産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】 第183号 2017.8.31 発行

メールマガジン■産懇宅配便■

平成29年8月度(第183号) 目次
【29年7月度 産業懇談会(火曜G)模様】 7月11日(火) 12時00分〜14時00分
【29年7月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】 7月19日(水) 12時00分〜14時00分
【4グループ合同懇親ゴルフ会を開催】 7月29日(土) 7時07分スタート
【名古屋いちばん物語】 No.100
【新会員自己紹介】
遠山 武志氏

株式会社アイチテクノ 代表取締役

原 譲氏

原建設株式会社 代表取締役社長

西川 浩司氏

テルウェル西日本株式会社 取締役東海支店長

稲葉 信彦氏

菊水化学工業株式会社 取締役 管理本部長

奥脇 郁夫氏

中日本高速道路株式会社 取締役 常務執行役員

吉田 直人氏

御幸毛織株式会社 代表取締役社長

【9月度産業懇談会のご案内】
【産業懇談会4グループ合同懇親会のご案内】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.161
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.106
コラム3 【苗字随想】 No.183
【29年7月度 産業懇談会(火曜G)模様】

テーマ: 『 先端技術で建設が変わる 』
     『 名古屋総鎮守若宮八幡社と神道よもやま話 』


日  時:平成29年7月11日(火) 12時00分〜14時00分
場  所:若宮の杜 迎賓館 2階桜の間
参加者:36名
スピーカー・演題:
「先端技術で建設が変わる」
片桐 恵三(かたぎり けいぞう)
三井住友建設株式会社 執行役員支店長
片桐恵三氏
戸倉 健太郎(とくら けんたろう)
技術本部 建設情報技術部長
戸倉 健太郎氏
「名古屋総鎮守若宮八幡社と神道よもやま話」
副野 均(そえの ひとし)
若宮八幡社宮司
副野 均氏

 今回の火曜グループは、会場を変更し、若宮八幡社に隣接し、三井住友建設(株)が2015年に建設した「若宮の杜 迎賓館」にて開催した。当館は、名古屋観光ホテルが運営する式場として、婚礼や各種会合で利用することができる。

■「三井住友建設株式会社の紹介」
 弊社は明治時代にルーツを辿る三井建設・住友建設が15年前に合併し、三井住友両グループの建設会社として設立。その後は「土木住友のPC橋梁」と「建築三井の超高層住宅」技術との統合効果を発揮している。また、今回皆さまをお迎えした「若宮の杜 迎賓館」は弊社が設計施工で造らせていただいたご縁があり、第1部はその若宮八幡社の副野宮司から名古屋総鎮守・若宮八幡社の歴史等を語って頂く。また、第2部で弊社の戸倉より建設の情報関連最新技術をご紹介する。

■「名古屋総鎮守若宮八幡社と神道よもやま話」(副野均氏)
 昭和22年三重県名張市生まれ。皇學館大学卒業後、昭和44 年から熱田神宮に奉職。平成23年から若宮八幡社宮司。若宮八幡社は、古くより尾張名古屋の地を安鎮守護する総鎮守。若宮の名にふさわしい常緑の橘は、当八幡社の社紋で、古事記や日本書紀において、不老不死の実、非時香果(トキジクノカクノコノミ)として、登場するのが橘とも言われている。
 幼少期に見た、祈っては働くという祖父母の姿が私の感謝の心の原点。稲(お米)は日本民族の命。春先には五穀豊穰を祈って祈年祭、秋には新穀をお供えして神の恵に感謝するために新嘗祭を行う。神魂と書いて「かみむすび」と読むことがある。最近は「おむすび」を「おにぎり」と言うようになったが、愛情を込めて結んだおむすびは、ただの握り飯ではなく「おむすび(神魂)」なので、私たちは感謝の気持ちをもつべきである。また、18年前から名古屋刑務所の教誨師としての経験を通じて学んだ、笑いの大切さも皆さまへお伝えしたい。

