第32号 2005.1.26発行



 メールマガジン ■産懇宅配便■

平成17年1月度(第32号) 目次
【17年1月度産業懇談会 4グループ合同新年会模様】1月17日(月) 17時30分〜20時00分
【2,3月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 『いきいき健康だより』
コラム2 
コラム3 『苗字随想』


17年1月度産業懇談会 4グループ合同新年会模様

 テーマ:『 グレーターナゴヤ 〜世界との共栄〜 』

日 時: 1月17日(月) 17時30分〜20時00分
場 所: 名古屋東急ホテル 3階 バロックの間
参加者: 67名

スピーカー:
    岡谷 篤一氏
    岡谷鋼機株式会社 取締役社長
4グループ合同新年会に先立ち、岡谷代表幹事から
「グレーターナゴヤ 〜世界との共栄〜」と題し、ご講演いただいた。

1 世界の潮流と期待
 世界の潮流として「情報化時代の到来」と「人口増加」を取り上げたい。情報化の進展は大いなる便益を我々にもたらしたと同時にテロリズムにも悪用されるなど新たな問題を発生させている。人口は中国、インド、アフリカ諸国で急速に増加し、その発言権が人口減少を迎える先進国(米国除く)に比べて強まっていくだろう。
  では、ヨーロッパ、東アジア、日本について、簡単な概観を述べたいと思う。
  本年度の海外経済視察として中央ヨーロッパ(中欧)を訪れたが、税率の差、独占禁止法の不整備、ボーダレス化に伴う人的・物的交流の増加等がこれらの国々を全ての面で急速に変化させていくと感じた。東アジアでは、経済成長著しい中国とどのような方針のもとで関係を築いていくのかが日本を含めた東アジア各国にとって大変重要になってくると思う。一方、日本は国際競争力をなかなか回復できていないが、野口みずき選手やイチロー選手に代表されるような国際的競争舞台で活躍できる人材が今後も多く輩出されることを期待していきたい。



2 我国地域の現状と課題(ナゴヤ商法/製造等)
 ナゴヤ商法の優れた点は「進取の気性」「人材育成」「堅実」だと考えている。弊社も幕末に大阪店を、明治黎明期に東京店を開設するとともに、ウィーン万博(1873年)に七宝焼を出展するなど進取の気性に富み、人材を海外に数多く派遣し、一回りも二回りも成長させる経験を積ませている。また、江戸時代に定めた家訓、店訓、日誦五訓を精神的支柱とし、堅実経営を旨とした企業運営を行ってきた。
  しかし、名古屋は全体的にPR不足であり、世界との活発な対話が今後の課題だと考えている。



3 ポスト万博/セントレアでの発展を目指して
 ポスト万博/セントレアとして、中部経済産業局が中心に進めている「グレーターナゴヤ イニシアティブ」を積極的に進めることで、この地域への対日直接投資を呼びこみ、活性化に繋げていくべきだと考えている。さらに、それと連動し、海外からの観光客を受け入れていくためにも、産業観光や名古屋城本丸御殿などこの地域に魅力ある観光資源を育てていくべきである。
  さらに、企業は、国内市場だけでなく世界市場に果敢に挑戦することが一層求められていく。そのためにも、厳しい競争社会で挑戦できる人材を積極的に育成(教育)することが必要であることは言うまでもない。

  引き続き、岡谷・松本・石川代表幹事を交えて、恒例の合同新年会が開催された。年のはじめにグループを超えて親睦を深める、良い機会であった。盛会裏のうちに終了した。

>>目次へ

【2,3月度産業懇談会開催日程】


【2月度産業懇談会】(場所は名古屋観光ホテルです)

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄

2月8日(火)
12:00〜14:00

(株)ジェイアール東海島屋 取締役副社長 宇田川 一昭(うだがわ かずあき)氏
「JR東海関連事業の歩みと百貨店事業」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇

