチップ」
メインショーをはじめパビリオン内では日立グループの技術である非接触ICチップ「ミューチップ」が組み込まれた入場券を用いて、来館者一人ひとりに合わせた数々の双方向性を有した演出を提供していきます。
0.4mm角の超小型ICチップを入場券に埋め込むことで、入場券一枚一枚に固有のID(認識番号)を付与することが可能になるとともに、入場券を機器にかざすだけで簡単にIDを確認することができます。このICチップを導入することにより、入場券の券種の識別はもちろん、来場者の方への多彩なサービスが可能になります。
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