■「先端技術で建設が変わる」(戸倉健太郎氏)
 建設業をとりまく環境は、建設投資の減少、就業者数の減少、就業者の高齢化(若者の減少)という厳しい環境にある。このため日建連の長期ビジョンでも、34歳以下の若者を中心に約90万人(内、女性20万人)を確保する取り組みを進めているが、なかなか効果が出ていないのが現状だ。
 対策としては、若者の入職促進のための処遇改善、ダイバーシティー、特に女性の活躍を推進するなどの担い手確保、及び低迷する労働生産性の改善に向けた新技術・新工法の活用やICT技術の活用推進による生産性向上に取り組んでいる。
 国土交通省が主導するi-Constructionでは、(1)ICTの全面的な活用、(2)企画の標準化、(3)施工時期の平準化の3本柱で、生産プロセス全体の最適化を推進している。
 ICTの活用には、3D技術を用いたDIM(3D設計)、CIM(3Dによる施工管理)、MIM(維持管理)、建築/土木へのBIM/CIMの導入、3Dプリンター、VR、ドローン等の活用がある。他にもGNSS(全球測位衛星システム)や画像解析、センサー、SLAM(自己位置の推定と周辺のマッピングを同時に行って位置を推定する技術)にも取り組んでいる。
 最後に、建設業は革新しようと、もがき苦しんでいる。話題のAIも一過性のブームで終わるか、革命になるかは未知数。これまで建設業は、手作業・紙の文化に頼ってきたため、エンジニアとAIが協業できるかなどの課題も多いが、ロボットによる施工の自働化やプロジェクションマッピングによる墨だし、レーザー装置の活用、リアルタイムAR(ヘッドマウントディスプレー)など、現場での活用が大いに期待されている。
 こうした取り組みは、環境変化に強くなるため、グローバルに強くなるための変革であり、1社では実現困難なものが多く、皆さまにご協力いただき異業種コラボレーションによる開発を推進している。


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【29年7月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】

テーマ: 『 世の中の急激な変化に対応する行動指針 』

日  時:平成29年7月19日(水) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 2階 曙の間
参加者:33名

スピーカー:
小泉 直(こいずみ ただし)
一般社団法人日本ゴルフツアー機構 顧問

小泉 直氏

■自己紹介
 立教高校時代には、甲子園大会(春のセンバツ)に出場。立教大学の3学年上に、長嶋茂雄、杉浦忠、本屋敷綿吾といったスター選手が在籍していたため大学では野球を断念。当時、中村寅吉プロがカナダカップ(現W杯)で世界を制していたこともありゴルフ部へ入部。大学卒業後はトヨタ自動車に入社し、45年間で8つの全く異なった仕事を経験させてもらった。人生の中で知り合った仲間とは今でも交流を続けており、私の貴重な財産となっている。

■世の中の急激な変化に対応する行動指針
 現代は情報の時代。情報に対する理性、感性、創造性の有無が問われている。情報はそこら中に転がっているが、最後は情報が勝負を分ける。情報をいかに収集して有効に活用するかが大切である。
 また世の中の変化は早く、猛烈なスピードで進んでいる。このスピードに対応するには、かいます(か:会合に出る、い:異業種の人との付き合い、ま:街に出て流行・話題に触れる、す:好きなスポーツで体を動かす)が重要。変化に応じて素直に転換していくか否か、攻撃のみでは負ける。また守りのみでもダメ。
 私はこれまで体(健康と体力)で勝負してきたが、頭の良い人は知識だけで考えがち。だが世の中が急激に変化しているときには知識より知恵が必要。弁慶と牛若丸の例え話からも分かるように、弁慶には豊富な知識と七つ道具があったものの、いざというときの知恵がなかった。だから牛若丸に負けてしまったのだ。
 このような時代においては、私は「朝令暮改こそが21世紀に称えられるべきモラルである」と思っている。朝令暮改は、以前は否定的な言葉として捉えられていたが、現代では一度言ったことでも環境が変化し通じない場合、すぐに訂正して新しい方向性を示さなければ、たちまち変化に取り残されてしまう。
 世界の人口は、20世紀初頭の16億人であったが、2000年には60億人、21世紀半ばには90億人と急激に増加していく。一方で少子高齢化が進む日本では、人口は1億人を大きく下回ってくる見通しで、こうした人口動態によって世の中は大きく変化していく。また日本のゴルフ人口もバブル期の2400万人から、現在では650万人へ減少し、今後も益々減少傾向にある。今後ゴルフ界を盛り上げていくには、タイガーウッズや松山英樹のようなスターの存在が不可欠。距離が長いだけの飛ばし屋有利なゴルフには魅力を感じない。

■まとめ
 私がゴルフで最も大切にしていることは、「エチケット」、「マナー」、「ルール」を守ること。これはルールブックの第一章にも出てくる基本原則。また、感謝・感激・感動の3感と、ジェントルマン・ロマン・我慢の3マンも大切。仕事とゴルフは一見別世界のように思われがちだが、共通するところが多いように感じている。


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【4グループ合同懇親ゴルフ会を開催】

日  時:平成29年7月29日(土) 7時07分スタート
場  所:木曽駒高原カントリークラブ
天  候:くもり(木曽福島)
参加者:23名


 7月29日、毎年恒例の4グループ合同懇親ゴルフ会が木曽駒高原カントリークラブで開催された。今年で31回目となったゴルフコンペには、富田代表幹事、須藤代表幹事、新美特別幹事、河村世話人代表、片桐世話人代表、淺井世話人、大倉世話人を含め、計23名の産懇メンバーが参加された。
 前日から雨が降り天候が心配されたものの、プレー中は幸い雨に降られることなく、それぞれ腕を競い合いプレーした。