2月16日(水)
12:00〜14:00

(株)コメットカトウ 取締役社長 加藤愛一郎氏のご紹介 日本茶インストラクター協会理事、(株)東陽園社長 古市 晴比彦(ふるいち はるひこ)氏
「お茶のはなし」

18階
伊吹の間
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景

2月9日(水)
12:00〜14:00

(株)エヌ・ティ・ティ・アセット・プランニング東海
取締役社長 小木曽 孟士(おぎそ もとひと)氏
「中山道 南木曽五宿 歴史の旅−中津川市の町おこし−」
18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

2月17日(木)
12:00〜14:00

(株)サンスタッフ 取締役社長 森 裕(もり ゆたか) 氏
「グループ内に身を置く私の観たトヨタ流マネジメントの一側面」
18階
オリオンの間

【3月度産業懇談会】(3/16以外の場所は、名古屋観光ホテルです)

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄

3月1日(火)
12:00〜14:00

シーキューブ(株) 取締役社長 片桐清志(かたぎり きよし)氏
「産懇宅配便奮戦記」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇

3月16日(水)
12:00〜14:00

東邦管工(株) 取締役社長 下枝晴彦(しもえだ はるひこ)氏
東邦ガス(株)総合技術研究所およびガスエネルギー館の見学
※ご参加の方には後日、詳細案内をお送りします。

愛知県
東海市
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景

3月2日(水)
12:00〜14:00

大日本紙業(株) 取締役会長 田村喜彦(たむら よしひこ)氏
「蘇州工場建設プロジェクトから10年を振り返って」
18階
伊吹の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

3月3日(木)
12:00〜14:00

永楽自動車(株) 取締役社長 真鍋和雄(まなべ かずお)氏
「企業は人なり」
18階
伊吹の間

>>目次へ

【お知らせ】

産業懇談会メールマガジン配信について

メールマガジンの配信は無料です。配信をご希望でない方はお手数でも下記ボタンを押して、メールをご返信いただければ幸いです。ご意見などございましたら、そのメールにお書き下さい。


   メールマガジンの配信を ○希望しない


【コラム】


〔いきいき健康だより〕 No.10

財団法人 愛知健康増進財団 保健師
佐藤 花子

『風邪の話』

初春のお喜びを申し上げます。お元気で新春をお迎えいただけましたでしょうか。さて今回は、毎年1人当たり平均5〜6回は経験する身近な病気の『風邪』についてお話をしたいと思います。

★風邪の原因★
●風邪はインフルエンザだけでなく、ほとんどウイルス(約200種類)が原因。

★風邪の進行★
鼻や喉にウイルスがとりつくと、自己免疫力がはたらいているうちは、鼻やのどの粘液分泌細胞から粘液が出て、ウイルスを洗い流してくれる。さらに、そのウイルスを含んだ粘液(たんなど)を、繊毛細胞がほうきのようにはたらいて外に掃き出してくれる。しかし、自己免疫力が落ちてくると、ウイルスを外に掃き出すことができず、体のなかに浸入して、普通の風邪やインフルエンザにかかってしまう。 
 
たいていは、何種類かのウイルスが取りついており、1時間後には100個、さらに1日経つと100万個に増え、細胞を破って外に飛び出す。それを体は外へ出そうとするため、鼻水や咳がひどくなる。
血液中のマクロファージ(白血球)は、浸入して爆発的に増えたウイルスを食べ続け、なんとか数を減らそうとする。同時に脳の体温中枢に「発熱してくれ〜!」のサインを送る。
 
ウイルスが好きな体温は、35〜36度なので、それ以上の発熱で増えなくなってくる。同時に熱が上がると、ウイルスに対抗する免疫物質が活発になり、ウイルスをやっつける。また発熱で関節などが痛くなるが、これで体が動けなくなり、休むことができる。ここで順調に回復すれば、再びかかることは少ない。

健康の豆知識


インフルエンザの場合、1回目の感染では体の中に抗体ができるのに約1週間かかります。しかし一度そのウイルスに感染した後には、体の中に抗体を作るリンパ球がパトロールし、2回目にはたった1日で抗体を作ってしまうので、同じ型にはかかりにくくなっているというワケです。これを利用してインフルエンザワクチンの効果が期待されており、その効果は5ヶ月間です。ただし、別のタイプのウイルスが侵入してくると、また風邪をひいてしまいます。