 プレー後の懇親会では、お待ちかねの表彰式が開催され、各賞受賞者が発表された。
 優勝は、特別参加された産業懇談会OBの新木典壽氏であった。準優勝は昨年に続き須藤誠一代表幹事で、ベストグロスであった。3位は、光精工(株)会長の西村憲一氏。
 それぞれ代表幹事から提供された賞品が授与され、賑やかな歓談が続いた。

 都心の喧騒から離れた高原の地で、産懇ならではの大変和やかな懇親ゴルフとなった。
 夏の恒例行事として、次年度以降もますます盛会になることを期待したい。

優勝:新木 典壽氏((株)明電O&M 取締役副社長)
2位:須藤 誠一氏((株)ジェイテクト 取締役会長)
3位:西村 憲一氏(光精工(株) 取締役会長)

4グループ合同懇親ゴルフ会


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【名古屋いちばん物語】 No.100


テーマ: 『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第77回 』

料亭つたも主人
深田正雄(栄ミナミ地域活性化協議会)

酒の肴に「かばやき町」・・・錦通りの変遷

 錦通り本町交差点より東へ4ブロック大津通まで「蒲焼町」の横文字看板があるのはご存知でしょうか?
 最初は、ブルーの下地に黒字でしたが、すぐに、現在の白地に変更、きっと、町内会の有志が旧町名復活を願ってPRされていると思われます。

写真1
蒲焼町名・吊看板 名古屋国際ホテル前、
1-4丁目南北に約10m間隔で設置

 沢井鈴一氏「名古屋の街探索紀行」には蒲焼町の町名由来には諸説があるとのこと。
 「金鱗九十九之塵」には、名古屋城築城以前、織田信長が香倍焼町と呼ばれた地に遊里を開いた。徳川の碁盤割の町づくりの後、香倍焼町がつづまって蒲焼町と称された。
 「名古屋市史(大正4年版)」には築城のとき、諸国から城と町普請のために多くの人々が集まってきた。この地に茶屋、煮売り酒肴など城普請の人足相手の商売が盛んとなり、中でも蒲焼を売る店が多かったので、いつしか蒲焼町と呼ばれるようになったとか。
 「街巷事述考」では、桜の皮を焼いていろいろな細工物を作る職人が住んでいたから「かんばやき」町と呼ばれ、略して「かばやき町」と呼ばれるようになったとのこと。

 名古屋城築城・清須越しの街づくりのために、蒲焼町界隈は多くの人夫や商人が集まる街となり、それらの人々を相手とする色里でした。賑やかな街に流れる紫川の泉も豊富で、扇風呂という銭湯があり賑わっていたそうです。『尾張名陽図会』によると肌がきれいになるといわれ、芸妓に人気のある風呂の水は、名古屋三名水としてあげられています。他の二名水は、大須にある清寿院の飲用によい「柳下水」、清水口近くにある絵の具を溶くのに適した亀尾天神の清水です。

 碁盤割の南、町衆の遊興地として栄えた蒲焼町通り、戦前は3間幅で飲食店街として賑やかでした。都心部に小林橘川名古屋市長は橘川道路と呼ばれた100m幅などの巨大道路建設に伴い、高架鉄道の当初予定を変更して、幅員40m、6車線の「錦通り」と名付け露天掘りで大きな穴を掘り、地下鉄を名古屋駅・栄に開設することとなりました。
 錦通り命名については、瀧定ビルの都心の中に自然豊かな公開空地の小公園の石碑があります。古今和歌集の素性法師が詠まれている「見わたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける」という歌から、現代訳「ここから眺め渡してみると、柳の緑色と桜の色とが混ざり合って、都が春の錦のようであることよ」を引用して柳の広小路、桜通りの中間の蒲焼町を「錦通り」と名付けたと説明されています。

写真2
瀧定(株) 公開空地、
ビルの谷間の緑で癒されます。
写真3
錦通り由来石碑・瀧定(株)前道路、
古今和歌集・素性法師より

 昭和34年地下鉄開通時の地図から当時の思い出を語っていきたいと思います。

地図
蒲焼町1-4丁目 錦通り南北・住宅地図協会S35発売

 南側蒲焼町1丁目は東海銀行本店、そして、酒卸・梅澤商店、2丁目は梅澤さんのスタンドバー、食堂が軒を並べ「うなぎ平野」など飯屋街は、その後、キャバレー太平洋となりました。10年ほど前に閉店した後、廃墟と化したキャバレー太平洋の建物は今も残っているが再開発のプロジェクトが決まっていないようです。
 そして、東角は「寿司・喜多八」さん、終戦直後より現在地で活躍街づくりにも熱心で、オーナー舟橋幸男・幸江ご夫妻は「宗春ロマン隊」を設立、尾張藩第七代藩主徳川宗春の顕彰から、元気な名古屋を創る市民運動をされています。寿司会館の壁画は斎藤吾朗作、角の歩道には「宗春ポスト」、そして、名古屋城での宗春もちまき大会、錦通りでの夏の「宗春パレード」など話題には事欠きません。
 3丁目角にはふぐ料理「可ん寅」さん、映画館ピカデリー劇場、4丁目には名古屋東映など懐かしい思い出です。

写真4
キャバレー太平洋跡地
写真5
喜多八・終戦直後の拡幅された蒲焼町の店舗
写真6
喜多八寿司会館ビル、白牛に乗る徳川宗春の壁画
写真7
宗春開運ポスト:イタズラでキセルが損傷

 通りの北、瀧定(株)西となり青木宅(都心芳舎と号される)は、昭和39年に歌人の青木子(じょうこ)により名古屋市短歌会館として、名古屋市に寄付された文化施設です。
 昭和46年青木自身も短歌会館において没しており、中庭には同女史の銅像があります。建物は地上3階、地下1階建てで、展示室・集会室・和室・図書室(蔵書・青木文庫)を備え、市民が集会など気軽に利用できる都心のオアシスとなっています。青木子は高山の女流漢詩人白川琴水の娘で、御主人は秤「守随本店」のご次男守随錫氏と伺っています。

 我が朋友、北見昌朗氏は、蒲焼町について、次のように語り旧町名復活を提言しています。

 作家の故城山三郎氏は、蒲焼町で生まれたそうだ。同氏は「私の育った名古屋は、幾度かの大空襲で焼野原になったあと、満州の曠野で都市計画をやった役人などの手で、戦後はいわば根こそぎ違う町につくり変えられてしまい、私には故郷がなくなった」と悔しがっている。「自分は故郷喪失者である」とも語っている。昔からの町名をもっと大事にしたいものだ。そうすれば、名古屋人が郷土に対してもっともっと愛着を持つようになるだろう。

 そこで提言!碁盤割の町名を復活させよう。

写真8
短歌会館・中庭には青木子胸像・
1Fには青木文庫図書館がある。

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【新会員自己紹介】

遠山武志氏
火曜グループ

遠山 武志(とおやま たけし)
株式会社アイチテクノ
代表取締役

【株式会社アイチテクノ】
〒465-0064 名古屋市名東区大針1-357
TEL:052-701-5000
URL:http://www.aichitechno.co.jp/company/

1.)はじめに
 多くの方との出会いと、たくさんの勉強をするため産業懇談会に入会させていただきました。宜しくお願いいたします。
 アイチテクノは塗装工事・防水工事の専門業者です。
 塗装工事では高所作業による特殊な塗装を得意分野にしております。名古屋のシンボルタワーである名古屋テレビ塔塗装工事、東山スカイタワー鉄部塗装工事、200m超えの煙突塗装工事など、施工条件が厳しい環境での塗装工事のご相談をいただいております。また工場、社屋の外壁塗装では、超耐久性塗料でのご提案をさせていただき多くのご評価をいただいております。
 防水工事では、集中豪雨やゲリラ豪雨による漏水被害の相談をいただきます。長期間安心が得られる防水材をお勧めし、ALC・RCの漏水対策は多くの実績、ご評価をいただいております。
 会社のボランティアで地域の小学生と近隣公園のフェンス塗装を始めました。
 趣味:ゴルフ

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榊原譲氏
水曜第1グループ

原 譲(さかきばら じょう)
原建設株式会社
代表取締役社長

原建設株式会社】
〒491-0854 愛知県一宮市北園通2丁目10番地
TEL:0586-73-6831
URL:http://www.sakakibara-cons.co.jp

自己紹介

経歴: 昭和28年9月9日生
昭和47年3月 東海高等学校卒
昭和51年3月 明治大学工学部建築学科卒
昭和51年4月 六合建設(株)工事部 入社
昭和54年 原建設(株) 入社
平成7年 代表取締役社長 就任

趣味:ゴルフ、スポーツ観戦、旅行

会社のおいたち
 当社は大正10年1月祖父の故原信太郎が半田市に於いて土木建築請負業 原組として創業いたしました。
 そして昭和4年3月、一宮市旧庁舎(鉄筋コンクリート造2階建部分)の建築工事請負を機として、一宮市に本店を移し愛知県下を主として、愛知県、一宮市等官公庁の工事及び民間のお客様を得意先として建設請負に従事してまいりました。
 昭和23年11月に個人経営を株式会社に改組し、社名も原建設と改め現在に至っております。
 会社のおいたちを見れば順風満帆に思えますが先代、先々代の話によると大手ゼネコンとの一宮市の仕事での対立、戦後の物資のない時代の苦労等、様々な局面を経て、尾州のガチャマン景気、高度経済成長のよき時代を迎え会社も成長していったと聞いております。おかげ様で一宮市内では市役所、市民病院、警察署、税務署等多くの公共工事でお世話になり、また民間でも良きお客様に支えられて地域社会に貢献できたと感謝しております。