風邪の進行
帰宅したら、うがい(お茶で)と手洗い(30秒)をしてウイルスや細菌を早く取り除きましょう。外出時はマスク(3割のウイルスの浸入をカット)をしましょう。
室内の湿度を約50%に保ち、ウイルスの増殖を防ぎましょう。冬の風邪のウイルスは低温と乾燥で急激に増殖します。暖房が普及した今日では、寒さより空気の乾燥が問題なのです。加湿器がなければ絞った濡れタオル三枚を、寝る前にかけておくとちょうど良い湿度に保たれます。(反対に、夏の風邪のウイルスは高温と高湿度で増殖します。)
●  バランスの取れた食事をして、粘膜や白血球の働きを強化しましょう。
温かい物を食べましょう。(体温が0.5度下がると免疫力は30%以上も低下)
疲れをためないようにしましょう。

よく『馬鹿は風邪をひかない』と言われますが、その言葉には、「頭が悪い代わりに体が丈夫だから」とか「馬鹿は風邪をひいたことにさえ気づかない」というニュアンスがふくまれているようで、私のことのような気がします。こんな私ですが、本年もよろしくお願いいたします。
「皆様のご健勝をこころよりお祈り申し上げます。」

>>目次へ



株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三

〜社員の感度向上のヒント:10〜
『組織を活性化させる社員の育成』

<感度を向上させれば組織を活性化させる社員が生まれる>

* 今回のキーワード=感謝

感謝とは、「ありがたいと思うこと(*新明解国語辞典より)」

 「活性化」とは、「壊す」ことから始まります。ではなにを壊すのか?それは固定観念や悪い意味での知識・経験・プライドといったものです。ナレ・ダレ・ツカレといった活性化を妨げる要素も同様に壊す必要があります。ではどのように壊したら良いのでしょうか?そして、その後どのように活性化へと結びつければ良いのでしょうか?
 今回のキーワードは“感謝”です。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇<事例研究> N社(外食業)◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 N社という飲食店チェーンを経営する企業に、Mという社長がいました。M社長は、最近自社の組織が停滞し、業績が下降していることに悩んでいました。大阪万博ごろから急成長してきた外食産業ですが、時代の変化を適切に捉え、顧客の嗜好の変化やライフスタイルの変化に対応できない企業は成り立たなくなってきています。N社も同様、変化への対応を求められているのですが、創業以来N社を支えてきたメンバー達の経営感覚では通用できなくなってきているのが事実でした。もちろん若い社員だから変化に対応できるという簡単なことではありません。N社の問題点は、創業以来経営状態に大きな波はなく順調に経営を行って来たため、問題や課題に対する対応力に弱さがあったのです。そして、社内全体に危機感はなく、今後も現状のように毎日が過ぎていくという感覚が蔓延し、ある意味では「売れて当たり前」「売上げが上がって当たり前」「うちの料理はずっとファンが離れない」などという慢心があったのです。

 ある日M社長は氣づきました。創業以来N社の経営理念は“感謝の心”という理念でした。しかし、いつのまにかその理念から離れてしまっていたのです。そのことに氣づいたM社長はN社活性化プロジェクトをスタートさせ、社員全員に「活性化案」を提出させることにしました。その後社員から活性化案が集まりました。内容は大きく二つに分かれ、若い社員達からの案は「新しい業態の開発」「新しい食材の仕入れ」「年功序列制の廃止」などといった案で、ベテラン社員達からの案は「昔からの業態を大切にする」「全員が経営者意識を持つ」「社員達の帰属意識を高める」などといった案でした。M社長は全社員の案に目を通した後に全社員に伝えました。多くの案をいただきありがとう。ただ、私が皆さんに一番考えてもらいたいことは、「理念に戻る」ということです。今後とにかく創業以来の理念を真剣に考えて理念に基づいた行動をしてください。その後皆さんからいただいた案を検討し採用したいと思っています。と。