DO OUR BEST!
 当然の事ですが建設会社は設計図に基づき建物を造って行くのがその仕事のほとんどです。車や製品を売るのとは違い目の前には設計図とパース位しかありません。この紙上の図面で価格を決定し建物を製作してゆくわけです。近年、建築も価格競争が激しくなりなかなか適正な価格での受注が困難な時代ですが、より良い建物をより安くするのも現場に携わる監督の腕一つであると思います。
 DO OUR BEST!(我々は最善を尽くします)をモットーに誠心誠意、心のこもった人材を育成することが下請けの職人さん達にも心のこもった仕事をしていただける。しいては良い建物が出来る事につながると確心しております。昔からの伝統を守り皆様方に満足していただくのは当然の事。感動していただける様、“明るい豊かな街を築き技術と信頼で奉仕してゆく”所存ですので今後ともご指導をよろしくお願い申し上げます。

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西川浩司氏
水曜第1グループ

西川 浩司(にしかわ こうじ)
テルウェル西日本株式会社
取締役東海支店長

【テルウェル西日本株式会社】
〒460-8320 名古屋市中区松原3-2-8
TEL:052-322-8021
URL:http://www.telwel-west.co.jp/

 テルウェル西日本株式会社の西川と申します。
 弊社は、清掃・警備をはじめとする総合ビルマネジメント事業からオフィスの引っ越し・什器販売、アウトソーシング事業などお客様の日常業務をサポートする幅広い事業を営んでおります。
 私は1987年にNTTに入社し、主に経営企画畑を歩んでまいりました。4年前にテルウェル西日本株式会社に出向し、今回、9年振りの出身地(愛知県)勤務となります。
 これを機に、大学時代から継続している将棋や5年ほど前から始めたバラの栽培など趣味にも時間を割き、ワークライフバランスも大切にしていきたいと考えております。
 今回、本中部経済同友会への入会にあたり、様々な活動や諸先輩の皆様との交流を通じ、公私ともに成長できる機会をいただけること、たいへん感謝いたしております。
 なにとぞ、皆様方のご指導・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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稲葉信彦氏
水曜第2グループ

稲葉 信彦(いなば のぶひこ)
菊水化学工業株式会社
取締役 管理本部長

【菊水化学工業株式会社】
〒460-0003 名古屋市中区錦二丁目19番25号 日本生命広小路ビル
TEL:052-300-2222
URL:http://www.kikusui-chem.co.jp/

 前任の中神章義の退任に伴い7月より入会しました菊水化学化学工業株式会社の稲葉信彦と申します。
 当社は名古屋で1959年に創業し、建築塗料の製造販売および施工を主な事業としております。
 今後も会社共々よろしくお願い致します。

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奥脇郁夫氏
木曜グループ

奥脇 郁夫(おくわき いくお)
中日本高速道路株式会社
取締役 常務執行役員

【中日本高速道路株式会社】
〒460-0003 名古屋市中区錦2-18-19 三井住友銀行名古屋ビル
TEL:052-222-1620(代表) FAX: 052-222-3523
URL:http://www.c-nexco.co.jp

 中日本高速道路の奥脇でございます。
 このたび小室の後を受け、産業懇談会木曜グループに参加させていただくことになりました。よろしくお願い申し上げます。
 弊社では、東名高速道路や名神高速道路をはじめとする、中日本の高速道路の建設と運営を行っております。お客様に24時間、365日、安全で安心・快適に高速道路をご利用していただけるよう、日々の管理はもちろんのこと、高速道路のリニューアルプロジェクトとして、大規模更新・修繕事業などを行っております。また高速道路ネットワークの機能強化のため、新名神高速道路や名古屋二環などの新規建設や東海北陸道の4車線化などの事業も行っております。

 週末は、下手なゴルフや登山を楽しんでおりますが、蕎麦打ちの同好会にも参加し、地域イベントなどで腕試しを行っています。
 異業種交流の場であるこの懇談会で、様々な業種の方と意見交換・情報交換をさせていただきたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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吉田直人氏
木曜グループ

吉田 直人(よしだ なおと)
御幸毛織株式会社
代表取締役社長

【御幸毛織株式会社】
〒452-8570 愛知県名古屋市西区市場木町390番地
TEL:052-509-1600
URL:http://www.miyukikeori.co.jp/

 御幸毛織(株)の吉田です。
 2016年4月より、御幸毛織(株)の勤務となり、本年6月末、代表取締役社長に就任いたしました。
 小職は、東洋紡(株)で繊維関係に長年携わっていましたが、御幸毛織(株)の事業である紳士服毛織物については、経験したことがなく、現在学習途上です。
 産業懇談会のメンバー様におかれましては、色々な業種の方がおられ、色々と多方面にわたり皆様から御教示いいただければ幸いです。
 新参者で恐縮ですが、何卒宜しくお願い致します。

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9月度産業懇談会のご案内
火曜グループ以外は、名古屋観光ホテルでの開催です。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

9月5日(火)
10:45〜15:45
三菱ケミカル株式会社
中部支社長 横尾 憲二氏
『三菱ケミカル(株)四日市事業所内
          KAITEKI SQUARE Yokkaichi見学会』
ご参加される方には後日詳細案内をお送りします。
名古屋商工会議所
バスで移動します
水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

9月27日(水)
12:00〜14:00
株式会社名古屋銀行 個人営業部
相続相談プラザ 業務役 榎本 直樹氏
『相続の現状と対策
          〜遺言信託と個人信託について〜』
18階
伊吹の間
水曜第2グループ

片桐清志
大倉偉作
見祐次

9月13日(水)
12:00〜14:00
医療法人福智会
理事長・院長 福智 寿彦氏
『認知症と間違われる高齢者てんかん』
2階
曙の間
木曜グループ

河村嘉男
倉藤金助
田憲三

9月14日(木)
12:00〜14:00
おかざき歴史教室
講師 市橋 章男氏
『井伊直虎、直政の時代
            ―徳川四天王 井伊直政の原点』
2階
曙の間

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【産業懇談会4グループ合同懇親会のご案内】

 平素は中部経済同友会・産業懇談会の活動にご支援を賜り、誠にありがとうございます。 恒例の4グループ合同懇親会について下記の通りご案内申し上げます。今回は木曜グループの企画により、ジャズピアニスト西嶋 雅子氏をお招きし、ジャズコンサートを開催いたします。
 西嶋氏は、中部地区を拠点に国内外でご活躍するジャズピアニストで、今年1月にはBlueNote名古屋でご公演を行われました。当日は、ボーカル、ベース奏者を加えたトリオによる臨場感あふれるジャズ演奏をお楽しみいただきます。
 今回は、産業懇談会活動を広く知っていただくため、中部経済同友会すべての会員の皆様へご案内しております。また、ご家族・ご友人の皆様のご参加も可能です。お誘い合わせのうえ、ぜひ多数のご出席をいただきますようお願いいたします。

西嶋雅子氏
日時 平成29年10月3日(火) 17:30〜20:00
場所 ウェスティンナゴヤキャッスル 2階 天守の間
TEL: 052-521-2121
会費 お一人 10,000円
(当日、受付にて頂戴し領収書をお渡しします。)
当日の予定
17:00 受付開始
17:30〜18:30 ご公演
18:40〜20:00 懇親パーティー(着席ビュッフェ)

<ご公演者> ジャズピアニスト 西嶋 雅子氏
ボーカル・Juju 菫氏、ベース・徳田 智史氏

(西嶋氏ご略歴)
 作編曲・アンサンブル等の総合的音楽を鍵盤楽器中心に学び、11歳でプロのディプロマを取得。ヤマハ音楽院在学中より、コンサート・ブライダル演奏多数。NHK「お母さんと一緒」歌のお姉さんによるコンサートでの伴奏や米国ミシガン州ブルームフィールドでは市創立記念演奏も行う。SKE48専用劇場オープニングセレモニーの楽曲アレンジを担当。トヨタジャズスクウェア2014に出演、メナード美術館にてピアノソロ演奏。2017年1月にはBlue Note名古屋での公演など、中部地区を拠点に国内外でご活躍中。

その他
  • ご出席の場合は9月15日(金)までに事務局へお申込願います。
  • ご家族・ご友人の方にもご出席いただける場合は、お名前とお役職をお知らせ下さい。
  • お申込後のキャンセルは、9月28日(木)までにお願いいたします。それ以降のお取り消しは会費を申し受けますのでご了承願います。
お問い合わせ先 担当:光家・多田 Tel:052-221-8901 FAX:052-221-8925

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【お知らせ】

産業懇談会メールマガジン配信について

○メールマガジンの配信は無料です。配信をご希望でない方はお手数でも下記ボタンを押して、メールをご返信いただければ幸いです。ご意見などございましたら、そのメールにお書き下さい。

メールマガジンの配信を ○希望しない

○2016年6月24日より、本メールマガジンの運用ルールを明確にさせていただき、本会をご退会された方は自動的に配信を停止させていただくことといたしました。誠に勝手ながら、ご了承くださいますようお願いいたします。
なお本メールマガジンは、中部経済同友会ホームページ「産懇宅配便ポータルサイト」からすべてのバックナンバーをご覧いただけます。ご退会後はウェブ上で引き続き閲覧いただければ幸甚に存じます。

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【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.161
保健師からの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 稲垣 静香