 M社長は、現状の社員の意識に問題を感じたのですが、その社員たちをリストラするのではなく、もう一度原点から考えさせようとしたのです。
そこには失望以上に、今まで頑張って来てくれた社員たちへの感謝の氣持ちがあったのでしょう。企業経営を行うためには、常に感謝という気持を忘れていけません。N社はその感謝という言葉そのものを理念にしているのにも関わらず、理念から離れた行動をし、結果的に業績を低下させてしまったのです。理念を持ち、額に掲げ、朝礼で唱和しても、その理念自体の本質を理解し行動に移さなければ理念を持つ意味はありません。また、理念自体に感謝の氣持ちを持つことが重要なのです。

>>目次へ


〔苗字アラカルト〕 No 32

片桐清志

『トリあれこれ』

 酉年に因んでトリに関係した苗字を取りそろえてみた。「酉」で始まる苗字はさすがに少なくわずか10種で、一字姓の「酉」はない。酉井や酉越のように「鳥」を「酉」に変えた苗字がほとんどだ。「鳥」で始まる苗字は結構多く120種を越える。一字姓の「鳥」もある。日常生活でもお目にかかる鳥居、鳥籠、鳥膚、鳥追、鳥飼、鳥貝などは読み方もそのままトリイ、トリカゴ、トリハダ、トリオイ、トリカイ、トリガイでよい。ちょっとやっかいなのが「鳥遊」でトリアソビの他にタカナシとも読む。酉は干支の動物ではニワトリが当てられるが、「鶏」も一字姓も無いし種類もわずかに5種しかない。
 しかしトリの種類の苗字は多い。鳩や鶴や鴨や鷲などで始まる苗字はたくさんある。まずはトリの一字姓を眺めてみよう。烏、雀、燕、雁、鳩、鳳(オオトリ)、鳶(トビ)、鴇(トキ)、鴉(からす)、鴨、鴫(シギ)、鴻(コウ、オオトリ)、鵜、鵬(オオトリ)、鶯、鶴、鷲、鷺、鷹、鶉(ウズラ)などがある。鮨屋の湯飲みの魚扁の羅列並に焼鳥屋の湯飲みに並べるのも一興だ。一字姓ではないが雉子(キジ)や雲雀(ヒバリ)や鳳凰(ホウオウ)などの苗字もある。
 たくさんのトリの中でも一番人気はやはり鶴で、長寿と気高さが評価されたのだろう。鶴で始まる苗字数は125種とダントツだ。2番は強さが評価されたのか鷹で75種だ。3番の鵜、4番の鷲、5番の烏が続く。
 烏姓には烏賊(イカ)や烏帽子(エボシ)などの苗字もある。鷹爪(タカツメ)など諺を連想させる苗字もある。烏賊も判じ物だが鴨足もカモアシの他にイチョウとも読む。風流を感じさせるが名刺には是非ふりがなをお願いしたい。

>>目次へ


【17年1月号編集後記】

  いよいよ中部空港開港、愛・地球博開幕の年を迎えた。中部の時代の幕開けだ。地元の一員として「おもてなし」の気持ちで来訪者をお迎えしたい。同友会でも4月14〜15日には「第18回全国経済同友会セミナー」を名古屋で開催する。テーマの「世界共栄と新しい日本(くに)づくりを目指して」のスローガンどおり全国の同友会のメンバーに呼びかけ、1000名を超える大交流を実現したい。
 今月の例会は恒例となっている4グループ合同で、岡谷代表幹事のお話をお聞きした。岡谷鋼機の生い立ちと伝統の中で培われた経営方針は経営者の肝に銘ずべき項目が多い。また、代表幹事の海外視察時に撮影した写真も多数紹介していただき、見聞を広めることができた。ご多忙にも拘わらずたくさんの資料を整理していただいた努力に頭が下がる。
 今月は新入会員の紹介がお休みになったが、コラムは3篇の連載を掲載できた。新しい年を迎え、コラムにもニューフェースの登場を期待している。

(片桐)