『 こころかろやかに 』

 働く人に「どんなことがストレスだと感じるか」と尋ねた調査[2015年労働安全衛生調査(実態調査)]によると、1位が仕事の質・量、2位は対人関係(パワハラ・セクハラを含む)、3位は仕事の失敗・責任の発生など、4位は役割・地位の変化など(昇進、昇格、配置転換など)、5位は会社の将来性でした。これを見ると昇進といった嬉しい事柄でも、環境に伴う変化が大きなストレス源になっていることが分かります。

 ストレスとは、「刺激を受けたときに生じる、こころやからだのゆがみ」のことです。ちょっとしたストレスは跳ね返すことが出来ますし、ストレスを目標達成のためのパワーにすることも可能です。ストレスを受けると心身はいったんショックを受けますが、次第に抵抗力を高め、それに適応しようとします。しかし、ストレスが大きかったり、積み重なったりすると、心身の不調を生じたり、うつ病などのこころの病気につながることもあります。

 自分の現在のストレス状況を把握するために役立つのが「ストレスチェック(制度)」です。労働安全衛生法が改正され、50人以上の事業場に実施が義務づけられました。自分のストレス状態に気付き、セルフケア(生活習慣の改善を含めた具体的なストレス対処)を実践して、早めに対処できるようにするものです。

 みなさんは自分にあったストレス解消法がありますか?ゆっくりお風呂に浸かったり、ヘルシーな食事をしたり、ほかにも、運動・ストレッチをしたり、大きな声で歌ってみたり。たくさんの方法を思い浮かべられたのなら、日頃からストレス解消が出来ているのかもしれません。
 もし、プライベートな時間にも仕事のことが頭から離れない場合は、意識的に「場面を切り替える」ことをおすすめします。家に帰る前に買い物や習い事などをすると、うまく場面が切り替わります。いつもと違うルートで帰る、料理や片付けをすることも効果的です。オンとオフを切り替えて、リフレッシュしましょう。

 こころの疲労は自分でもはっきりわからなかったり、周囲の人にも伝わりにくいものです。ストレスチェックは年に1回ほどですが、翌日に疲れが残ったり、具合が悪かったり、いつもと違う自分に気付くタイミングは毎日あります。自分のストレス状態に気付くこと、そして日ごろから自分にあったストレス解消方法を実践することが、こころかろやかに過ごすカギとなります。

こころとからだの疲れを見過ごさないで 今日の疲れを癒すこと それだけは「今日」やっておきましょう

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.106
コラム【「ほん」のひとこと】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

親鸞
三田誠広著・作品社刊

 先月の『悪と往生』は親鸞に関する論文でした。今月は小説をご紹介します。著者の三田誠広は、1977年に「僕って何」で芥川賞を受賞し、『空海』『日蓮』『桓武天皇』『菅原道真』などの日本史関係の小説や、ドストエフスキーの晩年の四つの長編を批評的に書き換えた小説などを世に問うています。
 「あとがき」で、「親鸞の母親が源氏の縁者だというのは従来から言われてきたことだが、どういう縁者なのかは特定されていなかった。わたしは坊門姫の生年に久安元年説と久寿元年説とがあって、間に九年の開きがあることに着目した。前者なら頼朝の姉、後者なら妹ということになる。わたしは頼朝には姉(坊門姫)もいたし、妹(貴光女)もいたのだろうと結論づけた。とくに根拠があるわけではない。そのように設定すれば、話がおもしろくなるし、親鸞の胸中に絶えず重い空気をもたらしている五逆の罪(父殺し)という概念の切実さが、より強くなるように思われた」と書き、親鸞は頼朝の妹の子という設定にしています。
 親鸞の生涯についての歴史的資料はきわめて少ない一方、伝説の類は無限にあるそうです。「これをどう処理するかはつねに悩むところだ」と言っていますが、読み応えのある面白い小説です。

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コラム3 【苗字随想】 No.183
コラム【苗字随想】

片桐清志

「芸名」あれこれ(1)

 作家にペンネームがあるように、芸能界には芸名がある。芸能はジャンルが多様なので今回は歌手に着目してみた。
 芸能界は人気の移り変わりも早い。媒体もレコードからCD、今ではネットでスマホに直接ダウンロードする人も多く、技術の変遷も早い。そうした流れの中で歌手の評価の一つは「レコード大賞」だろう。この賞が誕生したのは1959年(S34)で、古賀政男や服部良一らの尽力による。ジャズやロカビリーの流行に危機感を抱いた歌謡曲グループの工夫だ。そうした誕生の背景だったが、レコード大賞受賞の第一号意外にもロカビリー系の「黒い花びら」で、歌手はこの作品がデビュー曲だったの水原 弘、作詞は放送作家の永 六輔、作曲がジャズ奏者の中村八大だった。この曲が受賞後ヒットしたことからレコード大賞が注目を浴び、以後はジャンルを超えてメジャーとして定着した。
 水原 弘の本名は高和(タカワ)正弘だ。高和は非常に珍しく、ランキング(須崎)でも1万8千番台だ。タカワの読み方の他にコウワの読み方がある。おそらく珍しさを嫌って親しみやすい水原を芸名にしたのだろう。因みに作詞を担当した永 六輔の六輔は芸名だが永は本名だ。こちらもランキングは1万2千番台なので珍しい部類だ。
 「君恋し」で第3回(S36)受賞のフランク永井の場合の永井は本名だ。第4回(S37)の「いつでも夢を」を歌った橋 幸夫と吉永小百合は二人とも本名だ。第5回(s38)に「こんにちは赤ちゃん」で受賞した梓 みちよの本名は林 美千代だ。因みに芸名の梓も珍しい(ランキング:2万4千番台)が実在する。第7回(S40)に「柔」で受賞した美空ひばりの本名が加藤和枝であることはよく知られている。「ブルーシャトー」で第9回(S42)に受賞したジャッキー吉川とブルー・コメッツのジャッキー吉川の本名は板岡(イタオカ)公一で、吉川は関係ない。板岡もランキングは1万3千番台なので珍しい部類のためかもしれない。
 第10回(S43)に「天使の誘惑」で受賞した黛ジュンの本名は渡邉順子だ。当初、本名でデビューしたがヒットしなかったため作曲家の黛敏郎のファンであったことから改名している。黛も実在し、ランキングは3135位なのでそれほど珍しい部類ではない。第14回(S47)のちあきなおみの本名は瀬川三恵子だ。彼女の場合も芸名は何度も変えている。「ちあき」も「なおみ」も苗字らしくないが、「ちあき」はフジテレビのプロデューサーの千秋予四夫(センシュウヨシオ)の苗字千秋を読み替えたものだ。第15回(S48)受賞の五木ひろしの本名は松山数夫(マツヤマ・カズオ)だ。デビュー当初は松山まさる、その後は三谷 謙に改名している。五木の芸名は作詞家の山口洋子が作家の五木寛之から拝借したものだ。「いいツキをひろおう」という意味も込められている。因みに五木のランキングは2万6千番台だ。

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【平成29年8月号編集後記】

 三重大学は忍者研究でユニークな取り組みをしている。7月には伊賀市に「国際忍者研究センター」を発足させた。来年2月22日の「忍者の日」には忍者学会を設立し、研究をさらに本格化する構想だ。
 映画「忍者の国」が上映されたり、各地のイベントで忍者ショーが開催されたり、海外からのツアー客も忍者の里を訪問するなどちょっとした忍者ブームだ。この忍者人気には三重大学も深く関わっている。三重大学のホームページで、「忍者研究」のキーワードで検索すると滝のように情報が出てくる。それによると三重大学が忍者研究を本格化させたのは今から5年前の2012年だ。三重大学が伊賀市と協力して上野商工会議所内に設置した「三重大学伊賀連携フィールド」で忍者を生かした観光・まちづくりに着手している。
 以前から忍者屋敷などの観光施設はあったものの情報発信力も弱く、集客力は今一歩だった。そんな状況下で「忍者」を地域振興の柱にする活動がスタートした。地域住民と地場産業と地域行政の連携はよく見られるが、地域外から国立大学のサテライトを誘致しての産学官連携は珍しい。
 三重大学の活動も目覚ましい。活動開始時、伊賀市に「忍者・忍者学講座」を開設し、今もこの講座は続けている。2014年には東京日本橋にある「三重テラス」で特別講座を行うとともに、忍者衣装で都内をパレードしている。さらに2014年11月にはパリとスペインでも同様のイベントを開催している。その後ブルガリアやドイツ、オランダなど毎年ヨーロッパ各地で忍者をテーマとしたシンポジウムを開催している。
 アカデミーの活動はともすれば講演が中心だが、三重大学の取り組みのユニークさは海外でも忍者タレントによるデモンストレーションを併用している点だ。忍者衣装でのデモンストレーションは写真入りで新聞等に取り上げやすいだけでなく、TVやネットでも訴求力がある。しかも、開催地の大学の日本文化研究グループとの連携も行うなど、アカデミーの得意技をしっかり駆使している。冒頭紹介した「国際忍者研究センター」の名前はハッタリではなく、こうした活動に基づくものだ。見事な忍法と言える。伊賀が忍者の聖地として世界に羽ばたく日もそう遠くないだろう。
 最新の情報では三重大学、三重県、伊賀市、日本航空の共同事業「忍びの里伊賀」創生プロジェクトが発足している。自然の風景や寺社仏閣を「見る観光」から、忍者とのふれあいを「体験する観光」へシフトさせようとしている。日本には祭をはじめ、温泉や食文化など地域に根付いた味わい深い日本文化がたくさん残っている。アカデミーとの連携で眠っている地域の素材を掘り起こすのも面白そうだ。三重大学の取り組みを地域創生の事例として注目していきたい。

(片桐)